第28話
ノアの後へとついて、再び動く床に乗って俺達は移動する。
そして、広い部屋に出た。展示されるように妙な機械がいくつも置かれている。
『ここは機械発明のエリアだ!まずはこれからご覧に入れよう!』
そう言って示したのは一台のカプセル型の転送マシン。
「転送マシンコポ?」
『いい視点だまるっこいの!これはタイムマシン…………もどき………だ!』
「タイムマシンじゃと!?」
「いや、もどき付いてたぞ」
興奮するイブキにツッコむ。
『起動して見せよう!』
そう言ってスイッチを入れる。
「おい、誰も入ってないぞ?」
『ふふふ、見ていたまえ!』
プシューと音を立ててカプセルが開く。
そこには…「焼きそばパン」があった。
「は?」
『タイムマシン…(もどき)…別名「無限焼きそばパン製造マシン」だ!タイムマシンの原理を使って造ったが何故か焼きそばパンが出来る!実にマッドだろ?』
「すごいコポ!焼きそばパン食べ放題コポ!!」
「いや、タイムマシンだからねアレ。目的果たしてないから」
『さあ、次だ!』
そう言って走らせると水を作るバイクや貴金属から植物の種を精製する機械など次々に迷走した発明を紹介していく。
「コイツはコポの敵コポ!」
コポは貴金属から植物の種を精製する機械を睨み付けていた。
「それで俺達に何のようなんだ?発明を見せる為だけじゃ無いんだろ?」
このままでは話が先に進みそうに無いのでこちらから声をかける。
『おっとそうだった。用件は簡単だ!君に私の造った人工ゲノム生命体と戦ってもらいたいのだよ!』
「人工ゲノム生命体?」
『ゲノム研究の結果、私は人工的に異能ゲノムを作り出す事に成功した。その戦闘実験を未知の高エネルギーゲノムを持つ君に手伝ってもらいたいのだよ!もちろん報酬は払おう!』
「戦闘実験か」
『シュウお礼に武器を作って貰っては?』
ステラが提案してくる。
「そうだな。ならお礼は俺に合った武器を作ってくれ」
『もちろんいいとも!なおのこと戦闘実験で存分に君の戦いを見せてくれたまえ!』
「シュウなら楽勝コポ」
「そうじゃな」
「頑張って下さいマスター!」
「ボコボコにするニャ!」
「はは、頑張るよ」
俺達は案内されるままに近くの転送マシンへと向かう。
転送した先は舗装されたドーム状のエリアだった。
そこには、サービスカートを持ったノアのドールが待機している。
『もちろん、ハンデは上げよう。この異能ゲノムや肉体強化ゲノムを好きに使っていい!』
カートに並んだゲノム達を示して、自信満々にノアが言う。
「ハンデ?」
少しイラッとした。
『そうだともいくら高エネルギーゲノムを持つ君とはいえ、簡単にやられてはデータが取れないからね。好きに使ってくれたまえ』
「ほう~」
俺はゲノムを取ると、容器を割って水の様に飲んでいく。
『えっ?』
ノアが絶句していた。
「いいね、身体が軽くなった」
肩を回すと、力が増すのを感じた。
『シュウの能力の最大値が150%の上昇を確認しました』
ステラが解析報告をしてくれる。
『の、飲むの?…マジで?』
「武器を貸してくれよ、剣がいいな。それと開始はいつでもいいぜ」
俺は混乱しているノアを尻目に、ドールの持ってきた剣を受け取るとドームの真ん中へと歩いて行く。
『はっ!ま、まあそんな事が出来ても強い訳じゃ無いし…始めよう!』
ノアやコポ達をバリアが覆うとドームの天井から何かがドスンと落ちてくる。
『人工生命体ノアⅡに様々なゲノムをミックスした傑作だ!まずは防御力宇宙戦艦以上の…』
轟音が響いてドームが揺れる。
壁に激突したノアⅡがだらりと崩れ落ちた。
『ノアⅡーーーー!!』
「いやー簡単だったわ~」
そう言ってニヤリとノアに笑いかけた。




