10話
ドラゴンとか無理です!」
「あははは。ごめん。まぁ無理なのは分かってるけど、でも、もしかしたら出来そうだから
なんか面白そうで~」
「面白くないですよ!ドラゴンなんて目と目があった瞬間に殺されてますよ!」
「まあね~。ドラゴンなんて国の軍隊でやっつけるレベルだしね。Bランクの魔獣だって
ソロで狩れるのはあAランクの冒険者や魔術師だわ。
マーヤには素質はあるかもしれないけれど、経験値が無いから多分無理ね。
Bランクの魔獣が単独でいるなんて状況もあまり無いしね~」
お弁当を食べながらエリーナの説明を聞く。
魔獣にもランクがあったり、冒険者がいたり、ほんとファンタジーの世界だ。
学生の頃弟と多少ゲームをしていたのでなんとなく分かるけど、やっぱりどこか現実味が無い。
…。魔獣を倒しても、死体が残らず石になってる所とか。
でも、テレビ画面じゃなくて対峙すると、リアルに生命の危機を感じるし、
魔獣が不気味で精神的にかなり疲れる。
やっぱり早く元の世界に戻りたいな~。
ただ、戻った時、階段から落下中の自分がどうなるのか、そっちも怖いけど。
最悪死んでたり、半身不随とかになったら…どうしよう。
「じゃあ、あと何か一匹倒したら、薬草採って帰りますか~」
「は~い」
って。異世界は甘い所ではなかった。
昼イチでゴブリンの群れに囲まれてしまい、エリーナさんと共に戦うハメに遭ってしまった。
しかも、そのゴブリンの群れの中にボス的存在の奴がいて。
う、あ、あ~~~~!
熱を集めるのに物凄い力が要って。
かなり時間もかかって、やっと石になった時はヘロヘロになってしまったのでした。
これ、きっつい!
そして、石は。
「お~~~~!Cランクの魔獣だと3割石になるのか!すっごいわね~!」
……。凄いらしいです。
こちとら疲労困憊です。こりゃまじでドラゴンは無理だわ。死ねる。
3割石は5大銀貨。日本円で50万円相当だって!
いや~時給換算したら凄いけど、これ、命がいくつあっても足りないんじゃない?
もしかしたら魔獣退治を斡旋する冒険者ギルドはブラック企業なんじゃないかと、思った。




