20話
お城は、想像よりも大きかった。
それから、城壁ってすっごく高いのね。
堀とかあって、木の跳ね上げ式の橋兼門があって、私が予想してたシンデレラ城や
ベルサイユ宮殿的な雰囲気は全くありませんでした。
丸い塔はあるにはあるんだけど、その上部はとんがり屋根ではなくて、凸凹だった。
あれだ、あれ、髭の配管工のゴールの城の発展系って感じ!
で、虹色のキラキラドーム的なもので覆われてます。
あれきっと、前にエリーナさんが掛けてた魔法のガードのでっかいヤツだと思う。
武骨な城なのに、ちょっとメルヘンチックな感じになってる。面白い。
魔獣の事もあるだろうから、どうしても守りを硬くする必要があるんだろうな。
馬車や荷車に紛れて門を潜る。結構人の出入りあるんだね。
入って直ぐに検問があって、どこに用事かを申請。
エリーナさんは慣れた様子で門から西手の建物に向かう。
えっと。私としては城的絢爛豪華な様子を見てみたかったのですが…。
なんというか、古いお役所的雰囲気です。
考えてみれば、税金払えなくて登城してる人を持て成す訳ないか。あははは~。
この城の西側は騎士の場所らしい。今いる建物は窓口や担当部門や幹部や会議室などがある
正にお役所的な場所で、その他に、騎士の宿舎や訓練場、馬場、厩舎とかそういうものが
このエリアに建っているらしい。詳しくは国家機密だそうな。そりゃそうか。
じゃあ東は何があるの?と聞いたら、貴族がいるのよ~。だって。
関わることは無さそうである。多分絢爛豪華なのはそっちだろうけど。
階段を上って3階。そこが魔術師部門だった。
窓口的な所から、個室…教室くらいの広さの所に通される。中には先客が6名いた。
「エリーナ、忘れずに来れたらしいな」そう言ってガッハッハと笑う人がいた。
なんというか、体育会系って感じのゴリマッチョ。…魔術師なの?
「あ~ら、ロイドこそ、よく覚えていられたわね~脳みそまで筋肉じゃなかったっけ?」
「いや、俺まだ若いからな、記憶力は落ちてない」
「ハッ。ゴリラのくせに人間のつもりでいるんじゃないよ」
二人の様子に、もしかして仲悪い?!険悪な雰囲気になったらどうしようと悩んだけれど、
どうやら軽口の報酬だけで、よく見たらじゃれてるだけという感じ。
あれだ。ケンカするほど仲が良い。
二人をニラニラヲチしていたら、ゴリと目が会った。
「うわ、珍しい、弟子取ったの?」
「ま~ね。稀代の大魔術師としては弟子の一人くらい採っとこうかと思ってね~。
そういうアンタこそなによ。かわいいコ侍らせて。いつから稚児趣味に趣旨替えしたの」
「アホぬかせ。こいつは俺の子供だ」
「え?!」
「ん?」
「おぉ~!」
ゴリの話で何故か皆が驚いている。
驚いている方に驚く私。
状況がさっぱりわかりません。
すると、ゴリの後ろに控えていた、少年が赤い髪に負けないくらい真っ赤になって
「ち、違うんです!師匠は捨てられた僕を拾ってくれたんです!」
涙目でかっわいい~。10歳くらいかな。
ひょろりとした少年体型で、一丁前にクリーム色のローブを着ている。
それが清潔感を出していて、とても可愛い。
拾った子供をごく普通に自分の子供と紹介した、ゴリもかっこいいじゃないか。
大事にしてるんだね。
「ま~。こんなガサツな男の傍にいるのにお利口さんに育ってるのね~」
エリーナさん…いたいけな少年いじめて喜ぶのは良くありませんよ?
案の定、真っ赤っ赤で涙目でプルプルしながら
「師匠は凄いです、ガサツじゃないです。僕を大事にしてくれます」
なんて弁解してるけど、それ、余計喜ばせてるだけだから。
「ロイドの過酷なトレーニングで死んでいないのだから大したもんだ」
え。
見れば青い髪の中世的なイケメン。
「いや、流石にロイドも100年もあれば個体に適したトレーニングを考え付くかもしれないだろ?」
「いや、ロイドにそんな考えあるはずなだろ?この坊主が強運なんじゃない?」
銀髪のインテリっぽい人と割と酷い事言ってるんですけど…。
ところでエリーナさん。この方達、何なんですか??
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皆様ありがとうございます。
記念すべき回なのに、ちょっとカオスな展開になっていて申し訳ないです。




