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魔法大陸アースティア  作者: りーち
~運命の胎動編~
7/24

6話



ーー7本の剣、7体の竜、その力は理を司る。


触れてはならない


求めてはならない


崇めてはならない


全て審判は運命は結果は「資格者」のみに委ねられん




******




シスターは古い口伝と共に知りうる事を教えてくれた。


この世界には伝説とされている「7本の剣」とそれを持つものが操る人型兵器「ドラグスレイブ」があった。その力は圧倒的で過去何度も起こる災厄を打ち払った。しかし長い歴史の中突如歴史の表舞台から消え現在まで御伽噺の様になっていった。当時より魔法技術も機械技術も進んだ今はそれを模倣した「エクスマキナ」や「スレイブ」といったものがある。いつしか愚かにも人はその模倣した力によって争い続けているのだという。


「ドラグスレイブ」に一番近いのは「スレイブ」と呼ばれる人型機竜なのだが一番の違いが「竜の翼」と呼ばれるものだそうだ。


取合えず一般的にも知っている人は知っているとの話であるらしいその話をシスターから聞き更に疑問に思う事を聞いてみたがそれ以上の事は知らないとの事だった。ただ、その話の最後に一番聞き捨てならなかったのは「過去に7剣の所有者は例外無く女性」という事だった。


まあ何にせよ、あの黒髪の少女に殺意を向けられる意味も解らない訳だし突如ここに現れた事や目的も解らない。


逆にハッキリとした事は俺がこの村に居れば今回以上の事がここで起き、そして巻き込んでしまうという事。なにせあの少女は今回何故か剣気を収めたからいいが、あんな御伽噺級のデカブツ乗り回し本気で暴れられたらどれだけの被害が出るか想像に難しくない。


どうやら、ゆっくり考えるまでも無くここを発たないといけないみたいだ。


にしてもどこにいけばいいのやら、、


俺は溜息を吐くしか無かった。




*******************************




取合えず落ち着きを取り戻した村の様子を確認し今日このまま村を出発とは行かないので自分の部屋がある孤児院へ戻ることにした。その際シスターやフェリスは簡単な事情を村の人に説明してから戻るとの事だったので俺だけ一人帰路についたのだった。


正直この辺で出る魔物等はそれこそ命のやりとりになる程のやつは出ないし、魔物以外の外敵、所謂野盗等もいない。だからあんな戦慄を覚える程の殺意や足が竦む緊張感なんて感じた事等無かったので本来対峙した俺が他の村人に事の顛末等を説明するべきなのだが、精神的にも肉体的にも疲弊してる俺を見かねて2人がかって出てくれたのだ。


なので、もう何かを考える事を放棄し今はベットで横になり意識を飛ばしたいという欲求に従い一目散に自分の部屋のベットを目指した。


フラフラと覚束無い足取りでやっと帰宅しベットに身を投げ出すと俺はそこで一気に意識を闇へ飛ばした。


ハッ!と、目が覚めると外にはもう朝日が出ていて一瞬で飛んだ意識が戻るまで実にどれだけの時間が経ったのか?が直ぐに理解できた。


「やっべ、俺あれから日付跨いで寝てたのか・・・。」


そうボヤキながら着替え、腹が減ったので俺は食堂へ向かう。


食堂ではいつもどおりフェリスが朝食を作っていた。


「おはようフェリス。昨日はあれからどうだった?」


俺はテーブルのピッチャーから自分のコップに水を注ぎそれをゴクゴク飲みながら昨日の事を聞いた。


「んー特に混乱は無かったというか、あの突然現れた女の人というか女の子というか、特段なんにもしてないからね。そこら辺はまとめてシスターが上手く話してくれたみたいだけど・・・。」


手際良く出来た朝食をテーブルに並べ俺の向かい席に座りそう答えた。


「そうか、しかし何が目的で何故俺はやられそうになったんだかサッパリ解らん。」


フェリスが用意してくれた朝食を食べながらそう改めて感想を述べた。そして昨日の事を振り返りつつ言わなきゃいけない事があったのでそれを伝える。


「なあ、フェリス、昨日の事がって訳でもないんだけど俺お前についていくよ。どうやら俺もやらなきゃならん事が出来た。」


そう、昨日フェリスに「ついてきて?」と言われたことの返事だ。


正直道中俺といる事でこれからいらん事に巻き込んでしまう可能性が昨日の出来事で出てきたのだが、かといってこの村を彼女一人で出すのも心配なのだ。だからある程度彼女の安全を確保し、俺が切欠になり危険が及べば俺一人で・・・なんて事を心の中で思いながらそう答えた。


すると彼女はまるで天使の様な笑顔で笑い俺の言葉に続けた。


「昨日の事があったから一緒はダメかも知れないと思ってた。だからそう言ってくれて嬉しい。」



そう、これが俺達の長い旅の第一歩になったのだった。





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