ep.4 宿泊
ギルドに隣接されている宿に入ったティアーナは受付に居る、鋭い目つきをしたふくよかな女性に声をかけた。。
「いらっしゃい、宿泊かい?」
「あ、こんにちは、えっと、二日泊まりたいんですけど」
「二日ね、料金は銀貨二枚ね」
「銀貨二枚ですか?」
「そうだよ、出せないなら帰んな」
「あ、いや、これでお願いします」
そう言いながら懐から布包みを出し、中から金貨を一枚渡した。
(銀貨二枚って安いんだなぁ、金貨じゃないんだ)
ティアーナはそんなことを考えているが、成人男性が一年で稼げる金額はせいぜい銀貨五、六枚程度だ。
つまり、この宿はナチェスティア区の中では位の高い宿なのだが、人生のほとんどを森で暮らしていたせいなのか、ティアーナには高い安いの基準が分からないのだ。ちなみに、これも森で暮らしていたせいなのかは分からないがティアーナは人と喋るのがあまり得意じゃない。
「あ⋯た、あん⋯、あんたっ、聞いてんのかい!」
「え、あ、はいっ!」
「はい、お釣りで銀貨八枚、部屋はあそこ曲がった突き当たりの部屋を使いな」
「ありがとうございます」
そう言って鍵を受け取り、早速部屋に向かった。
ガチャリと鍵をあけ、ギィィと言う扉と共に部屋に入ると見た目とは裏腹に、部屋は広く綺麗で、キッチンまであり、ベッドは窓際の朝日がちょうど差し込む位置にあった。
ティアーナは荷物を置き、ベッドに横になった。
「疲れたぁ⋯⋯今日はゆっくり休んで、明日は魔物を狩りに行こうかなぁ」
そんな事を考え、翌日の予定を考えているといつの間にか寝てしまい、起きた時には朝になっていた。
「眩しっ⋯⋯あれ?朝だ、私寝ちゃってたのか」
上がり始めた太陽の陽射しで起きたティアーナは体を起こし、持参していたパンを食べる。
食後は休むこと無くサッサとギルドへ向かい、昨日の受付嬢と顔を合わせた。




