13話
ある日エリーナさんが言いました。
「ごっめん。王都に行かなきゃならなくなったの~」
どうやら税金を納めなくてはならないのだが、現金が無いので労働奉仕のため王都に向かうとの事。
異世界へのゲートが開けられちゃう凄い魔術師なのに…。
お金が無いから、労働奉仕って…。
でも、この方法は魔術師だから出来る方法なんだって。
確かに農家の人がこの方法とかって無理がある。
流石、貧乏でも魔術師!って違うか。
数の少ない魔術師は何かにつけて優遇されているようである。
じゃなきゃ森まるまる一個なんて所有出来る訳ないよね~。
そして、王都行きはエリーナさんの中では決定事項だった様で。
私を返して、魔力が回復する一か月後には王都勤務の予定だったらしいのです。
すみません。還りそこなったので、私まで連れて行かなければならなくなって。
「いいのよ~。還る期日はちょっと延びちゃうかもしれないけど
確実に還れる事は分かってるし、逆にこの世界をのんびり観光なんかしてみたら?」
そ、そうですね。
いつ還れるかも分からなかった時は、不安であまり周りを見る余裕も無かったのですが
還れると分かっているなら話は別です。
ちょっと異世界に旅行に来ているつもりでもいいんですよね。
そうなると、色んな所を見てみたいし、王都なんて、すごく魅力的です。
「ありがとうございます!」
私は大喜びで、エリーナさんの王都行きについていくことにした。
馬車に揺られて1時間。
楽しかったのは最初30分まででした。
今、私の頭の中では平家物語が渦巻いていた…。
まじ諸行無常。
車酔いは、刻一刻と……おえ~~~。
悪路こそ悪!←車酔いでおかしくなっている。
乗合いのこの馬車、町以外の道はあまり整備されてないのか、かなり揺れる。
皆慣れっこなのかと思いきや。やっぱり酔ってる人もちらほら。
そうだよね、平気なわけないよね!
しかし、隣に座るエリーナさんは平気そう。……魔術師は人間じゃないのかもいれない。
あれ?
エリーナさんから何か黄色い線が出ていて、それが、お尻の下に集まっている。
どゆこと?
もしかして、この黄色い線がクッションの役割を果たしていて、酔わずに済んでるの?!
……ずるい。
思わずエリーナさんに囁く。
「エリーナさんずるいですよ。黄色い線のクッションで酔わずにいるなんて」
「ん?黄色い線は分からないけど、魔力で少しだけ浮くようにはしてるわ~」
「ずっる!」
「だって、魔術師なんだから、出来ることはするわよ~」
「お願いします、私にもそれ、やって下さい!」
「はいはい。可愛い弟子ですからね。見破ったご褒美も兼ねてやってあげましょう~」
そう言うと、エリーナさんの手からヒュルルルルと黄色い線が出てきて、私のお尻の下に集まると
体がふわりと浮いて、馬車揺れの気持ち悪さが解消した。
なんか面白い!
これから一日1回20時頃の更新になりそうです。
内容が薄いので頑張って沢山更新してましたが、なんとなく一息ついたような気がするので、ちょっとペースダウンです。
すみません。よろしくお願いします。




