79話
ユジン将軍に嫌われて無いか、確かめる為に『いざ!』と張り切って白尾の後に続いて来たけれど、わたくしな知らない場所に案内されます。
「こんな場所、初めて来たよ。白尾。ここどこ?」
「ここは軍の鍛練場じゃ。ユジンは、この時間には、ここに居る事が多い。では、後はわしに任せておけ」
「うん」
そして打ち合わせ通りに、わたくしは物陰に隠れます。
白尾は鍛練をしているユジン将軍には話し掛けます。
「ようユジン」
「白尾様、私に何か御用ですか?」
「用事と言うほどの事でもないが、ユジンがセリと会っているときいたぞ!」
「そ、それは、ぐ、偶然です」
「なんじゃ、ユジンは、セリが嫌いなのか?」
「そんな事は!姫様の事は好きです。お慕いしています…」
(ふぁ~。好きって//そんな恥ずかしい事を白尾の前で言わないで下さい//)
わたくしはその言葉を聞いて、ドキドキが止まりません。
(でも良かった…。本当に嫌われて無いって事だよね…)
そうして、わたくしは気が付かれずに、そっとその場を放れようとした時に、白尾から声が掛かります。
「だ、そうだぞ!セリ、よかったの!」
(ち、ちょっと白尾なんでそこでわたくしの事ばらしますかね~)
ほら、ユジンだって、顔赤くなってるし…
わたくしだってもう恥ずかしいですよ///
仕方なく、わたくしは物陰から姿を現します。
ユジン将軍も取っても驚いてますよ。
「ひ、姫様!」
わたくしは、何を話していいか分からず取り敢えず挨拶をします。
「あ、あの、こんにちは//」
「あ、はい。姫様…………」
そんなわたくし達の様子を見て白尾は事情を説明し出します。
「セリがの、ユジンに嫌われておるって誤解しておったからの!」
するとユジン将軍も慌てて否定します。
「え?あ、そんな事は決してありません!!
ただ私のような穢れた者が、姫様のお側にいるなんて許されませんから…だから近く付いては、いけないと思い……」
わたくしは、その言葉を聞いて必死に否定しましたよ。
「そんなことないよ!父様からユジン将軍は、冥界の死神って聞いたけど…。わたくし別に怖く無いよ」
まあ、ユジン将軍が、そこまで自分を貶める理由はよくわかりませんが…。
「姫様…。私は、死神なんですよー!」
(うん。だから知ってるんだって……)
「うん。知ってるよ。父様から聞いたって、さっき言ったし」
「だから私のせいで、姫様に何か不幸があったら大変なんです」
う~ん。なんて言えば分かるって貰えるのかな?
「じゃあさ~。ユジンが、毎日わたくしの様子を見に来て守って!」
「毎日ですか?!」
「うん!わたくしが、万が一、何かが有っても、近くにいたら守れるでしょ?ユジン将軍はこの国で一番の戦士様だし」
「しかし、そのような事は…」
「やっぱり、ユジン将軍は、わたくしの事が嫌いなの…?」
(ここは、ちょっと嘘泣きですね~)
「あ、いえ、分かりました。毎日、姫様にご挨拶にお伺いいたします」
「うん。約束だよ」
(ふふ、何故かユジン将軍を1人でほって置けないんですよね~)
今は、まだぎこちなくても、いつか普通に話せる日がくるよね。
◇◇◇◇
そして、あれからユジン将軍は毎日わたくしに会いに来てくれた。
「姫様、ユジン様がいらっしゃいましたよ」
「いらっしゃい。ユジン!」
もう最近ではユジンの事を名前で呼ぶ程に親しくなったし、ユジンに近づいてもユジンが放れない距離の取り方もわかって来ましたよ。
「おはようございます姫様。あ、姫様。それ以上、近づ…」
そう言い終わる前に、わたくしは足を止めます。
「大丈夫!ねぇ?ユジンは、お昼ご飯食べた?」
「え?あ、その…」
こう言う風に、はっきりしない時は絶対食べて無いんですよ。
もう、わたくし、ユジンの事が色々わかって来ましたよ。
「じゃあ、わたくし、もうすぐお昼ご飯食べるから、一緒に食べようー☆いくよー☆」
「え?あ、はい」
そうして、ユジンと一緒に、父様の居る食堂に移動します。
食堂に付いて来てはくれましたが、ユジンは遠慮して一緒にご飯を食べてくれそうにありません。
「あ、私が姫様と御一緒する等許されるません。私は姫様のお食事が終わるまで、ここでお待ちしています」
(それなら父様を巻き込んじゃうもんねー)
「父様お待たせ。ユジンもね、お昼まだなんだって、一緒に食べていいでしょ?」
そう父様にお願いすれば、父様もあっさりと許してくれます。
どうやら父様は、かなりユジンを信頼している見たいですね。
「いいよ。ユジンも一緒に食べよう」
そうあっさりと許しがでたけど、ユジンは、この期に及んでも席にも座らず立っいます。
父様が座る様にいうと、ようやく遠慮がちに座ってくれましたよ。
(うんうん。遠慮の塊みたいなユジンでも、父様の命令?には逆らえ無いもんね)
わたくしは、おしゃべりを初めます。
「ユジンは食べ物は何が好き?」
「え?あ、何でも食べれます。戦地にばかり居たので…味とか考えたこと無くて……」
それは、かなりお気の毒ですね~。
なら冥界ではどうだったのかな?
「じゃあ、冥界では??」
冥界にいた時は、何を食べてたのかな?
わたくしは、冥界の食事が気になります。
「あ、冥府だと、炎鶏の温泉卵が好きでした」
おお!ユジンからちゃんとした料理の名前が出ましたよ!
でもわたくしの知らない鳥の名前ですね~。
「炎鶏?」
「はい。八大地獄いる鶏で、地上の鶏より少し大きな鶏で、そのため卵も少し大きいです。
殻の色は真っ黒な卵で、地獄の釜で蒸すと、黄身はとろり半熟でやや甘味が、あって濃厚な卵の味が美味しいんです。
さらに、エンラ様が考案された、ちょうちん草を使ったタレが、評判になり温泉卵がより美味しくなりました」
更には、ユジンから驚きの食材の名前がでます。
「ち、ちょうちん草…?」
ユジンとの話しを黙って聞いてた父様、ちょうちん草の言葉に『ピクッ』て反応しましたよ!
ユジンも父様の様子に気が付いて慌てます。
「あっ!!いえ、その、つまり、えっと…」
ユジンもちょうちん草は、父様の地雷だって、しっかり分かってますね。
「ユジン、この後は僕を手伝って書類整理ね!」
それは唐突な明らかに、ちょうちん草の名前が出て不機嫌になった父様からの意地悪だった。
「え?あ、はい。かしこまりました」
ユジンは、それに素直に答えてるけど、意地悪ばかりしたら、そのうちユジンがまた家出しないか少し心配ですよ。
父様には、後でわたくしから、意地悪しちゃダメって言っておきましょう。
取り敢えず今はちょうちん草の話題から話しをそらした方が良いですね。
大好きな食べ物の話しだったので、父様にも聞いて見ましょう。
「えっとぉ~。父様は?父様の好きな食べ物はなに?天界では、どんな食べ物が好きだったの?」
そう言えば、わたくし父様好きな食べ物とか、よく知らないし、せっかくだから聞いてみますかね?
また、来週の金曜日に更新いたします。
よろしくお願いいたします。




