15話
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その後は、犬型の魔獣ガルムがいたけれど、皆スルーしていた。
なんというか、野良犬感覚?…普通に考えたら怖いんですけど。
エリーナさんに聞いたら、馬とか大きい動物が傍にいると怖がって来ないんだとか。
やっぱり野良犬的位置だ。
しかし、あんなんが野良犬とか、考えたら物騒ではある。
そういえば、犬っぽい生物はいたから下手すると、ちっこい子が野良犬拾ってくるイベントとかで
間違えて魔獣拾って来たら危険だな~とか、アホなことを思った。
異世界面白い。
……盛り上がる後方。何話してるんだろ。…ヘタレですいません。
そうこうしている内にロンサンの町に着いた。
町の規模は、いつもの町とあんまり変わらない様な気もする。
でも、初めて見る町、やっぱりワクワクする~~!
そして宿は、他の乗客の話に聞いた、食事の美味しい所に泊まる事にした。
エリーナさんは大抵安い所に泊まるのだけれど、設備や治安がイマイチだからと
私に気を使って、この宿にしてくれたみたい。
ほんと、すみません。ありがとうございます。
部屋はダブル。
こじんまりとした、ペンションみたいで、掃除も行き届いていて悪くないです。
トイレとか、お風呂っていうか、体を洗う場所は、別で、一階にあるらしい。
一階は食堂も兼ねているみたいで、割と客が入っているから、美味しいのだろう。
これは夕飯が期待できる!
宿は決まり、夕飯にはまだ早い時間だったので、私はロンサンの町を見て回る事にした。
エリーナは、あんまり行きたくないと、留守番。
ただ、町の外れの方は、どこでも治安があまり良くないから行かないように。
大通りから奥に行かないようにと、忠告を受けた。
言っちゃなんだが、私は人間相手に戦って勝てる自信なんてない。
あの護衛さん見たら分かるけど、こっちの男の人ってかなり強そう。
変な所に引きずり込まれて、売っ払らわれでもしたら、最悪だ。
そんな事になっては、今後の人生設計が確実に狂うので、大人しく大通りだけを
のんびり見て歩くことにした。
それに、所持金があまりないから買い物も出来ないし…。
ほんと、お腹を空かせるために、散歩してる状態です。
雑貨屋さんを覗いて見たり、古着屋があったり、変わった形の物が置いてあって
どうするのか悩んだり。
こういう所はどこの世界に行っても共通なのかな。
ウインドウショッピングって楽しい。
写真撮りたいけれど、生憎携帯は早々に電池切れ状態になってしまったし。残念。
どうせ圏外なんだから、電源切って、電池の温存とかしておけばよかった!
私の馬鹿!
昼食後、トイレ行こうとしてた所を呼び出されたもんだから、ポケットの中身は
コンパクトと口紅。ハンカチと携帯だけだった。
このコンパクトの鏡が、エリーナさんによって帰還装置のアイテムになったんだよね~。
いや~これだけでも持ってて良かった。
あと森の中で、早々にエリーナさんの家を見つけられて、本ッ当~に良かった!
あのまま夜になってたら、遭難→死亡へ一直線でした。
お昼食べたばっかだったのに、反応した私の食いしん坊センサー万歳!
あ、因みに口紅は、エリーナさんが「欲しい!」って言ったので謹んで進呈致しました。
ハンカチは、ゼミの中で唯一仲の良かった鈴木君から義理チョコのお返しで
ホワイトディに貰った物なので、譲ったりは出来なかった。
本当に、私は女としてレベル低いと実感するわ。
さて、期待MAXの夕食は、下の食堂で、好きなものを頼むかと思ったら、
宿泊客は専用メニューでした。
なるほど。
でも、お店のメニューから頼んでもいいと教えて貰って、そっちも興味があったので
メニューを見せてもらっていた。
メニューは読めるけれど、それが何だかさっぱり分からない私はエリーナさんに教えて貰ってた。
これ食べてみたい!と思ったのは、専用メニューの中に殆ど入ってた。素晴らしい!
ほくほく食べていると、
「あれ~?この宿だったんだ」
と頭上から声が。この世界に知り合いなんぞいない私は、人の頭の上で煩いなと思いつつ
食事を続けていたら
「無視しなくてもいいじゃない。一緒に王都まで行く仲でしょ?」
などと声かけられた。
え、私?
驚いて顔を上げると。
あの二人組の護衛さんの、金髪ロンゲの人だった。
ナンパ?
「いや~、ここ美味しいって噂を聞いて食べに来たんだけど、混んでるね。
悪いけど、相席いいかな?」
周りを見ると、確かに満席。私に決定権は無いと思うので、エリーナさんを見る。
「仕方ないな、どうぞ」
「ありがとう」
「すまない」
私の隣に、金髪ロンゲ。もう一人の赤茶色の短髪でゴツイ方はエリーナさんの隣に座る。
注文の品と共に、エールというビールの様なお酒が4つ。どうやら奢りらしい。
「この機会の感謝に~」
え~。飲み会?
面倒臭いと思ったら負けですか?




