11話
魔獣狩りはもうこりごり。そう実感してからしばらくは、大人しい日々が続いておりました。
だから油断していたのかも。
昼食の用意ってか、朝の残りのスープを温めていたら
「か ん せ い よ~~~~~!!!」
エリーナさんの雄叫びが響きました。
なんだろう、嫌な予感しかしないって、私もこの世界に慣れてきた証拠なんでしょうか。
ズバン!と、家が壊れそうな程の勢いでドアが開いたら、何やら色々抱えたエリーナさんが飛出し
そのままの勢いで庭に出て行きました。
何が起こるんだろう…。怖いけど、見に行きます。
庭では、白い布を広げたエリーナさん。
白い布には何やら模様が。なんか魔法陣っぽいです!物凄く!
所々に、貴力石が設置してあったりします。
分からないけど、期待が膨れ上がってドキドキします!
設置が終わったエリーナさんが立ち上がって、私ににっこりと笑いかけ
「マーヤ、お待たせ。出来たわよ。還す装置」
ま、まじですかぁぁぁぁぁぁ!!!
「この前、3割増幅石出たじゃない。あれで一気に問題解決よ!
多分これで帰れるわ。
マーヤに貰った、鏡 を媒体にして、向こうの世界と繋ぐわよ。
ただ、かなり魔力を消費するから、繋げれて30秒ね」
30秒…。
「でも、ゲート潜るだけだから、大した時間は要らないと思うの」
「そですね」
「だから、扉が開いたら、ガッと、飛び込んじゃって!」
「は、はい!わかりました!」
いざ、還るとなったら寂しくなってきた。けど、還れる嬉しさもある。
あ~~もう感情がわけ分かんない事に!
「エリーナさん!今までありがとう。エリーナさんとの生活は、とっても、とっても楽しかったです!」
「ウフフ。私も楽しかったわ。この年で、まだまだ新しい世界を覗けるなんて
こんな幸せな事って無いわ。私こそありがとう。マーヤ」
「エリーナさん!」
「さぁ、送ってあげるから、その真ん中に立って」
「はい!」
私が魔法陣の真ん中に立つと、エリーナさんが呪文を唱え始める。
いつもと違って、長い呪文。
段々と、魔法陣が金色に光り出し…
一瞬眩しいくらいに輝いたかと思ったら、目の前に真っ黒の壁が出た。
大きさは、そう、大型のテレビくらい。大きさの比率もそんなもん。
うわぁぁぁぁぁ!なんだこれ!
これが、ゲートなの?
びっくりして固まってると、エリーナさんが
「さぁ、そこに入って!」
「は…い」
恐る恐るその黒い壁に手を入れてみると、スルッと何の抵抗もなく奥に入る。
時間は30秒!
覚悟を決めて、エイッと顔を突っ込んだ!




