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星の開拓者〜F級開拓士、誤って災厄級ゲノムを打ってしまう〜  作者: お米リッチ


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第22話

「ちっ、終わったのか」

 レヴィンが倒れたスティールを見て、苦虫を噛み潰したように言う。

「まあな」

「それで、どうやってこのダイソンヴェールをどうにかするつもりだ?…まさかあの機動兵器なのか?」

「ああ、やってみるしかない」

「マスター、準備できました」

 ミラが水晶玉からモンストルムを出していた。

「レヴィンお前も船で離れてろ。後は俺がやる」

「ふっ、貴様の馬鹿げた発言が不思議と出来そうな気がするなんてな…」

 レヴィンはそう言うと船を出して乗り込んでいった。

「ミラ、俺達も行こう」

「はい、マスター」

 モンストルムに乗り込み、飛び立つ。

「ステラ、みんなの脱出状況は?」

『完了しています』

「よし、やるか。ミラ、ビームソードを」

「はい、マスター。召喚します」

 右手にビームソードを召喚すると、騎士の如く両手で胸元に構える。

 そして、深呼吸して息を整える。

「はあっ!!」

 能力全開にして振り絞る。

 モンストルムが脈打つ。

 ビームソードが巨大なエネルギーの奔流と共に伸びていく。

 星をも切らんばかりのサイズになる。

「行くぞ!!」

 ビームソードをダイソンヴェールに突き立てると、そのまま縦に円を描くように斬り込んでいく。

 ズガガガガガ。

 破壊音を立てながら斬り進み、ダイソンヴェールを真っ二つにした。

「これで最後だ!!」

 モンストルムがダイソンヴェールに突っ込む。

 先ほどの切り込みを掴むと、両手で抉じ開けようとする。

 ミキミキと掴んだ鋼鉄が潰れる。

「うおおおお!!開けーーーーーー!!」

 モンストルムと共に吼える。

 

 

 ピカッ。



 隙間から光が差した。

「見えた!!」

 小さな光が切り込みに沿って拡大していく。


 ダイソンヴェールが割れた。


 星系に光が戻っていく。

「はっ、やりやがった」

 通信からレヴィンの声が聞こえた。

「シュウよくやったコポ!!」

「やるニャ、シュウ!!」

「おぬし、すごいのう!!」

 すぐ後にみんなの声も聞こえてきた。

「ハハハ、後はこの割れたダイソンヴェールをどうするかだな」

「それは任せて貰おう。もうすぐギルド所属艦隊が来る。こちらで処理をしよう」

 レヴィンが淡々と言う。

「そりゃ良かった」

「ギルドでじっくりと話を聞いた後に、表彰されることだろう。まあ、半年は忙しくなるぞ。覚悟するんだな」

「なに?半年?」

 冗談じゃない。

「ミラ、船に戻るぞ」

「はい、マスター。船は3時の方向です」

 モンストルムを飛ばす。

「コポ!!船内の救助した人達は後でギルドに届ける事にしよう。逃げるぞ!!」

「どういうことコポ?」

「半年もギルドに拘束なんてされてたまるか、堅苦しい」

「半年もコポ!?コポは来月アイドルのコンサートにいく予定コポ…」

「あたしもごめんだニャ」

「うむ、わしもじゃ」

 モンストルムを船に着艦させると、ブリッジに向かう。

「取りあえずここから離脱!」

「了解コポ!」

 船を方向転換させて加速する。

「おい、貴様何をしている!」

 レヴィンから通信が入った。

「俺の宣伝はしといとくれよな。拘束されんのはごめんだ。またな!」

「貴様何を勝手な…」

 ブツッ。

 通信を切るとワープの体勢に入る。

「面倒な事はレヴィンに任せて俺達は新たな冒険だ!」

 俺達はワープの光の中に飛び込むのだった。






 ーーー数日後のとある日。

 シュウはこっそりと酒場に来ていた。

「レヴィンちゃんと宣伝とか噂を流してくれてるかな?」

『真面目そうなので大丈夫では?』

 カウンターに座ると、さっそくダナ星系での噂話をしている客を見つけた。

「知ってるかダナ星系で結構デカイ事件があったらしいぜ」

「どこだよダナ星系って」

「まあ、いいから聞けよ。その星系の恒星を覆って光を支配してた奴らを倒して、しかもその覆ってたダイソン・ヴェールだかを真っ二つに斬った上に機動兵器でパカッと割ったんだってさ」

「………何いってんの?」

「いやー、俺もよく分からん」

「そんな事出来るわけ無いだろ。そんなんできたら俺は口からブラックホールだしてやるわ」

「ははは、お前の方が可能性高いかもな!!」

 男たちは大笑いしていた。

『……ドンマイ、シュウ』

「お客さん何にします?」

 マスターが話しかけて来た。

「……帰ります」

 そうして酒場を重い足取りで去るのだった。


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