第11話「少女との出会い」
「これは少しグロいな。」
俺は、ゴブリンの群れの討伐を終えて次のクエストであるジャイアントアントの群れの討伐に向かった。
ジャイアントアントが現れた場所は、街を出て北の方角にある大穴の中だった。
洞窟などには、魔素が溜まるせいでモンスターも大量に生まれる。
魔素とは、この世界にある魔力や魔石の素で、それが空気と一緒に流れている。
魔素が固まるとモンスターが自然発生する。そのため、今俺がいる洞窟には腰の高さぐらいある大きさのジャイアントアントがうじゃうじゃといる。
1匹の見た目もグロいが群れで行動されるとすごくグロい。
「まだ洞窟の入り口なのになんて数だ。」
ジャイアントアントには、
身体の側部が鋼鉄のように固く並みの攻撃では切ることが出ないメタルアント。
身体の内部で強力な酸を作り口から噴射し、酸に触れれば数分で骨も残らず溶かしてまうスナイプアント。
ジャイアントアントの中でも戦いに特化していて、巨大な大顎で挟まれれば骨ごと身体を砕くソルジャーアント。
この3種類のジャイアントアントが洞窟を入ってすぐの場所に600匹程徘徊している。
「これは少し手こずりそうだな。」
俺は、スキル鑑定でジャイアントアントの弱点部分を探る事にした。
【鑑定】
[(ジャイアントアント:メタルアント・スナイプアント・ソルジャーアント]
[特徴
頭部と側部が頑丈。
体内で強力な酸が生成される
相手の身体を一撃で砕く大顎を持つ
攻撃パターン
相手の攻撃を頑丈な頭部、側部で守り怯んだ隙に相手に攻撃する。
体内で生成した一定の量の酸を遠距離から噴射して相手を溶かす。
素早い動きで相手を狙い巨大な大顎で相手の身体を砕く。
弱点
腹部]
「なるほど弱点は、全個体全てが腹部のようだな。」
鑑定で弱点と攻撃パターンを知った俺は、漆黒の鎧に魔力を流し、火炎魔法を群れの中心に放った。
ギギギ!ギーーギーー!
ジャイアントアントは、耳に響く声量でいきなり起こった現状に驚いていた。
だが火炎魔法で倒せたのは5匹程度で避難し遅れたアント以外は、真っ赤な眼光を浴びせて攻撃体制に入っていた。
「流石にこの程度じゃあ無理か。」
俺は、剣を抜き素早い動きでジャイアントアントの群れに飛び込んだ。
ガキん
情報通りメタルアントの側部は、頑丈で腕が少し痺れてしまった。
ギギ‼︎
ジャイアントアントは、その隙を逃さず俺の腕を大顎で挟もうとして飛び掛かってきたが俺は、飛び掛かってきたジャイアントアントの腹部を貫いた。
ギィ〜
腹部を貫かれたアントは、僅かな苦痛の声を漏らして消えた。
「少し手間ではあるがこの感じで倒していけば数も減っていくだろう。」
1匹のアントを倒すと俺は、次のアントに斬りかかった。
仲間を殺されたアント達は、一斉に攻撃してきた。
スナイプアントの酸を避けつつ別のアントの腹部を剣で貫き、魔法を使って距離を取りそれの繰り返しを続けていた。
そんな戦闘を20分程続ける内にジャイアントアントは、洞窟の奥に逃げていったアントもいれば、この場で魔石に変わったアントもいる。
倒したアントの魔石を拾い、逃げていったアントを追いかけた。
「どこまで逃げたんだ?」
洞窟の奥に向けて全力で走っているがジャイアントアントが見つからない。
洞窟は入り口から入ってすぐの場所以外に大きな空洞が無く、奥へ奥へと道が続いている。
とりあえず俺は、洞窟の一番奥まで走り続けた。
「どういうことだ⁉︎」
洞窟の一番奥にある大きな空洞を見つけた俺は、すぐさま剣を抜き空洞に入ったがそこには異様な光景が映し出されていた。
地面には、大量の魔石が落ちているきっとジャイアントアントが落とした魔石だろう。
けど誰がジャイアントアントを倒したんだ?。
ザッザッ
そんな疑問を抱えていると岩場の影から足音が聞こえてきた。
剣を構えて警戒していると岩場の影から出てきたのは1人の少女だった。
少女は、洞窟の奥の方にいるのであまり顔などは見えないけど手には剣がにぎられていた。
「これ、君がやったのか?」
とりあえず俺は、ジャイアントアントを倒したのが君なのかを聞いてみた。
「そうだけど。」
少女の声は、やや鋭さを帯びてはいるが優しく凛とした声だった。
俺は、その少女に話を聞くために歩こうとしたが後ろの岩場から1匹のメタルアントが飛び出してきた。
クッ‼︎
いきなりのことで態勢が不十分で剣を硬い頭部で弾かれてしまい地面に倒れた。
「しまった‼︎」
ギィーーー
メタルアントは、怒りの咆哮と共に俺に攻撃しようとしたがその攻撃は俺に当たらなかった。
恐れで一瞬目を閉じてしまったがすぐに目を開けるとメタルアントの身体は、剣に貫かれて足をピクピクと動かしていた。
「お前大丈夫か?」
声がする後方へ視線を向けるとメタルアントを貫いた剣を握った少女の姿があった。
少女の姿は、見蕩れてしまいそうなほど美しかった。
綺麗に生え揃っている睫毛。吊り目がちな大きな瞳。
腰の位置まで伸びた長い銀髪。少女の身体のパーツは、何もかもが文句の付けようがないほどに美しかった。
「おいお前聞いているのか?」
はッ‼︎
少女の姿に見蕩れていたが少女が俺に聞いてきたので慌てて答えた。
「ああ、大丈夫だ。助けてくれてありがとう。」
そう言うと少女は、剣を腰の鞘に納めて手を差し出してきた。
俺は、その手を握り立ち上がった。
「お前名前は?」
少女は、地面に落ちている大量の魔石を拾いながら俺の名前を聞いてきた。
「ホシノベ・アクトだ。冒険者をやっている。」
「アクトか。珍しい名前だな。私は、セリア・ブェリエステイン」
セリアそれが彼女の名前らしい。
見た感じからして俺とあまり年は変わらないように見える。
「アクトでいいのかな?とりあえず私は、洞窟を出るけど一緒に行く?」
「ああ、そうするよ。」
魔石拾いが終わり洞窟から出ると言うので俺はセリアさんと一緒に洞窟を抜けた。
題名を人間嫌いのニートが異世界転生〜ステータスがチートな俺は異世界で仲間を作る〜に変えました。
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