第12話
惑星サンディの出来事から数日、依頼をいくつかこなしながら宇宙を旅していた。
「お金が無いコポ!」
ラウンジで休憩していると、突然コポが腰に手をあて宣言した。
「えっ?いや、まだ残ってるはずだけど」
『資金はまだ1000万クレジット程残っています』
「違うコポ!コポのお金がないんだコポ!」
「あの金貨の山はどうしたのニャ?」
「………すったコポ」
「ん?」
「すったんだコポ!」
「え~」
「ネットで絶対儲かるって……儲かるって言われたコポ……」
コポは膝を折り、啜り泣いている。
「なにしてんねん…」
思わずツッコミを入れる。
「哀れだニャ…」
「マスター、これがジャンキーって…んぐっ」
ミラの口を塞ぐ。
「まあ、また仕事して稼ごうよ」
コポの肩にポンッと手を置く。
「うっうっ、了解だコポ……」
「ジャンキーコポ…登録しておきます」
後ろからなにやらミラが呟くのが聞こえたが無視することにした。
「取りあえず美味しいものでも食べようよ。ミラお願い」
「了解ですマスター」
ミラはキッチンに向かう、この船にもとうとう料理が出来る人材が入ったのだ。
しかも味も一流だ。
「マスター、それに皆さん料理が出来ました」
出された料理をみんなで美味しく頂く。
コポはガツガツと出された料理を食べていた。
少しは元気になったようだ。
「食べたらラウンジへどうぞ。私が片付けますので」
「ありがとうコポ」
「ありがとニャ」
「ありがとうミラ」
各々礼を言うとラウンジに戻る。
他にもミラは船の中に工房を作り、装備の手入れ等をしてくれている。
もう船は彼女が居ないと機能しないぐらいになりつつある。
彼女は片付けを済ませると工房へと入っていった。
「マスター、この前倒した爬虫類種のゲノム精製終了しました。これは鱗が出来るようになる異能ゲノムですね。どなたがお使いになられますか?」
ミラが工房からゲノムを持ってくる。
「コポは要らないコポ。コポはモチモチのお肌がいのちだコポ」
「アタシも要らないニャ!ネコ族は自分で鍛えることこそ強さの道だニャ」
「じゃあ貰うよ」
俺は渡されたゲノムを飲む。
苦い。
「飲むコポ!?」
「ああ、俺の場合どんな能力も全部ゾ・ラースにエネルギーとして吸収されるから飲んでも一緒なんだってさ。ミラが教えてくれた」
「どうですかマスター?」
「う~んちょっとだけ使えるエネルギーが増えた気がする……かな」
『残念ながら総エネルギー量の上昇は1%以下ですね』
「コスパ悪いコポね」
「モンストルムを完全に使うには大物狙わないとニャ」
「はは、そうかもな」
『シュウ、救難信号を受信しました。皆さんブリッジへ』
ステラの声が船内に響く。
「急ごう」
全員でブリッジに急ぐ。
「ステラ、発信場所はどこからだ?」
『ダナ星系の惑星ラトマですね。光の射さない暗く冷たい星系にある星です』
「よし、行こう」
「了解コポ」
コポは進路を入力すると、発進する。
「どのくらいかかるんだ?」
「ワープを使って半日コポ」
「マスター、私は医療道具とか食料を準備してきます」
「そうだな。後、俺は大丈夫だけど、リンとコポは防寒装備をしといた方がいいかもな」
「了解だニャ」
「分かったコポ。くくく、お礼をガッポリ頂くコポ」
「そんなことしたらダメニャ」
「はは、それじゃあ準備が済んだらブリッジに集合で、解散!」
そうして各々準備を進めながら到着するのを待つ。
そして、俺達はダナ星系に到着するのだった。




