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第二百九十七話 操舵室のピエロ

 

 先程までルドーたちがいた通路とは違う、圧倒的に広い空間。

 その少し高い天井付近に、そいつは逆さ吊りになってプラプラと身体を揺らしていた。


 真白に塗りたくられた顔。

 瞳のない、紫色の十文字。

 青と紫で彩られた、ボンボンの付いた三股のクラウンハット。

 それと同色のクラウンスーツ。


 ピエロとしか言いようのないそいつは薄ら光り、瞳のない紫十文字でルドーたちの方をじっと観察していた。


「……操舵室か? ここは」


 呆然としていたルドーの横で、エリンジが立ち上がりながら呟く。

 エリンジに言われて、ルドーも初めてこの空間を認識できた。


 だだっ広い空間は、人が三十人集まっても余裕があるくらいの広さだ。

 円形の室内には窓が一つもなく、壁際にも段差があるだけで何もない。


 そんな部屋の中央に、結界魔法に囲まれたような空間だけがぽつんと設置されていた。


 機械のような金属の箱が並んだそこは、パッと見る限りこの戦艦を操作する操作盤に見える。


『あー、そこは入んない方が良いよん?』


 エリンジが周囲を見渡し、操作盤のある薄い膜の空間を眺めて居ると、唐突にピエロが声をあげた。

 ルドーに捕まっていたままのライアが、ぴえっと囀り背中に隠れる。


 海水の激流に流され、びしょびしょのまま立ち上がった全員が、一斉にピエロに視線を集めた。

 アリアが水を吸って重たくなったドレスを何とかしようと、ぎゅっと海水を絞ってビシャビシャ水音を立てる。


 全員がピエロに対して、警戒とも困惑ともいえない表情を浮かべていた。


 一方でピエロの方も、なぜか注目を浴びたことに驚いた反応を示した。

 視線を浴びたことで、あれれとブラブラ揺れながら首を左右交互に傾げている。


 ルドーたちが声を発せられない中、エリンジが一歩前に出た。


「入らない方がいいとは?」


 問いかけに対して、ピエロはまた驚いた反応を示した。

 その反応はまるで、警告など無視されて然るべき、どうせ聞き入れられないだろうなという諦念が滲んでいる。


 ピエロは逆さ吊りのまましばらくコテコテと首を揺らし、物は試しと口を開く。


『入ったやつ、出られなくなるから。一生そこで過ごすことになるんだけどぉ』


 ブラブラ揺れるピエロに指摘されて、ルドーたちは困惑した。


 この操舵室と思わしき空間には、コロバもナナニラも見当たらない。

 それなのに、古代魔道具の戦艦を動かすであろう操作盤は、一度囚われたら出られない隔離空間だとピエロは宣っていた。


 エリンジの眉間の皺が、さらに深く刻まれる。


 しかしルドーは、先ほどから逆さ吊りでプラプラしているピエロの方が気掛かりだった。


 覚えのある、頭の中に響く声。

 古代魔道具の中にいる、空間に慣れた異質感。


 それは同じ古代魔道具である、聖剣(レギア)の声とよく似ている。


 ルドーは意を決して、ピエロに向かって話しかけた。


「お前、ひょっとして、この古代魔道具の戦艦か?」


『ありゃ? そこまで理解してる奴が外にはいたのん?』


 ルドーの指摘に、ピエロは少し表情を明るくして揺れを強くした。 

 逆さ吊りのまま、両人差し指を頭に当てて、くねくねと首を傾げている。


『ていうかなんで、ボクチンの声が聞こえて反応されてんのんのん、ののん』


「おい、どうなんだよ?」


『いかにもタコにも、ボクチンがこの戦艦の本体ですたい』


 ルドーの追求に、目の前のピエロは逆さ吊りのままぐるぐる回転して答えた。

 瞳の見えない紫の十文字が、笑うように弧を描いている。


 古代魔道具は、歴代の歌姫が無機物化された果ての姿。

 つまり天井でプラプラ吊られているこいつが、この戦艦の元になったかつての人間なのだ。


 それにしては、何故戦艦内で本体であるピエロが、ルドーたちに見えて話せているのだろうか。


 無機物に変えられたのならば、姿も戦艦でしかないはずなのに。


 それに先程からピエロ本人の反応を見るに、どうやら今まで声も姿も他の人間に認識された試しがなかったようだ。


 突然変化した状況、ピエロ本人もよくわからず困惑している。

 少なくともルドーたちには、そうありありと伝わって来ていた。


「……聖剣(レギア)


