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星の開拓者〜F級開拓士、誤って災厄級ゲノムを打ってしまう〜  作者: お米リッチ


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第21話

 シュウ達は先程の男がいた部屋を抜け、通路を走っていた。

「レヴィンさんは大丈夫でしょうか?」

 ミラが聞いてくる。

「大丈夫だろ、俺よりは弱いけど…それでもなかなか強いし…俺よりは弱いけど」

「了解ですマスター」

 しばらく進むと再び広い部屋に出る。

 そこには玉座のような椅子に座っている大男がいた。

 空中に表示され見ていたスクリーンを閉じるとこちらを見る。

「派手にやってくれたな。お前達の動きは見せて貰った。開拓者だと?夢想家風情がよくも俺の邪魔をしてくれたな」

 椅子から身体を起こす。

 3メートル程の巨体だった。

「お前がここのボスか…」

「ガハハハハハ!!そうだ、おれが…俺こそが『ドン・スティール』様だ!!」

 スティールが叫ぶ。

 背後から金属製の装備が飛び出して来ると、身体に張り付くように装備されていく。

 スティールは鋼鉄の鎧を纏った。

「貴様がしたことなど大したことはない。なあにまた奪えばいいだけだ。ガハハハハ!!」

「…ミラ俺から離れて身を守れ。俺は今から奴を倒す!」

「はい!マスター」

 ミラが離れバリアを張るのを確認すると、剣を抜き能力を解放する。

『シュウ50%解放完了』

 辺りを強烈な熱気が襲い、大気が熱で歪んでいく。

 剣が熱で赤く染まる。

「なんだ?熱操作能力か?残念だがここは恒星を囲むダイソン・ウェーブ!!貴様のちんけな熱などネジ1個溶かせやしない!!」

「熱操作?そんな能力知らないね!!」

「むっ!」

 踏み込む。

 一瞬で距離を詰めると斬り込んだ。

 ガキンッ。

 凄い衝撃が両手に走る。

 剣が鎧に当たり止まっていた。

「ガハハハハ!そんなものか!!」

 スティールの手首の鎧から銃口がいくつも飛び出すと回転しながら弾丸を撃ち始めた。

「くっ!」

 銃弾に追われるように部屋を駆けていく。

「ミラ!!今から全力を出す!防ぐか逃げろ!」

「了解です!!」

 モンストルムに乗っているときはエネルギーを吸われている為に被害がほとんど無いが、能力の100%を戦闘に使うとどうなるのか俺にも分からない。

「いくぞ!スティール!!」

「やってみろ小僧!!」

 能力を『100%』解放する。

『体温上昇、現在2000度です。能力解放100%確認』

 武器が黄白色になる。

 身体が軽い。

 迫り来る弾丸の雨をすり抜けて距離を詰め、勢いそのままに斬撃を叩き込む。

「ごはっ」

 ドオンッ。

 大気が揺れ、衝撃波が起こる。

 スティールが背後の鋼鉄の壁をぶち壊しながら吹き飛んで行く。

 後を追う。

「このガキが!!」

 スティールは背後に鋼鉄の壁を作り、体勢を立て直していた。

 怒号と共に、巨大な鋼鉄の手が飛んでくる。

「ふっ!」

 剣を一振り。

 鋼鉄の手を切り裂く。

「食らえクソガキ!!『超圧縮弾』」

 いつの間にか辺りを鋼鉄の兵士が銃火器を持ち囲んでいた。

 引き金を引き、乱射する。

「うおおおおおお!!」

 一点を突っ切る。

 銃弾を弾く度に剣が砕けていく。

 弾ききれない弾が肉を抉る。

 それでも前に進んでいく。

「このバケモノが!!!」

 スティールが叫んだ。

 その瞬間。

 後ろの方で轟音が響き、宇宙へと巨大な稲妻が走る。

「なんだ!?」

 スティールが一瞬気を取られた。

 チャンスだ。

 全力で加速する。

 音も空気も置き去りにして少しでも速く。

「スティーーール!!!」

「チッ!!!『絶対防御』!!」

 地面から鋼鉄がスティールに纏わり付き繭のような形になる。

「うおおおおおお!!」

 今持てる全てをこの一撃に。

 拳が白く輝き、辺りを凄まじい熱気が襲う。

「吹き飛べーーー!!!」

 拳を放つ。

 放った瞬間、まるで爆心地のように爆風が吹き荒れる。

 辺りの鋼鉄製を建物を破壊し吹き飛ばす。

 吹き荒れた風が収まると静寂が訪れた。

「ば、バカな…」

 鋼鉄の繭に風穴が空き、スティールの半身を吹き飛ばしていた。

「ハァ…ハァ…。勝ったぞ…」

 能力を納める。

 スティールがドスンと崩れ落ちた。

『シュウ、最後の攻撃でエネルギーを右手に集めてましたね。いつから出来るように?』

「ハァ…ふぅー、何となく…かな」

 向こうからミラとレヴィンが走ってくるのが見えた。

「さあ、後は...この場所を破壊するだけだな」

 俺は鋼鉄の地面を睨み付けるのだった。

 



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