19話
前回までのあらすじ。
モテない地味子の私が、どうやら無意識に異世界の男(割とイケメン)を誑し込んでいたらしい。
「ないです!ないです!そんな事まったくないで~~~~す!」
「…どうやらそうみたいね」
「言わせてもらうと、いちゃこらなんて全くしてないし!ただの長風呂です!
日本のように浴槽に浸かってみたくて色々してると時間かかっちゃうんです」
そうなんです。
こちらでは浴槽につかる習慣がなくて。お湯はあるんですけどね。
大きめの変な形の盥を使って、頭や体を洗うんです。
それでは物足りなくて。
属性石によってお湯は出そうと思ったら沢山でるので、盥を湯船に見立てて
浸かったりしていたら、私は異国で異例の長風呂の人になっていた様です。
それに、さっきお風呂から戻る時にデンディールさんに会ったけど、そんな素振りちっとも無かったし!
帰りの馬車は一緒になれないだろうからって、お守りをくれただけだった。
デンディールさんの瞳の色みたいな綺麗な緑色の小さめの貴力石3つ入った、シンプルで可愛いブローチ。
石が入っていたから、恐縮したけど、昔からあるお守りで普通の事だから遠慮しないで受け取ってほしいと言われ、断りきれずに受け取ってしまった。
「じゃあ、デンディールの事は何とも思ってないの?」
「優しい人だと思いますよ。それよりプロポーズなんて事はないですから!」
「あら、私は元旦那には会って3日でプロポーズされたわよ?」
「え~~~~~?!」
「魔術師同士だったら普通よ」
「普通なんですか…」
ごめん。異世界舐めてた。やっぱ理解できないわ。
「だって、命の長さが同じの方がいいじゃない。普通の人だと精々60歳までよ。
一緒にいられる時間より、いない時間の方が長いなんて嫌だわ」
「確かにそうだけど…。でもエリーナさん旦那さんと別れたって…」
「あいつが浮気したからよ!それでも100年以上は一緒に暮らしてたんだから」
なんかスケールが違って想像がつかない…。
「因みに旦那さんは今どうされてるんですか?」
「あいつは元宮廷魔術師だったけど、もう隠居して、その辺の塔にでも塒作ってウダウダしてるんじゃない?
息子は息子で諸国漫遊~とか言ってフラフラしてるし。きっと捕まらないわよ」
「エリーナさん息子さんいるの?!」
「うん。ひとりだけ」
…いつ産んだんだろ?
「いくつなんですか?」
「歳?えっと、18で産んだから~「182?!」そうそ~そんくらい」
お爺さんじゃん。会って見たかったけど、どうでも良くなった。
でも、18で出産とか、会って3日でプロポーズで結婚して100年は一緒に暮らしてたって…。
この世界不思議過ぎる~~~!!!
「とにかく、マーヤは魔力が高い方だから、もしかしたらすぐプロポーズされる可能性も無きにしも非ずって事なのよ!」
「え~~~」
イマイチ実感がわかない。
だってそんな素振りなんて無かったし。エリーナさんが特殊なんだと思う。きっと。
そんな事より明日はお城だ!
エンディーとデンディールさん達とは別々になってしまうのは寂しいけれど
エリーナさんが言っていた状況になっても困るので、離れておくのもいいかもしんない…のかな?
翌日、朝食の時に聞いた話では彼らは、私達より早い時間にギルドに向かうみたいだったので
お見送りをする事にした。
エンディーは変わらない軽いノリで、もし王都で会ったら食事でもしようねとウインク付の挨拶。
う~ん。でもそれが様になる。流石だ。
デンディールさんは私の胸元のブローチに気付いたみたいで、
「つけてくれてありがとう。似合うよ。」そう言ってくれた。うわ。
「ありがとう大事にするね」
そう言うと、デンディールさんの珍しい、優しい笑顔!
思わず見惚れた!ギャップキタコレ!
そしたら。
頬に柔らかい感触。
え。
「じゃあ、元気でな」
そう言って人混みに消えていく二人を呆然と見送った。
うぉぉぉぉぉぉ~~~!!
び、びっくりした!
やっぱり外人だ!
振り向いたらエリーナさんが、すっごいニヤニヤした嫌な顔してる。
「さ、さぁエリーナさん!私達も早く支度しましょう!とっとと行きましょう!
わ~~~お城楽しみだな~~~~」
「フフフフ~。そうね~楽しみね~。
あ~~若いっていいわね~~。私も肖りたいわ~~」
肖らなくてもモテモテのくせに!
そんなこんなで、次はやっとお城です!
括弧の所、やっぱり変だったので直しました。




