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第二百七十七話 ロドリゲス捕獲作戦

 

 デポージーに頼まれた、ペットの亀、ロドリゲス探し。

 ルドーはまず魔法科の近場の廊下と、人通りが少なくなる男女寮をそれぞれ探したわけだが、今のところ不発。


 亀が好みそうな水場も、トラストの言葉からないとのこと。

 なのでルドーはリリアと共に、魔法科校舎内を当てもなくしらみつぶしに歩き回った。


「亀? 見かけた覚えはありませんが……」


 深緋色の髪をなびかせて振り返ったキシアが、思い返すように頬に指を寄せた。


 運動場付近でアルスとキシア、そしてなぜか一緒にいたアリアと、保護科のメギクに、ルドーたちは声を掛ける。


 キシアは確認するようにアルスの方を見たが、アルスも覚えがないように首を振った。


「俺一応、運動場で誰か他の奴も訓練するかどうか見てたんだ。だからこの付近で亀がいたら、すぐわかったと思うんだけど……」


 今日は週末休日で授業がなかった。

 そこでアルスは、朝からキシアと運動場で自主訓練しようとしていたようだ。


 パシフローの中央魔森林で、アルスは因縁ある相手のレモコと戦闘したが、まだレモコの方が上手だった。

 レモコはマー国王族の生き残りで、元々の魔力も高い。

 その上マフィアに身を置いていたから、戦闘技術も並の魔道士より磨かれている。


 力量差に加えて、歌姫候補に対する暴行の防戦もあった。

 仕方ないといえば仕方ないが、アルスはそれで納得していない。


 だからアルスはレモコを止めるために、さらなる力を求めてキシアと相談し、色々と試そうとしていたのだ。


 だからこそ、アルスはキシアと待ち合わせる際、運動場に注視していた。

 だがその間、亀らしきものは見当たらなかったそうだ。


「亀なんて見分けつかないじゃない。たくさんいるんだから、また新しいの飼えばいいじゃないの」


「大事にしてる亀だそうから、そういうわけにもいかないよ」


 両手を腰に当てて辛辣なことをいうアリアに、リリアが見かねて声を上げていた。


 確かにアリアの指摘通り、普通に飼われてる亀なら、脱走したら野良の亀と見分けがつかない。

 だがそういう可能性も考えていた訳ではないだろうが、デポージーは亀にリボンを巻いていた。

 さらに言えば、浮遊城である構造上、エレイーネーに野良の亀が迷い込む可能性は限りなく低い。


 つまり亀がいたのなら、それはデポージーのロドリゲスで間違いないのだ。


「ちなみに、保護科の方で亀は見てたりしないか?」


 ルドーが一応と、アリアの背後にしがみついているメギクに声をかけた。


 アリアの背中で、保護科の魔人族メギクは隠れようとしている。

 しかし頭に生えた羽根をバサバサ羽ばたかせて、覗いている耳が真っ赤に染まり、隠れきれていない。


 ルドーに声をかけられたメギクは、途端顔を真っ赤にして、ギュウギュウとアリアにしがみつくだけ。

 メギクのあがり症は、あまり快方には向かっていないようだ。


「そもそも、なんでアリアがここにいるんだ? いつもフランゲルたちと一緒だろ」


「今その名前出さないでくれる!?」


「でぇっ!?」


 ルドーが純粋な質問をしたら、アリアは火が付いたように叫んだ。

 般若のような形相で叫ばれたルドーは、飛び上がって悲鳴をあげる。


『おー、こっわ』


「そういえばアリアさん、この間のパシフローも、三人と別行動してたような……」


 聖剣(レギア)が茶化すように弾ける中、リリアも思い出したように声をあげる。


 いつもフランゲル、ヘルシュ、ウォポンたちと一緒にいた、紅一点のアリア。

