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55 感謝の気持ちは行動でも

ちょっとガールズラブ要素ありってタグ付けた方が良いのか悩み中・・・。(今後の展開は未定

桜子がかわいいという事は私の人生において不変の事実。

出会ってから20年以上経つのに、時を重ねれば重ねる程その魅力が増していくのだから、ある種この子は化物に近い。


かわいいのに綺麗で美人で。

優しくて料理上手で気遣い屋さんで。

世話焼きで甘えたがりでしっかり者で。



欠点無いんじゃないの。この子。




あ、唯一あるとすれば恋愛面かな?


何故か彼氏と長続きしないのよな。

あんまり桜子と恋愛話はしないから、今まで付き合ってきた彼氏がどんなタイプの人なのか私はよく知らない。


共通の友人曰く、『桜子に問題がある』らしい。

個人的には信じられない話だけど、桜子は恋愛関係を持続させる能力が乏しいらしい。



今現在、私に膝枕されて頭を撫でられて、ふにゃんと緩んだこの子を見ている限り全く想像出来ないけど。

こういうシチュエーション男性は堪らんのでは?

自分のテリトリー内で安心しきって、かわいく甘えてくる美人だぞ?


友人の意見を疑う訳じゃないけど、これで桜子に問題があるって言われても中々信じられない。



まぁ身内の贔屓目もあるかもだけど。





「桜、明日はお休みだよね?」


「うん・・・。休み・・・だよ」



もう寝落ち寸前の彼女に思わず苦笑い。

いつも頑張ってるもんね。お疲れだよね。


今抱き上げちゃうとせっかくの眠気が飛んでしまうかもと思って、引き続き頭を撫でながら癒される私。


明日がお休みな事だけ確認出来れば、後はひたすら甘やかすだけだ。

特にアラームも必要ないし、仕事着であるスーツも軽く整えておく位で構わないだろう。




しっかり寝息を立てているのを確認してベッドまでお届け。


桜子にアラームは必要ないが、私は明日の朝にいつものお礼として朝ごはんを作る気なので、彼女よりも早く起きなければならない。

という事で、骨伝導式のイヤホンを付けてアラームをセット。

これで桜子にはアラーム音は聞こえないだろう。


ちょっとイヤホンのせいで寝返り打ちにくいけど、まぁ我慢しましょう。




えーっと、朝は起きたらクロックマダムを作るでしょ?

サラダはさっきチラっと確認した限り、サニーレタスとオニオンとパプリカで良いかな?彩り的にトマトも入れるべきか?


ドレッシングは好きな物で良いとして・・・。


あとは・・・飲み物はネットで調べた限り・・・温かいものが、良いん・・・だっけ・・・。

牛乳が・・・あるから・・・それで・・・。



zzz・・・。







ピピピピピピピ。


はっ!?


あ・・・もう朝か。

やば、いつ寝たのか記憶にないや。朝食のメニューをおさらいしてたのは覚えてるけど。



ふと右腕に違和感を感じて隣りを見ると、私の右腕に頭を乗せるようにしてぐっすり寝ている桜子が。




かわいい。





ていうか、あれか。

普段桜子が泊まりに来ると、いつも右腕が痺れているのはこれのせいか。


いっつも桜子の方が早く起きるから気付かなかったや。

そして()()が大きいからか、広範囲が痺れてる・・・。血流の問題だから関係無いか?

ただ生温かいのはそれのせいだろうけど。




でも、あれよな。

寝ている時もくっつきたがるとか、ほんと可愛すぎるな。この子。

やっぱ彼氏と長続きしないのは相手に問題があるんじゃないの・・・?こんな子居たら毎日惚れ直すだろ、普通。



さてさて、桜子が起きる前に朝食を作らないとね。

その為には右腕に乗っている彼女の頭をそっと外さないと。


左手で頭を抱えて、少し持ち上げながら体を回転させるようにして引く。

ちょっと痺れてるもんだから、中々キツかったけど何とかミッションクリア。



そーっとベッドから抜け出して、顔を洗ってスッキリ。


よっしゃ。やるぞ。




食パン2枚にバターを塗り、片方はフライパンで軽く焼いた薄切りベーコンとチーズ。もう片方はチーズで土手を作り中央に卵。

2つともトースターに入れて焼く。


終わり。



本当に簡単だよね。これ。

本来はベーコンではなくハムを使うらしいけど、個人的にベーコンで美味しかったから。


パンを焼いている間にサラダを作成。

ちょっとズルして、オニオンスライスはスライサーにもなるピーラーを使用。


出来るだけ見栄えが良くなるように、レタスとオニオン、パプリカにトマトを並べていく。

何か気持ち量が多い気がするけど、まぁいっか。野菜はしっかり取るって事で。



小鍋で牛乳を温めて、少し砂糖を投入。

何か前にネットで『朝 おススメ 飲み物』で調べたら、温かい飲み物で臓器を暖めるのが良いってあったからチャレンジしてみた。


一番良いのは白湯らしいけど、あくまで朝食に合うものが良かったので、ここはホットミルクで。

ショウガとハチミツを入れたものもおススメって書いてあったけど、ちょっと適当な量を調べるの忘れてたからシンプルに。




これで大体出来上がったかな?