『俺に聞くなよ。俺だって、なんで自分が喋れるようになったか知らねぇんだから』


 唯一の心当たりにルドーは問いかけた。

 だが手の中にある聖剣(レギア)も、意味不明だとバチッと弾けて当惑を示す。


 確かに聖剣(レギア)は話が出来ていたが、最初はルドーに対してだけだった。

 それがなぜか急に全員普通に聖剣(レギア)の声が分かるようになったが、その原因ははっきりしていない。


 聖剣(レギア)自身にも分からないこと。

 同じような状況の戦艦について、分かるわけもなかった。


『あれれ? それってひょっとして、お仲間?』


 ルドーが聖剣(レギア)と話していると、ピエロがそう言って揺れをピタリと止めた。


 同じ古代魔道具で、話の出来る聖剣(レギア)に興味津々のようだ。


「俺たちは、お前の所有権を奪いに来た。その気があるなら方法を示せ」


『あらやだ、大胆な告白』


 無表情で告げたエリンジに対し、ピエロは指を揃えて頬に当て、テレテレと顔を染めた。

 思ったような反応ではなく、エリンジが片眉をあげる。


 先程からピエロのこの反応、ルドーには全く敵対心を感じられない。

 一体何がどうなっているのかと、ルドーは横にいたリリアと困惑して顔を見合わせた。


「ふざけている場合ではないのだ! このままでは、シュミックが真っ先に狙われてしまう!」


 ビシャビシャと海水を滴らせながら、フランゲルがビシリと指差す。

 その横でアリアが、ドレスの海水を絞るのを諦めて座り込んでいた。


『そうは言われても。ボクチンは使われるだけで、決定権持ってないわけだしぃ~』


 ピエロは両手をあげて、お手上げのポーズで返してきた。


 このピエロは古代魔道具の戦艦本体。

 敵味方以前に、使われるだけの道具に過ぎない。


 使用者次第であると、ぴreを刃ルドーたちに暗にそう訴えていた。


「つまり、操作盤をこんなことにしたのは、コロバとナナニラなのか?」


『なんだ? せっかく罠を用意していたというのに、引っかかっていないだと?』


 突然別の声が聞こえて、ルドーたちは警戒して身構えた。


 ブオンと空間に、投影魔法で映像モニターが映し出される。

 そこには恰幅の良い小男、コロバが醜悪な顔でこちらを覗き込んでいた。


 途端にピエロが嫌そうに、逆さ吊りのまま頭を仰け反らせる。


 投影魔法で映った映像に向かって、ルドーは語気を荒げた。


「コロバ! やっぱりお前がなにかしたのか!」


『またお前か、聖剣使いが! だが残念だったな、お前たちがそれ(・・)を使うことは出来んぞ!』


 戦艦内部にいるルドーたちを見つけて、コロバは顔を怒りでゆがめた。


 古代魔道具の戦艦に侵入者が来ることは想定していた。

 しかしそれがルドーたちであることは、コロバにとっては想定外だったようだ。


 今まで散々計画を邪魔してきたルドーたちを見て、コロバは腸が煮えくり返るように唇を捲り上がらせる。

 だがそれも一瞬で、すぐに勝ち誇ったような傲慢な表情に変わった。


『偶然にも、操作盤の空間に入らなかった警戒心は褒めておいてやる。だがそこにたどり着いた時点で、貴様らは終わりだ!』


「なんだと!?」


 コロバが高笑いしたと同時に、ガコォンと大きな金属音が空間に響く。


「な、なに……?」


 音がした方向に、リリアが不安そうな視線を向けた。


 その場の全員が、警戒しながら振り向く。


 ルドーたちが操舵室に入ってきた通路とは別の場所に、大きな金属製の扉。

 鍵が閉まっているのか、そこからガンゴンと何かが強い力で叩き入ろうとしている。


 背中にしがみ付くライアの手が、不安そうにぎゅっとルドーのタキシードを握り直した。

 エリンジがリリアをルドーの後ろに押しながら、ルドーの横に並んで右手を構える。

 海水に濡れたドレスで動きにくそうなアリアの前に、フランゲルが庇うように仁王立ちになった。


『中が瘴気と魔物だらけだったことは、お前らもとっくに知っているだろう? そこは特に濃度の高い瘴気が充満していたんだ。当然、強力な魔物もわんさか湧いてきている』


「こいつ……!」


 下衆いた高笑いをあげるコロバの声を聞きながら、ルドーは聖剣(レギア)を両手で構え直す。


 確かに操舵室までの道中、あちこちに瘴気が湧いて魔物が大量に押し寄せてきていた。

 アリアとリリア、ファブとチュニの聖女が二人揃ったことで、通路の瘴気と魔物はなんとか対策できたのだ。


 だが古代魔道具の濃い瘴気から生まれる魔物は、桁違いに強いものが多い。