 それがパシフローの班別行動で、アリアは初めて三人と別れて行動していた。


 てっきり作戦行動の人数分けの関係かと、ルドーとリリアは思っていた。

 だがパシフローから戻っても、アリアはフランゲルたちと別行動を続けている。


 アリアなりに理由があるだろうと、ルドーは考えての質問だったが、どうやら地雷を踏んだようだ。


 ガルガルと怒るアリアにルドーが後ずさりしていると、ちょんちょんとアルスに肩をつつかれて顔を貸される。


「なんかね、ちょっと今喧嘩してるみたいだよ」


「喧嘩?」


 アルスはルドーの耳に手を当てて、ヒソヒソと声を落とした。


「まぁ、フランゲルはそう思ってなくて、アリアが一方的に距離置いてる感じだけど」


「あー……」


 キシアとリリアの二人掛かりで宥められているアリアに、ルドーは何とも言えない視線を送る。


 フランゲルはアリアとキスまでした仲なのに、ずっと行動が幼稚だ。


 突然惚気るようなことを口にしたり。

 かと思えばアリアの嫉妬する姿を面白がって、他科の女子生徒に声掛けしたり。

 挙句の果てには、胸の小ささを気にするアリアの目の前で、クロノに役得として胸を揉ませろと発言したり。


 欲望のままに動くフランゲルは、基本後先考えていない。

 その場その場で直感のまま発言するため、後悔も罪悪感もないのだ。


 指摘されてもフランゲルは、寧ろなぜ悪いのかと、逆に周囲に聞いて回る始末。


 それでとうとう、アリアの堪忍袋の緒が切れた。


「しばらく距離を置いて、焦ったフランゲルが謝ってくるまで待ってる方針みたいだよ」


『あの能天気王子が謝るかぁ?』


「今のところ、何が問題かすら把握できてないかな。だからアリアも余計機嫌悪くしてる感じ」


 で、さっきの怒りに繋がるわけだと、アルスは聖剣(レギア)にそう説明した。


 お人よしのアルスとキシアは、パシフローで同じ班になったのもあり、一人孤立したアリアを迎え入れているようだ。

 だが、フランゲルはなにが悪いのかまだ把握していない上、そのままシュミックに問題が発生して自室待機になった。


 多分フランゲルは、アリアの機嫌の悪さにも気付けていない。


 普段と違ってアリアが別行動をとっていても、気を使われたとフランゲルが思い込んで、アリアの怒りが気付かれにくい状況。


 フランゲルから反省と謝罪を求めていたアリアは、待てども待てどもフランゲルが謝りに来ないせいで痺れを切らしている。

 いつも以上にアリアは、機嫌の悪さがヒートアップしているようだ。


「悪い。変なこと聞いたな……」


「全くよ、誰が誰といようと私の勝手でしょ」


 ガルガルと怒るアリアは、キシアとリリアの慰めで、ようやく少し落ち着いてきた。


 この手の話に鈍いルドーでは、下手をしたらアリアの機嫌を逆に損ねかねない。

 そう感じたルドーは、さっさと退散しようと両手をあげた。


 アルスの発言で、運動場付近にも亀はうろついていないことがわかった。

 こうなると、魔法科では残るは座学に使う校舎しかない。


 もしそこにもいないとなると、保護科の校舎も調べる必要がある。

 メギクが返答できない以上、ルドーが直接保護科に行くよりほかないのだ。


「あー、じゃあ亀見かけたら教えてくれ!」


「お兄ちゃん、待ってよ!」


 逃げるように踵を返したルドーに、リリアが慌てて追いかけていた。


「ルドーさんも探してましたかや。こちらは後者を探しましたが、全くの外れでしたや」


 魔法科校舎の階段を登っていたところで、ルドーとリリアはカゲツとノースターを見かけた。


 デポージーの亀、ロドリゲス捜索の旨をルドーが説明すると、カゲツもオリーブ経由で頼まれた為、既に校舎内を探し回っていたそうだ。


