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星の開拓者〜F級開拓士、誤って災厄級ゲノムを打ってしまう〜  作者: お米リッチ


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第13話

 船で惑星ラトマに降りる。

 夜の闇に覆われ、雪の積もった星だった。

「それにしても暗いな完全に夜だ」

「明かりがないと全然見えないニャ」

『時間は昼前ですが、この星系では常にこの明るさだそうです』

 船を降りるとミラお手製の照明球を使う。

 光の玉がふわふわと頭の上を舞う。

「便利だな」

「ありがとうございますマスター」

「そ、それより、さ、寒いニャ」

「ふ、普通、寒さが先だコポ」

 二人がガタガタと震えている。

「2人共大丈夫か?無理なら船に居てもいいぞ」

「い、いや行くニャ」

「……っは、コポも行くコポ」

 答えるまで間があった。

 コポは帰ろうとしていた気がする。

「マスター、救難信号の場所はここから北に2キロ程です」

「行こう」

 3人は頷く。

 一行は救難信号の場所に向けて出発するのだった。




 


 そこは凍った湖のようだ。

 中心付近に小型の宇宙船が不時着して、あちこちに船の部品が飛び散っていた。

「…生きてるかニャ?」

『信号が出ているのは緊急避難用カプセルからなので上手く避難したと思われます』

「まあ、アレより粉々で生きてたやつ知ってるから」

 しみじみとギラティスを思い出す。

「行ってみるコポ」

 凍った湖に足を踏み入れる。

 軋むが平気そうだ、かなり分厚い。

「俺が見てくるから3人は辺りを警戒してくれ」

「了解コポ」

「任せろニャ!」

「はいマスター」

 俺は頷くと墜ちた船に近付くと、見逃さないよう慎重にカプセルを探していく。

「これか!」

 人が入れそうなカプセルを発見した。

「頼むから何も起きるなよ…」

 1回目はギラティス、2回目はミラとカプセルを開ける度にトラブルに見舞われてる気がする。

 スイッチを押すとカプセルが開いた。

 中に居たのは、5、6歳くらいの年端も行かない少女だった。翠色の長い髪をしている。

「子供!?…1人で?」

『どういうことでしょうか…周りには遺体なども無いようです』

「どういう…」

 ドゴッ。

 気が付いた時には吹き飛ばされていた。

 氷の上を転がっていく。

「がはっ!!」

「シュウ!」

「大丈夫コポ!」

「マスター!」

 受け身を取ると、体勢を立て直す。

「っ、何が起きた?」

『あの少女です!』

 ステラの声で視線を向ける。

 少女はまるで獣のように両手両足を地面に着け、唸っていた。

 そして、地面を飛ぶように駆け、猛スピードでこちらに向かってくる。

「宇宙にはあんな子供も居るのかよ!とにかく押さえる!」

 俺は少女に向かって構える。

 飛びかかってくる少女の手を掴むと地面に押さえ込もうとした。

 しかし少女の蹴りで身体が浮かされると、そのまま身体を捻っ放った、空中回し蹴りで再び弾き飛ばされる。 

「くっ、あの身体能力バケモノ並だな。仕方ない!」

 銃を構えると麻酔モードに切り替える。

「モンスターにするようで申し訳ないが止めるにはこれしかない!」

 再び走って来る少女に向かって麻酔銃を撃つ。

 しかし少女は躱しながら近付いてくる。

「終わりだ!」

 剣を地面の氷に突き刺し、剥いだ氷を少女に向かって飛ばす。

 少女が立ち止まり氷を殴って破壊する。

 一足先に空に向かって飛んでいた俺は、上空から少女目掛けて麻酔銃を撃った。

 背中に3発命中すると、少女はゆっくりと倒れた。

「ふう」

 地面に降り立つと、少女に向かって麻酔銃を構えながら歩いていく。

 近くに行くと寝息が聞こえる。

 眠っているようだ。

「ハァ~疲れた」

 銃を仕舞うと、少女を抱える。

「さて、取りあえず船に戻って治療しないとな」

『ですね、表面上は傷が無いようですが何か病気の可能性もあります』

「この子何者なんだろう」

『あの身体能力からして鬼族かと思われますが…角がありませんね』

「確かに…ん?」

 しかし、頭を触ると何か生えていたような場所がある。

「もしかしたら折れたのか?」

『なるほど墜落の衝撃のせいでしょうか?』

「さあな、取りあえずカプセルの中を探してみるか」

 そうしてカプセルのあった方へ行こうとしたその時だった。


「おい変質者!その子を離せ!」


 男が叫ぶ。

 墜ちた船の残骸の向こうから突然現れた。

「へっいやこれは…」

「言い訳は要らない!お前が銃で眠らせた所を見たからな!」

『アチャー…』

「参ったな…」

「どうしたコポ?」

「どうしたニャ?」

「マスター」

 後ろから3人が駆け寄ってくる。

「済まんがこの子を頼む。どうやらコイツの相手をしないといけないみたいだ」

 少女をリンに渡すと3人に離れるように言う。

「その子を渡して貰うぞ変質者」

「さっきから黙って聞いてりゃ人を変質者扱いしやがって!一発殴ってやる!」

 俺達はお互いに構える。

 後ろの3人が離れるのを確認すると能力を解放するのだった。


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