 いつだったか真鍮の大鍋が暴走したときは、見たこともない巨大な竜のような弩級の魔物が湧いたほど。


 戦艦がどれほどの期間、暴走寸前の状態で放置されていたか、ルドーたちには知る術がない。

 この金属製の扉の先にどんな魔物が控えているのか、想像も出来ないのだ。


 聖剣(レギア)の雷魔法は強力だが、先程海水に濡れたせいで、感電が怖い。

 全力で戦うべきかどうか、ルドーは判断しかねていた。


『そらそら、どんどん迫ってきているぞー?』


 投影魔法の画面越しに、コロバが煽るようにせせら笑っている。

 コロバはこの古代魔道具の戦艦に敵が侵入してくるのは、予め想定していたようだ。


 だから戦艦の所有権を取られぬよう、入ったら出られない空間を操作盤に仕掛けた。

 それが失敗した場合にも備え、瘴気を敢えて放置し、弩級の魔物が複数湧くように仕向けて。


 ルドーたちが古代魔道具の戦艦に侵入した時点で、まんまと罠に捕らえられてしまっていたのだ。


 ドカンと一際大きい金属音が空間に響いた。

 分厚かった金属扉が、袋のように破れて曲がる。


 しかし中から出てきたのは、魔物ではなかった。


「うん? なんで全員集合してんの?」


「あ?」


 そこにいたのは、扉の枠に捕まって、金属扉を蹴り開けた様子でぶら下がっているクロノだった。

 すぐ後ろから、カイムがターザンのように赤褐色の髪で移動して脇に跳び下りて声をあげる。


 投影魔法に映っていたコロバの表情が凍り付いて悲鳴をあげた。


『な、な、そんなばかな!? 魔物はどうした!?』


「別にあの程度の魔物、脅威でもなんでもないし」


「よく言うわ。流石に数が多くて時間がかかっちまったっつーのに」


『なにをばかなことを!?』


 投影魔法越しに大声を上げるコロバに、クロノは涼しい声で答え、カイムが愚痴をこぼす。

 それに対して、信じられないとコロバが投影魔法の中で絶叫した。


「……魔物の脅威、無くなっちまったな」


『最初から魔物の反応なんかなかったが、そういうことか』


「いや、反応なかったなら言ってくれよ」


 ルドーの呟きに、聖剣(レギア)がククッと小さく笑う。


 どうやらコロバが保険で放置していた瘴気に沸いた魔物は、カイムとクロノの二人掛かりで一掃されてしまったようだ。


 中央魔森林育ちで魔物慣れしているカイムと、真鍮の大鍋の瘴気から湧いた弩級の魔物を、蹴り上げて倒せる身体能力のクロノだ。


 二人行動するカイムとクロノにとってあの部屋に沸いた魔物は、言葉通りそこまでの脅威ではなかったのだろう。


 クロノは扉枠に掴まったまま身体を揺らし、操舵室に跳び下りてきた。

 カイムも一度背後を振り返って安全を確認してから、赤褐色の髪を伸ばしてその横に降り立ってくる。


 ふと、ひたりとカイムの深緑の瞳が、ルドーの背後にいるライアを捉えた。


「ライア! てめぇ、ここで何してやがる!?」


「ぴえっ!? カイにぃ!?」


 まさかの実兄カイムの登場に、ライアは再びルドーの背後にしがみ付いて隠れた。


「ルドーに隠れるんじゃねぇ! 出て来い!」


「わぁっ! ごめんなさい! ごめんなさぁい!」


「ごめんで済むわけねぇだろ! あぶねぇことするんじゃねぇ!」


 怒涛の勢いで近付いてきたカイムが、ルドーの背中からライアを赤褐色の髪でベリッと引き剥がし、ガミガミとお説教を始める。


 魔物が出てくると思ったら、想定外の味方の乱入。


 リリアがほーっと胸に手を当てて安心した息を吐き、アリアとフランゲルが抱き合ったまま間の抜けた顔をしていた。

 肩の力がガクッと抜けたルドーは、カイムの説教を眺めるクロノの方を見る。


「何をしている。地下の転移門を調べるんじゃなかったのか」


「レチマスの屋敷地下の転移門が、ちょうどあそこに通じてただけだよ」


 エリンジが眉間に皺を寄せながら、カイムとクロノに詰め寄っていた。

 いつの間にか制服姿に戻っているクロノが、帽子の鍔を掴んで直しながら破った扉を指差す。


 カイムとクロノはレチマスの島領主屋敷で、地下に侵入し転移門にたどり着いた。

 そのままくぐった転移門の先のあの部屋で、ずっと魔物を倒し続けていたようだ。


 一通り魔物は一掃出来たので、移動しようとあの扉を蹴破ったといったところか。


 クロノが観察するようにルドーたちの様子を見た後、操舵室をぐるりと見渡す。

 そして天井で逆さ吊りになったままのピエロを見て、赤い瞳を見開いて驚きに染めていた。


『えぇい、こうなったら最後の手段だ!』