「こうなってくると、魔法科の範囲には居ないって考えたほうがいいか……」


「となると残るは保護科のほうですかやね」


 カゲツからの報告を聞いて、ルドーがリリアと共に頭を捻らせている中、グルグルメガネに戻ったノースターが、ゴソゴソと懐から瓶を引っ張り出してきた。


『まだ試作品だけど、新しいもの探しの薬試してみる? (`・ω・´)』


「また治験薬ですかや! 副作用を先に話しなさいや!」


『一応、一応自分で試した後だから! (; ・`д・´)』


「貴方の身体は魔法薬治験のオンパレードで、色々効果が乗り過ぎてて、なんの参考にもならなくなっていると何度言えばいいやと!」


 魔法薬に瓶を差し出したノースターに、カゲツがそう言って飛び掛かった。


 悲鳴の魔法文字を空中に浮かべるノースターを、カゲツは幼児体型をものともせず、情け容赦なく首を締めあげている。


 傍から見たら、おんぶをせがむ幼子のように見えてシュールだ。


「うーん。でも、これだけ探して見つけにくいってなると、探すの大変そうだしなぁ」


「お兄ちゃん!? まさか試す気!?」


『おう、それでこそ勇者だぜ』 


 渡りに船とルドーが名乗り上げれば、リリアは驚愕し、聖剣(レギア)が面白おかしく笑い弾ける。


 グルグルメガネ越しに見えない目を輝かせたノースターが、カゲツを首にぶら下げたまま、さっとルドーに魔法薬の瓶を差し出す。


 このまま当てもなく探し続けて、ロドリゲスが結局見つからなかったら、デポージーはきっと途方に暮れるだろう。

 ノースター自身が既に飲んで試しているなら、そこまで酷い副作用もないはず。


 そう考えたルドーは、慌てるリリアとカゲツをよそに、魔法薬を一口喉に通した。


「おっ、お兄ちゃん?」


「変な効果が出ましたら、すぐに吐き出しますやよ!」


 ルドーの横で、リリアとカゲツが慌てて様子を見ていた。


「……うん?」


 しばらくして、魔法薬の効果が出始めたのか。

 しかし変なものがルドーの視界に見え始めた。


 少し離れた所で、何か空中を小さなものがふよふよと浮遊している。

 あの場所に、魔法科の建物も敷地も存在しない。

 となれば位置的にあれは、保護科の校舎方面だ。


「……なんだあれ?」


『あぁ、なんかずっとふよふよ浮いてんだよな』


「分かってたなら早く言ってくれよ!」


 ルドーが向けた視線の先に聖剣(レギア)が反応して、思わず怒鳴りつけた。


 聖剣(レギア)のこの反応から、あの浮遊物は危険なものではない。

 トラストもよくわからない浮遊物があると言っていたし、保護科の校舎を少し調べた方がいいだろう。


「で、ではっ、亀が見つかりましたらご連絡くださいや! 私は運動場の隅の方もう一度見てきますや!」 


『えっ、魔法薬の効果について話……』


「いいから行きますやよ!」


 顔色を悪くしたカゲツが、ズルズルとノースターを引きずっていく。

 おおよそ治験の責任を負いたくないのだろう。


 ルドーが自主的にしたことで、しかも相手はノースターだ。

 カゲツがそこまで気にする必要はないのだが。


 あとでパートナーをなぜ止められなかったかと、詰められることを恐れているのだろうか。


「うーん、このあたりだったはずだけど……」


「お兄ちゃん、身体本当に大丈夫?」


「今のところ、特に問題はない、と思うけど」


 ルドーとリリアは魔法科の校舎から、簡易転移門で保護科の校舎に移動した。


 魔法薬を一口しか飲まなかったせいか、遠く浮遊していた物体は、すぐルドーの目には見えなくなる。

 亀を探して周囲をキョロキョロと首を振るルドーを、リリアが心配そうにずっと見つめていた。


「ルドにぃ、リリねぇ、そこで何してるの?」


