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星の開拓者〜F級開拓士、誤って災厄級ゲノムを打ってしまう〜  作者: お米リッチ


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第27話

 俺は案内されるがままに転送マシンに乗る。

 いくつかの部屋を通り抜けるとロビーのような場所に出た。

 白い壁に観葉植物、まるで病院みたいだ。

「皆さんご到着までお待ち下さい」

 ベルトー君がそう言うのでソファーに座って待っていると、コポやリン達が転送マシンから出てくる。

「あっシュウコポ!聞いたコポ!なんでコポにはなにも買ってくれないコポ、くれないコポ!」

 短い手で殴りかかってくる。

 ムグッと頭を掴むと、手は届かない。

「皆さん揃ったので行きましょう」

 ベルトー君がそう言って案内を始める。

 そういえばベルトー君は少し静かになった気がする。

 長い廊下を進んでいく。

 足元は床が流れているので歩く必要は無い。

「シュウありがとなのじゃ」

 イブキが紙袋を抱き締めながら言う。

「いいよ全然」

 リンやミラもお礼を言ってくる。

 コポは床にのの字を書いていた。

「分かったって、後で買ってやるよコポ」

「愛してるコポ!!」

 飛ぶように抱きついてくる。

「はいはい…」

 抱きついて来たコポを降ろす。

 しばらくすると目的地に着く。

 頑丈そうな大きな扉が開き、俺達は流れるままに中へと入って行った。

「ここかドクターノアの区画『マッドエリア』です」

 動く床を抜けて少し歩くと、ベルトー君が宣言する。

 そこは黒い窓がたくさんある奇妙な場所だった。

「では、ご覧下さい。マッドの作品達です」

 パッと照明が付き黒い窓の中が見える。

 そこには金色の光る魚や、金のニワトリが金の卵を産んでいる。ステーションの入り口でみたゴテゴテの案内ロボや分裂するまんじゅうが分裂するとレーザーで消滅させられたりと混沌としたものが飾られていた。

「金だコポ!!」

「お魚ニャ!」

「なんかゴテゴテしておるのう」

「マスター、ここは混沌としてますね」

「だな」

『シュウ、前方下より何か来ます』

 ステラの声で身構える。


『やあやあ、皆さんようこそ!!マッドサイエンティストノアのラボへ』

 床が開くと競り上がって現れたのはマネキンのような6体の人形とマイクを持った赤色の髪の男。

『さあ歓迎のダンスだ!!』

 6体の人形が一瞬で姿を変える。

 美しい女性に変わると踊り始める。

『この奇跡の頭脳を君に~、今見せて上げる~…』

 バカが歌って踊ってる。

「…マスター撃ちますか」

 ミラが銃を召喚して構える。

「うーん…」

 悩むところだ。


「これで開くコポ?」

「やってみるニャ」

 

 視界の端でコポとリンが何やら金のニワトリと魚の前でコソコソやっている。

『あっ!!』

 マッドが気付いたようだ。

『止めろ!そのケースから出すんじゃない!マッドゴールドシリーズは扱いが難しいんだ!』

「コポ?」

「ニャ?」

 2人の手にはそれぞれ金のニワトリと金の魚が握られていた。

 それぞれが金の卵を産む。

 するとあっという間に卵が割れてニワトリと魚に成長した。

 ポンポンと卵が産まれてどんどん増えていく。

『貴様ら何て事をしてくれる!!マッドゴールドシリーズは繊細なんだ!宇宙を漂う増えるまんじゅうを研究した結果産まれた作品なんだぞ!』

「バカ!それどころじゃねぇだろ!!」

 部屋の半分が魚とニワトリで埋め尽くされる。

『おっとそうだった。システム、パターンZだ人員はCパターンで!』

 突然現れたマジックハンドが俺達を掴むと1つのケージに放り込まれた。

 ノアも人形と共に向こうのケージに放り込まれる。

「な、なんだコポ!?」

「ニャ!?」

 そこにはあのゴテゴテのロボットが居た。

 ロボットは心なしか嬉しそうだ。

 埋めつくされつつある部屋の出入口がシャッターで閉まると俺達や他の実験用のケージを残して部屋ごと空に飛んでいく。

 そして、大気圏を越えると宇宙で爆発した。

「おいニワトリと魚を殺すのに部屋ごと吹き飛ばしたぞアイツ」

「アレが安全装置なんですかね、マスター…」

 部屋のあった場所はすっかり更地になってしまったが、地面から生えてきた機械でまるでプリントアウトするかのように造られてあっという間に元に戻る。

 俺達のとノアの居るケージが開き、向こうのケージからマイクを持ってノアが出てくる。

『折角我輩の美声を披露していたというのに!』

「ごめんニャ…」

「悪かったコポ…」

 そこかよと思ったがこちらが悪いので言わなかった。

『まあいい、我輩の研究の成果はこんなものではないのだ!くははははは』

 ノアは勝手にテンションを上げて笑っている。

『さあ、真のマッドな世界へ案内しよう!』

 そう言ってノアはニヤリと笑うのだった。



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