 コロバの大声と何かを叩き付ける音が投影魔法から聞こえると同時に、機械が作動する音が響いた。


 途端に操舵室の上部のハッチがあちこち開き、轟々と海水が恐ろしい勢いで雪崩れ込んでくる。

 ルドーたちが見ている間に、足下が一気に海水に浸されていった。


『このままこのおんぼろごと、海の藻屑として沈んでしまえ!』


「なっ、お前それは卑怯だぞ!」


 再び高笑いを始めたコロバの宣言に、ルドーは叫び声に焦りを滲ませた。


 不味い。

 そもそもここまで流されてきたせいで、どういう経路でやって来たのかさえ分かっていない。

 古代魔道具の戦艦内は、通路が入り組んでいて出口が見つけられていないのだ。


 ルドーが周囲を見渡しても、操舵室は密閉された空間。

 海水の水位が上がり、なみなみと空間に濁流が満たされていく。

 このままだとあっという間に海水で溺れてしまう。


「先程の部屋に、どこかに繋がる通路はあったか!?」


「ない。転移門も途中から接続が切れてる」


 エリンジがクロノを振り返ったが、察したクロノからは首を横に振って返されている。

 カイムとクロノが現れた部屋にも、出口に繋がる扉は存在しないと。


 そもそもレチマスの屋敷は爆破されてしまったのだ。

 カイムとクロノがくぐって来た転移門も、元の地下室ごと瓦礫と化して移動できないだろう。


『ははははは! 精々沈んでいくボロ船の中で、シュミックへの試し打ちの音を聞くがいい! おい、カプセルの出力を上げろ!』


 コロバの勝ち誇る叫び声を最後に、投影魔法がブツッと切れた。


 轟々と海水が注入されていく音が操舵室に響く。

 ルドーたちは打つ手がなくなり、愕然とその場に立ち尽くしていた。


 転移魔法の効かない古代魔道具の内部、脱出手段は見当たらない。

 このままでは新造した戦艦で、コロバに好き勝手攻撃されてしまう。


「なぜだぁ! なぜ先程から水ばかり使うのだぁ!」


「フランゲル、ちょっとなにする気よ!?」


「今ここで何もできずに死ぬならば、俺様はここに一生捕らわれていた方がマシだぁ!!!」


『にゃえっ?!』


 フランゲルはアリアの制止を振り切って、うっすらと光る膜の張られた操作盤の空間に飛び込んだ。

 コロバがいた際一言も発しなかったピエロが、驚愕した声をあげる。


「惚れた女子も守れず、生まれ故郷も攻撃されたとなれば、俺様は一生後悔してもしきれんわ!」


「フランゲル……」


 大きな叫び声をあげ、フランゲルはバンと操作盤を叩いた。

 だがそこにもコロバは何か仕込んでいたのか、操作盤はうんともすんともいわない。


 隣で制止を振り切られたアリアが、呆然としたまま両手を胸に当てて強くぎゅっと握り締めた。


「おい、貴様! どうすれば貴様の所有権を奪えるのだ!?」


『えっ、えっ、ボ、ボクチンに聞かれても……』


 決死の表情で叫ぶフランゲルに、ピエロは逆さ吊りのまま両手をバタバタと動かし慌てはじめた。


 だがフランゲルの立場からすれば、必死になるのも無理はない。

 コロバはまず試し撃ちだと言わんばかりに、シュミックへの攻撃を宣言したのだ。


 古代魔道具の戦艦を解析した新造戦艦。

 カプセル大量に使用した攻撃の規模は未知数。


 このままではシュミックにどれだけ被害が出るか分からない。


 リリア、エリンジと共に、ルドーはピエロに焦りの視線を向けた。

 ルドーたちの視線を辿り、カイムがようやく天井付近にピエロがいたことに気づいて目を丸くする。


 だがまだコロバに戦艦所有者としての権限があるようで、ピエロにはどうしよもない状態のようだ。


『ボクチンは命令されたから、その通りに動いてるだけでぇー……』


 言葉を濁し始めたピエロに対して、フランゲルがさらに語気を荒げる。


「嫌な相手に仕えて、それで貴様は満足なのか!?」


『えっ、えっ』


「このような立派な姿に慣れたというのに、それで胸を張れるというのか!?」


『あっ、いや、そのぉ……』


「その口は何のためについている! 意見があるなら、俺様の味方をする気があるなら、自分の言葉で話せぇ!!!」


 フランゲルの怒涛の叫び声に圧倒されていたピエロが、その一言でピタッと固まる。



 まるで何かに気付いたかのように、初めて可能性にたどり着いたかのような顔をして。




『――――ボクチンが、選んでいいのん?』




 それが、反撃に繋がる第一歩だった。


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