「ライア、ちょっと探しものしてて……」


 周囲を見渡していると、紫の髪を揺らしたライアがトコトコと近寄ってきた。


 ニコニコとしているが、確かにトラストとビタがロイズに相談された通り、ライアはいつもより少し元気がない気がする。


「探し物?」


「うん、ちょっとな」


「ライアちゃん一人? ほかに一緒に誰かいないの?」


 リリアがライアの前でしゃがんで、周囲をキョロキョロと見渡す。

 するとライアは、あからさまに顔を背けた。


『近場の反応は誰もねぇぞ』


「また一人で来たのか……」


 パチパチと周囲を探った聖剣(レギア)の発言に、ルドーは項垂れた。

 どうやらライアはまた、誰かしら振り切ってきてしまったらしい。


 ライアたち三つ子は、女神深教に狙われないよう、エレイーネー内でもカイムやクロノ、キャビンなど誰かと一緒にいるのが常だ。

 ただ三つ子が幼い故、危険性を知らされていないので、こうやって振り切られると一人にしてしまう。


 このままライアを放置するわけにもいかないので、ルドーはしばらく一緒にいることにした。


「ライア、一人じゃ危ないから、しばらく一緒にいよう。な?」


「でもー……」


「カイムにも怒られないように、俺からも言うからさ」


「そうだよ、ライアちゃん。一緒に行こう?」


 ルドーとリリアの説得で、ライアはかなり渋々だが、なんとか納得して付いて来ることになった。


 いつもならライアは一つ返事だが、何か気になることでもあるのか。

 それこそロイズが言っていたという、秘密の友達でも探して一人でうろついていたのだろうか。


 そんなライアが、ある一点を見つめてピタッと止まった。


「ルドにぃ、リリねぇ、あれ……」


「うん?」


「えっ?」


『おぉ』


 ライアが指差した方向を見て、全員思わず声をあげた。


 空中に浮遊している、グルグルと回転している物体。

 目立つ赤いリボンが巻き付いた、特徴的な甲羅。



 一匹の水亀――――ロドリゲスが、甲羅から噴き出す魔力で空中を回転しながら浮遊していた。



「いたあああああああああああ!!?」


「飛んでるうううううううううううう!!?」


 目の前の光景に、ルドーとリリアは絶叫した。


 だがルドーたちがロドリゲスに近寄る前に、ドスドスとロドリゲス周囲に砲撃魔法が降り注っぐ。

 周囲の床や壁に当たって爆発する砲撃に、ロドリゲスは驚いて首を甲羅の中に引っ込めた。


「危ないっ!」


 慌ててリリアが結界魔法を発動させて、ロドリゲスに被害が無いように包み込んだ。

 結界魔法の周辺で、爆発が連続して発生する。


 ルドーもリリアも見覚えのある虹色の砲撃魔法、エリンジだ。


「エリンジ!? ストップストップ!」


「止めるな! どこからどう見ても怪しいだろ!」


 激しい剣幕で勇み歩んできたエリンジの前に、ルドーは両手を振って躍り出た。


 空飛ぶ亀を怪しむエリンジの主張はもっともである。

 だがあれはデポージーが飼っていた亀でしかない。


 しかしルドーはデポージーから、亀のロドリゲスが空を飛ぶなどとは全く聞いていない。


 デポージーへの追及は後回しにして、ルドーはなんとか必死にエリンジを押さえようと動いた。


「あれは生徒のペットなんだよ! 脱走したから探すの頼まれてたんだ!」


「そんな都合の良い話があるか! どうせまたあのいけ好かない悪魔の仕業だろう!」


 ルドーの説明を、エリンジは一刀両断してしまった。

 しかもなぜか、この空飛ぶ亀の所業は、ゲリックのせいだと決めつけている。


 意味が分からずルドーはまた叫んだ。


「なんでそこでゲリックが出てくるんだよ!?」


