31話
頂いた昼食は、色々吹っ切ったせいか、とっても美味しゅうございました。
何か分からないけれど、鶏肉に似た肉を酸味のあるソースで煮込んであるの美味しかった。
元の世界だと鶏肉のトマト煮込みなんだけど、色が緑で違うクセがあるので、~風的な表現しかできませんが。
あと、ライ麦パンみたいなのも私好み。表面は硬めで中はしっとり。雑穀っぽいのが混じっていて噛めば噛むほど味が出る素朴な感じ。
ジェリックさん提案の、もっと呪いの石を集めよう作戦は、明日から遺跡に出発5泊6日があるので、
戻ってきたから、という事になった。
遺跡というのは、王都の近くにあるのだが、最近新たに謎の部分が発見されたので、探検に行くのだけれど、危険だから用心の為に魔術師もついてきてね。というものらしい。
好奇心と探究心旺盛な魔術師は行きたくて仕方ない仕事なんだそうです。あっそ。
「道中付いてくる騎士の中でも呪われてるのが居たら教えてよ」
「は~い」
「取り敢えず、君のその技、あんまり大っぴらにしたくないから、見つけたら報告だけにして。
呪いを解くのは後でこっそりしよう。石にするのも別室で」
「は~い」
「じゃあ道中は私達とあまり離れないようにね」
「は~い」
問題が先送りになり、美味しいご飯も食べれたので私はすっかり調子に乗っており、テキトウに返事をしておりました。
「じゃあ、明日の準備もあるから今日は解散かな?」
「は~い」
部屋に戻り、エリーナさんに準備って何するの?って聞いたら、着替えと水だけ持って行けば良いんだって。
食事は食料班が居るらしい。なるほど。
「おやつは?」
「欲しかったら持って行ったら?」
おぉぉ~!
えっと、予算は3大銅貨までなんでしょうか?な~んて。バナナは…この世界にあるのかな?
「エリーナさ~ん。おやつって買いに外に出られるんですか~?」
「出られるけど、入れないかもね」
「え~~~~~~!!」
「マーヤが一人だけだった場合の事よ。今から手続き面倒だから、誰かここで働いてるのと一緒に行けば帰ってこれるわね」
「そっか!」
……で、だれに一緒に買い物を頼めばいいんでしょう。
何だかんだ言って、今新しい人が入って皆忙しそうなんですよね。
仕方ない。おやつは諦めよう。
遺跡まで移動は馬車でした。でも、馬車のグレードはアップしてる。しかし、乗り心地は変わらない。トホホ。
ここに来た時と同じ様にエリーナさんに魔法でクッションを作ってもらう。
外を見ながらやっぱりおやつ欲しかったと後悔した。
3台の馬車に、ジェリックさんヒューゴさんエリーナさん私の4人と、ゴリとビリー君と中性的美形とインテリとその執事の5人グループと、お食事班に分かれてる。だから食料要らなかったのね。
騎士さん達はその名の通り騎馬。人数は50人くらい?
サイラスさんはいなかったけどイザークさんはいた。
どうやらイザークさんがこの隊の一番偉い人らしい。
こういう軍事的な事はよく分からないし、機密事項だろうから私も根掘り葉掘り聞こうとは思わなかったんだけど、ジェリックさんが少し教えてくれた。
「マーヤに話す事なんて別に秘密でも何でもないよ。自分たちの立ち位置位知っとかなきゃいけないだろ?」
「確かに…」
「それよりマーヤは他国に亡命の予定でもあるの?」
「いえ、全然ありません」
「だったら別にいいよ。この国の普通のお嬢様達だって騎士の名前や階級位知ってるし」
「そうなんですか?」
「もちろん。だって恋人や結婚相手にする為にチェックしているからね。逆に私達が知らないような情報を持っていると思うんだ」
「あははは!そうですね」
確かにそうだ。それなりの地位のある騎士は結婚したい相手だろう。地位とお金とイイ体持ってるもんね。
ジェリックさんの話によると、この隊は今回だけの特別班で、イザークさんも実はもっと偉い人でこの隊をもう一つ大きくした隊の隊長をする位の人らしい。
サイラスさんはもっと上の階級でそこの補佐官みたいな所なんだとか。
ヒューゴさんの話では、ヒューゴさんとイザークさんとサイラスさんは幼馴染なんだって。皆男爵だとか。下級貴族です。って言うけど、貴族は貴族だよね!
貴族のお子様は幼少期は家庭教師に教えてもらって、中央学舎という貴族の学校に進学して社交界の縮図を学ぶのだとか。
だけど、ヒューゴさんは魔力が高かったので、ジェリックさんに弟子入りしてから、宮廷魔術師になったんだって。それで、騎士団に入った二人と再会したと。
因みに、貴族の長男は家督を継ぐので騎士にはならないんだって。
そ、それは庶民のお嬢様が騎士を狙う訳だわ。物凄い上を狙う人には向かないけれど、そこそこランクを狙うなら恰好の狩場だわ。通りで入団式に家族がついてくる訳だよ。わが子ではなく、娘さん達の為だったのですね。
それでもって、ジェリックさんも貴族なのだ。……。でも次男。だから貴族じゃないエリーナさんと結婚できたみたい。
なんかハーレクインとかにありそうな話だねぇ。
ハーレクイン苦手だからあんまり読んでないけど。(胸毛の魅力は私には分からないのです。あれ、一種のモフモフだと思えば可愛いのかもしれないが、……しれないけど、無理です。でもあれがイイって描写多いらしいのよねぇ。)
というか、カタカナの名前が覚えられないのだ。
しばらく登場してなくて、ちょろっと出てくると、こいつ誰?!って読んでてイライラするの。
で、私がここの人達に変なあだ名つけて呼んでるのはその為なんです。
流石に多く接する人は覚えるけど。ビリー君の師匠のゴリとあだ名付けた人の名前はもう覚えていないしさ…。
実はジェリックさんの名字も覚えてないんだよね~。どうでもいいけど。
さて、途中で1泊、野外でテント張って寝たの。楽しかった!野外泊は高校のキャンプ以来!
夕飯はカレー…ではなく、食料班のシェフが作ってくれた美味しい簡易料理でした。
うん。こんなの戦争に行くときに出るわけないからやっぱり特殊部隊なのね。
どうしてこんな特別待遇なんだろう?不思議。
一応魔術師も魔壁を張るという仕事がありました。…私出来ないので不参加。役立たずです。はい。
そして、着いた遺跡というのは、森の中でした。
遺跡は未知なるものが出てきたり、呪いが掛っている場合があるので危険だから魔壁で結界が張ってあって、一般人は入れないようになっているらしい。
すぐ入るのかと思いきや。一応小隊が組んであるので、テント張って陣営を作って、班分けして計画的に調査に乗り込むんだって。すっごい。なんかカッコイイ!
小説で読む冒険者がダンジョンに入ってくのとはまた違う楽しさ!
すっごくわくわくしてたけど、最初は私は留守番だった。
残念だったけど、ここまで来るのに疲れたろうから、女性は休憩と言われたら逆らえないよね。
明日が楽しみです。




