17話
次の日。
夕べすっかり親しくなった彼らが話しかけてきてくれたので
馬車の中の他の人とも話すことが出来るようになった。
異世界の事が面白くて、色々聞きたくて、ふんふんと聞いていたら
いつの間にか皆と仲良しに。
王都に近づくにつれ道も良くなり、馬車の旅は楽しいものになっていた。
エンディーとデンディールの話を聞いて、冒険者の生活に憧れたけど、エリーナさん曰く。
「薬草採りなんか手伝わなくても、薬が作れるのだから、そっちの方が儲かる。
逆に薬草を取ってきてと頼む側だ」
「魔獣狩っても、石になってしまうから、倒した証拠部位が取れない
だから成功報告が出来ないので無理」
………。
冒険者にはなれないみたい。
え~~~~?!
なんだろう。この王道外しっぷり。
異世界トリップの定番だよね?!
冒険者ギルドに入ってお金儲け! チート能力で楽々ランクアップ!
まぁ今回は王都から帰ったら、還してもらえるんだからお金儲けする必要無いですけど…。
エリーナさんの弟子で付いてくだけなんで、入る必要無いんですけど…。
入らないと、入れないは、違うよね~。違うよね…。
それに最初に喜んだ「魔法使いの弟子」と云う立場も、かなり怪しいモノになってるし…。
あれから、もしかして覚醒したのかも?との言葉に喜んで、火や水が出る魔法を試してみたんだけど
結局何も出なかったのだ。
………。
私が使える魔術は
自分や他人が出している魔術を視覚で認識出来る事と、魔獣を増幅石に変える事だけ。
基本は出来ずに、かなりイレギュラー。
自慢出来るどころか、人前で出せない…。
なんだろう。異世界での楽しみが減ってる様な気がするんですけど!
ほんっと、空しいんですけど~~!!
いや、ここはエリーナさんに拾って貰えてなかったら、とんでもない事になっていたので
その強運と、自分の食いしん坊センサーに感謝しておこう。
旅は順調に進んで、ロンサンの次のタンタの町とその次、王都一つ前のマキラの町についた。
明日の夕方には王都につく。
エリーナさんの予定では、王都で一泊してから、翌日登城するらしい。
私も弟子として連れてってくれるんだって!
かなり怪しい弟子だけど、嬉しい!
やっぱりヨーロッパ風のお城なのかな~。シンデレラ城みたいなのかな~。
城と聞くと、やっぱり乙女心は期待に膨らみます!
王都に近づくにつれて、石造りの家が増えてくので、城は頑丈な石造り系かもしれない!
この予想に3千円!
今日の宿も何故かエンディーとデンディールと一緒だったので、夕飯を一緒に食べた。
なんだろ、結局この旅の間、この二人と夕食を共にしているせいか、一緒の旅の仲間な感じになってる。
だからすっかり仲良くなってしまった。
エンディーは面白いし、デンディールは優しい人だった。
二人は割とイケメンだから、そんな二人と仲良く話を出来るのは、とても嬉しかった。
冒険者の二人は知識が豊富で、話を聞くのがとても楽しい。
私もそうやって色んな場所に行ってみたくなる。
この二人と仲良くなれて、本当に良かった。
もうすぐ王都。楽しみ~!




