第9話
船はドワル星系に入るとワープから抜ける。
「着いたコポ」
「ここがドワル星系か」
「やっと着いたのニャ〜!長かったニャ」
『幾つかの星は人の住めない資源惑星ですが、恒星のある星系でサンディは大気もあるので生身での行動が可能です』
「降りてみよう。頼んだよコポ」
「了解コポ!」
大気圏を突破し星に降りる。
『地図の場所は東に100km程の森の中です』
「分かったコポ」
空を飛んで目的地に向かう。
「おっ、あそこの開けた場所に着地するコポ」
草原の上に船を停める。
『船によるサーチの結果、周囲に敵性反応はありません』
「じゃあ行こうか」
「賛成コポ」
「行くニャ」
船を降りる。
自然の香りが鼻腔をくすぐる。
『遺跡は目の前の森の先です。しかし、近くに何らかの集落があるようです』
「原住民コポね」
「どんな人達かニャ?」
「敵じゃないと良いけどね」
3人は森へと入っていく。
背の高い木々が覆い茂った森だ。
落ち葉を踏みながら前へと進んでいくのだった。
しばらく進むと木で出来た壁があった。
「ここが原住民の住んでる所かな」
「多分そうだニャ」
「ちょ、ちょっと緊張してきたコポ」
「すいません!誰か居ますか?」
大声で呼びかける。
すると木の門が開いていった。
ポンッ。
「うわっ!」
中から白い塊が飛び込んでくる。
俺はソレを両手で掴む。
ふわふわだった。
よく見ると顔が付いている。
丸い生き物のようだ。
「なんだニャ?可愛いニャ」
「う、美しいコポ」
カラフルなふわふわのゆるキャラみたいなのが列をなして向かってくる。
「なんだっ、止めろっ!」
どんどん迫ってきて押し潰される。
ふわふわだし、重くはないが混乱する。
「ず、ズルいコポ!シュウだけモテてるコポ!」
「これがモテてる…のか?」
「ふわふわ、モコモコニャ~」
掻き分けながら身体を起こす。
足の踏み場も無い程に、足に纏わりついている。
「お、お嬢さん。コポはどうコポ?」
コポが何やらポーズを取る。
しかし、そっぽを向かれた。
ガーン。コポは膝を折る。
「コポなんて…」
「済まぬノ。我らには彼がイケメンなのだノ」
モコモコ達の後ろから葉っぱの帽子を被った髭の生えたモコモコが来る。
「歓迎するノ。宙人たち、家に案内するノ」
「どうも…」
そうして3人は髭のモコモコの後について行くのだった。
「改めて我らはノンノ族だノ。ワシは長老のジーノだノ。モコモコに見えるがちゃんと手足は付いてるノ。こんな風に踊る事も出来ますノ」
そう言ってジーノはステップを踏み、クルッと回転する。
少し面白かった。
「くっカッコいいコポ」
コポは何故か対抗心を燃やしていた。
「あ、そのすいません、急に来ちゃって」
「良いですノ。お客様は歓迎だノ」
「その実はこの辺りにある遺跡を探しに来たんです」
「おーヤートマ族の遺跡をさがしてたノ」
「ヤートマ?えっと多分その遺跡だと思います」
「もう宙に旅立ってしまったが、好い人達だったノ」
「行ってもいいですか?」
「もちろんだノ、我らには必要ないノ。我らにはダンスと葉っぱがあれば良いノ」
「あはは、ありがとうございます」
「今日は泊まって明日行くといいノ。歓迎会するノ」
「楽しそうだニャ!」
「コポもモテて見せるコポ!」
「じゃあ、お言葉に甘えます」
「楽しんでくだされノ」
そうして歓迎会に参加することになった。
一晩中ノンノ族達の自慢の踊りと葉っぱ料理を楽しみながら過ごしたのだった。
「葉っぱはさすがに微妙だコポ…」
「意外と美味しいけどニャ~」
「さっぱりしてていいんじゃないか?」
コポだけは料理が合わなかったようだ。
ちなみにコポは女の子達にはモテなかったが、おじさん方にはモテモテだった。
歓迎会が終わり、朝が来る。
俺達はノンノ族に挨拶を済ませると遺跡に向かうのだった。