「パシフローから戻って、潜入を指示しておきながら目的が違うと問い詰めようとした。だが、雲隠れしたのかいくら探しても見当たらん!」


「あぁ、それでずっと動いてたの……」


 空中をぐるぐる回るロドリゲスを中央に、エリンジは戻ってからの行動を話した。


 女神深教の出方を伺う。

 そう話して歌姫候補の選抜を進言したのに、その実ゲリックの目的は、勇者狩りの勧誘だった。


 騙し討ちのような所業に激怒したエリンジは、ゲリックを問い詰めようと、戻り次第探し回っていた。

 だからリリアが見つけられなかったし、いつもと違う行動になっていたのだ。


 だがそんなエリンジの捜索も虚しく、ゲリックは見つかっていないらしい。


「探し回っている所に、その浮遊する亀が出現した。変化魔法で亀に擬態した悪魔の可能性が高いだろう!」


 突拍子もない主張を並べたエリンジに、ルドーはぎょっとした。


「飛躍しすぎだって! ゲリックがそんなことする利点なんだよ!?」


「そんなもの、捕まえてから搾り上げればいいだけだ!」


「あっ! お兄ちゃん、亀が!」


 エリンジが再び構えようとするのでルドーが聖剣(レギア)を引き抜いて応戦しようとした。

 だがリリアの叫びで、ルドーはエリンジと共に振り返る。


 いつの間にか結界魔法ごとルドーの背後に移動していた亀は、リリアの結界魔法を内側から、噴き出す魔力で触れて破壊させた。


 パチンとシャボン玉が割れるような音が、保護科の廊下に虚しく響く。

 結界魔法が解けて、リリアは力が抜けたようにカクンとよろけた。


「お兄ちゃん、ごめん! 内側の強度は考えてなかった!」


「でぇっ! 飛んでっちまう!?」


『こりゃ面白い逃走劇が見れるな!』


「言ってる場合じゃねぇだろ!」


 ゲラゲラ笑い始めた聖剣(レギア)をバシバシ叩いて、ルドーは亀の方向を見定める。


 亀、ロドリゲスはエリンジの猛攻に恐れおののいたのか。

 高速回転しながら、恐ろしい勢いで逃走を開始した。


 逃げていくロドリゲスを指差して、リリアがわくわくと目を輝かせる。


「ルドにぃ! 探してるのあれ?」


「あぁ、そうだ! 捕まえねぇと!」


「捕まえるのではない、倒せ!」


「やっつけるんだね!」


「違う、違う、違う……でええええええええええええ!?」


 突然発生した光景に、ルドーは悲鳴をあげる。


 エリンジの余計な一言で、ライアはロドリゲスを討伐対象と勘違いした。

 ふんぬと魔力を練ったライアの周辺から、ポンポンと魔力の動物が生まれ始める。


 最近ヘルシュが魔法訓練で強化を図っていた具現化魔法を、ライアが見よう見まねで使ってみた結果だった。


 ヘルシュのペガサスほど大きくはないが、小動物が沢山次々と並べられていく光景。

 壮絶な景色に、聖剣(レギア)が感嘆するように弾けた。


『おぉー。ルドー、見ろよ。動物図鑑でも見て勉強してたのかね。偉いぞ』 


「偉いぞ、じゃないだろ! ライア、捕まえるんだ! 倒すんじゃないって!」


「えいえいおー!」


 拳を振り上げたライアを、ルドーは脇から抱きあげた。

 先を逃走するロドリゲスを、なんとか安全に捕まえるように必死に走りながら。


「ライア! 魔法止めろ、止めてくれって! 頼むから!」


「捕まえろー!」


「うわああああああああ!」


 多種多様の動物が、ルドーの背後から勢いよく追いかけてくる。

 聖剣(レギア)はゲラゲラ爆笑し、小脇に抱えたライアは楽しそうに腕を振り上げたまま。



 ロドリゲス捕獲作戦は、この状態のまま亀が観念するまで約二時間ほど続いた。


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