3話
シスターとの話が終わり俺もフェリスもそれぞれの部屋に戻る事にした。
色んな感情が渦巻くままに自分の部屋のベットにダイブしゆっくりと暗くなる外をボーっと見つめながらシスターの言葉を思い返す。
「外の世界か、、、」
確かに村の外の色々なものの事を考えたりした事はあるし、村の特産品を近くの町まで売りに同行した事もある。
しかし、それよりも先なんて行った事も無いし、ましてや「魔力」の無い俺には縁の無い世界だとさえ思っていた。
俺はこの村、ここの人達が居るからこそ不自由無く今まで来れたのだ。
今更ここを出て普通に暮らす事なんて出来るとは思えない。
村の為に、シスターの役に立ちたいとは思うが他になりたいものややりたい事なんかは何も無いし具体的には俺の特殊性があるせいで思いつかない。
ならこの村に居残る道もあるとは思うのだが、シスターの思いを考えるとそれも安直に思えない。
そして部屋の隅に立掛けてあるこの禍々しい漆黒の剣がそれをいわせない。
なんなんだろうこの剣は、、、
幼い俺と共にあったものとはいえそれが普通の剣では無い事は見れば誰でも思う。
フェリスの渡されていたペンダントと違いこの剣には不吉な気配というかそういったものしか感じない。
まあこの世界でまずいないと言われている「無魔力者」の俺と一緒にあったんだからロクなもんじゃないのは間違いが無い。
だが不思議とシスターにこの剣を渡された時、俺は「この剣は俺にしか使えない」と漠然と思ってしまった。
その事実が俺の頭をごちゃごちゃにする。
「俺って一体なんなんだろうな・・・、」
生まれが何処で親は誰だか解らない。そしてこの剣に「無魔力」ときたもんだ。今迄そこまで深く考えた事など無かった事がここに来て急に畳み掛けてきたのだ。
幾ら考えても今は答えの出ない考えをぐるぐるしていると部屋の扉が軽いノックと共に開いた。
「ーーレオン、ちょっといい?」
いつものフェリスならノックし、返事があってから部屋に入ってくるのだがそんな余裕もないのだろう。
「ああ、かまわないぞ。どうした?さっきの事か?」
俺は部屋に入るなり話の切欠が欲しそうに押し黙りつつも、もじもじとしている彼女に話を切り出し易い様にそういった。
「うん・・・、昼のシスターの言ってた事なんだけど、私ね・・、外に出てみようと思うの。それでね、、、」
ーー意外だった。
あれだけ出たくないと言ってたのにこの短期間、いや数刻も経たない間に何がそう結論させたのだろうか?
驚きを隠せない俺は彼女に視線向けながらそしてまたモジモジと言いよどみまだ続きがあると言わんばっかしのその先言葉を俺は待った。
「それで、、レオンに私と一緒に来て欲しいの。」
彼女は顔を少し赤らめそう言った。