テーブルにセッティングし終えたものを改めて確認して自分でOKを出す。

念の為、冷めないようにアルミ製のフタだけして桜子を起こしに行く。




寝室に入ると、丁度目を開けたっぽい桜子。


「おはよう桜。もう起きれる?」


「・・・ん。ん、あれ?おはよう。やだ、今何時?」


「まだ8時前とかだよ。今日はお休みなんでしょ?」


「あ、うん、そうなんだけど・・・。やだ、ゴメン。今ご飯作るわ、ちょっと待ってくれる?」



寝起きで朝食の心配とか、もうほんと・・・この子ってば。


「桜、朝食ならもう作ってあるよ。いつものお礼に今日は私が作ってみた」


「・・・え?ウソ。ホントに?」


「ホント。簡単だけどね。ほら、顔洗っておいでよ」



私が朝食を作った事を、信じられないって顔で聞き返してくるのはちょっと切ない・・・。

いや、今までやった事無かったから当然なんだけどさ。


これからはちゃんと、定期的に感謝の気持ちを行動でも表していかないとだなぁ。




「本当に用意してくれたのね・・・?」


「うん、レパートリーは全く無いから、あんまりしょっちゅうは作れないかもだけど・・・」


「ううん。全然、嬉しい。とっても。ありがとう」


「良かった。じゃあ、食べよっか」



顔を洗ってすっかり目覚めた様子の桜子が、改めて驚いた表情でテーブルの上を確認していた。

一応は今後も継続して行動には移していきたいが、如何せん料理には自信が無いので保険をかける小心者が私です。料理以外で行動に移す可能性が大。


それでも優しく笑ってくれる彼女は天使です。

間違えた。女神です。



テーブルの上に置かれているドシンプルな朝食を前にして『ありがとう』って言ってくれるんだから、それは女神でしょ?

結構ありがちな一般的な女性のタイプはこういう時に『何でこういう風にしたの?』とか『こうしたらよかったのに・・・』とか言ってしまう人が居るらしいからね。


良かれと思ってした行動に、そんな言葉が返ってきたらそれは中々落ち込むよね。

もちろん普段しない行動だから、手慣れている人から見れば拙いにも程があるっていうのは分かるんだけども。


ちなみに世の旦那さん方は、そういった言葉でやる気を無くしてもう二度と行動には移さなくなるらしい。

『何でアイツは一言ありがとうって言えないんだ?』とか『俺の嫁さんは俺の行動が気に食わないんだってよ・・・』とかって、無理矢理連れて行かれた飲み会でよく愚痴を聞く。



その点、桜子はパーフェクトです。

自慢の嫁です。


・・・間違えた。

自慢の友人です。





「ん、美味しい。こういうのってクロックムッシュって言うんだっけ?」


「うん、目玉焼きが乗ってるとクロックマダムって言うらしいよ?」


「へぇ~、これ良いわね。気に入ったわ。よくこういうの知ってたわね?あんまり洋食には詳しくないと思ってたわ」


「正直言うと、これ知ったのゲームの中でなんだよね。大衆食堂みたいな場所があって、そこでモーニングとして出て来たから。それで気に入ったんだよね」


「なるほどね。っていうか、今のゲームってそこまで感覚がリアルなのね。味覚もちゃんと再現されてるって事でしょ?」


「うん。甘いとか苦いとかそんなレベルじゃなくて、普通に美味しいって分かるくらい。全く違和感無いよ」


「はぁ~。それならゲーム内で甘いものとか食べ放題出来るかもね?ちょっと羨ましいわ」


「・・・その考えは無かった。普段は焼き串ばっかり食べてるし」


「・・・何で焼き串?」



屋台で売ってるとやたら美味しそうに見えるからだね!

まんまと毎回匂いに釣られてるよ。


そういえばあんまりゲーム内でスイーツ系は見かけないなぁ。

ちゃんと店巡りすれば見つかるのかな?


まぁ、そこまで甘党って訳でも無いから別に良いか。





「あれ?もう帰るの?」


朝食を食べ終えて、せっかくのお休みという事でお互いにまったりしていたと思ったら、桜子が帰る準備を始めていた。


「ええ、何かちょっと後輩君がやらかしちゃったみたい。手遅れになる前に顔出してくるわ」


「あらら・・・。このまま行くの?」


「んー、一回家には帰るわ。それくらいの時間はありそう」


「送っていこうか?」


「大丈夫。ありがと」



テキパキと準備を終えた彼女を見送る玄関前。

せっかく一日かけて桜子を甘やかせる日だったのに・・・残念。



「じゃ、お邪魔しました。またね」


「ん。出来たら近い内に来てね?」


「ふふ、わかった。出来るだけ早めに来るわ」



私の精神安定の為にも桜子を甘やかす時間はマストです。

ここは譲らぬ。・・・桜子が許してくれている間は。





もういっそあれかな?


この子、嫁にしちゃダメかな?







お読み頂き有難うございます。

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