表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
運命の赤い糸はなぜ見えない!  作者: のののの
PR
42/46

41話

エリーナさんの部屋に戻ったら、ジェリックさんがいて、二人はお茶を飲んでいた。

仕事終わったのかな?


「ん? マーヤお帰り~。なんだか様子がおかしいけど、どうかした?」

「マーヤ、何か持ってる?」


流石鋭い二人。隠し通せるとは思えないので、素直に相談することにした。


「実は、「あ~いいからこっちいらっしゃ~い、さ、マーヤも座って!」


席に座り、お茶を一口頂いてから、話をした。


「この間から、サイラスさんの黒い糸の正体を探してまして、それが、どうやら恋のおまじないではないかと見当を付けたんです」

「へ~」

「なるほど」


「それで、ヒューゴさんと町でおまじないグッズを買ってきて、試してみたんです」

「面白い事やってたのね」

「それで、どうだった?」


「最初に、一般の人が購入できる安いおまじないを試してみたのですが、糸は出るには出たんですけど」

「どうなったの?」

「ヒューゴさんの近くに行ったら消えてしまいました」

「あ~、あれでもヒューゴはかなりの魔力の持ち主だからね、そこらの魔術師かぶれの魔具では効く訳ないよ」


「そうなんですよ、それで今度は貴族のお嬢様御用達の品を、更に強力カスタマイズ致しまして」

「うわ~面白そうね、どうなったの?」

「それ、今持ってるの?」


「はい、持ってます」

「見せて」


私はジェリックさんに、おまじないで使ったロケットペンダントを見せた。

ペンダントの石は真っ黒になってしまっている。中の名前の紙はすぐに取り出したので今は空だ。


「う、わ~」

「あ~~~」


二人の顔が、すっごく歪んでいる。


「どうしました?」


「マーヤ…、これ、効いたでしょ」

「ええ」

「無事だった?」

「は?」


驚いている私にジェリックさんが言う。


「これおまじないじゃないよ、既に呪具の域」

「は?」

「しかも、これまだ力全部使ってないね、殆ど残ってる。これ不味いよ」


ジェリックさんは少し怖い顔。


「マーヤ、これ、尋常じゃない程魔力を含んでる。ここに陛下の名前を入れたら、陛下ですら魅了出来てしまうと思うよ。

最悪、陛下を傀儡にしてしまったり、国家転覆をも狙えるんじゃない?」


「は?!」


「とてつもない強制力を持つ石になってるわ。これに抗える事は難しいんじゃないかしら。

ヒューゴも貴方に魅了されたでしょ? 襲われなかった?」


「へ、変な雰囲気になったんで、思わず手刀で糸を叩き切ったので、無事です…はい」


「あ~、強制的に切ったからまだ力が残ってる訳なんだ。良かったんだか、マズかったのか分かんない事になったね」


「最悪ヒューゴの自我が壊れてたかもしれないんだから、良かったんじゃないのかしら」


「そうだな、そういう可能性も無きにしも非ずだな」





あの……なんだか怖い話になってるんですけど。もしかして、やり過ぎました?



「お~い、そこ。元凶が他人の振りしない!」

「酷い!元凶なんかじゃありません!」

「こんな物騒なモン作っておいて、しらばっくれるとか無理だからな」

「新たな禍の種ができてしまったわね」


「これは、王家で厳重に管理してもらうしかないな」

「下手に持っていたら反逆罪で捕まるかもしれないわね」


ぶ、物騒すぎる!


「こういうのは、あまり時間を置かない方がいい、早急に処理しよう。取り敢えずこれは私が陛下にお願いしてくる」


「お願いします」


ジェリックさんは、無知って怖いな~と言いながら出て行ってしまった。


王様まで出てきて大事になってきてしまったので、不安になってきた。

「大丈夫でしょうか?」

「ジェリックに任せとけば、大丈夫…なんじゃないかな~?」

「なんで疑問形なんですか」

「どういう風に封印したのか聞くまで安心出来ないというか~?」

「安心できないんですか~?」

「うん」

「すいません」


「それよりもマーヤ、あなた体調は大丈夫?」

「いえ、別に何ともありませんが…」

「ほんとに?」


かなり心配されるので不安になった。


「何かあるんですか?」

「うん。あのね、あのおまじないにかなり魔力を入れたでしょ?」

「はぁ」


実は、あんまり魔力を込めたって感じはしてないんです。想いを込めたつもりはありますが。


「普通だと魔力切れを起こしてもおかしくないくらいの魔力が込められていたから、心配したんだけど…」

「はぁ」

「そうね、魔力切れを起こしているようには見えないわね。マーヤの魔力は無尽蔵なのかしら?

あれだけ使ったと思うのに、まだ魔力が満ちているなんて。すごいわね」

「でも、前、魔獣と戦った時は疲れましたよ? 無尽蔵なんて事は無いと思うんですけど」

「それは、慣れてないからで、精神的に疲れただけだったんだと思うわ。私はマーヤが魔力切れを起こしていると感じた事は無いんだから」


そうだったのか。でも、魔力切れとか言われても、魔力を感じたことが無いんだから、何とも言えなかったりするんです。




夕食を食べ、お風呂に浸かってると色々な事を考えてしまう。


あの、おまじないのロケットペンダントはどうなったんだろう。


なんか呪具とか言われたし。呪いになってしまったんだろうか。

おまじないって、漢字で書くと[お呪い]で、呪いと同じ字なんだよね。


ヒューゴさんのあのキスも、私の呪いでしたんだよね。


ちょっと嬉しかったのに、全然嬉しくなくなってしまった。


それどころか無かった事にしてしまいたい。




明日からどうしたらいいんだ。



でも、サイラスさんの懐中時計のチェックもしたい。こっそり一人でやっちゃおうか。そうしよう。


ヒューゴさんを巻き込んでしまうのは、もう止めよう。



そう決めて今日はもう寝ることにした。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