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魔法大陸アースティア  作者: りーち
~運命の胎動編~
11/24

10話


入り口の一悶着も落ち着き俺達はこのちんま・・、幼女王様に連れられ応接室へ通された。


「取合えずかけたまえ。」


そういわれ意外と質素な応接室のソファーに腰掛けた。


「改めて名乗ろう。ボクが13代聖王アルクエイドサーシェスだ。独身だ。処女だ。彼氏居ない暦と歳が同じ18歳だ。好みのタイプは、なでなでして甘やかしてくれて・・・」


「アル様、余計な事まで話さなくていいです!!」


アルクエイドのどうでもいい情報を少し聞かされた所で絶妙に間に合っていないが、三人だけのこの部屋にその女性がドアをバアン!!と開きカットインしてくる。


「余計とはなんだあ!!!ボクは可愛いんだゾ?素直なんだゾ!!素直だからこうして正直に・・・」


「可愛らしいのは認めますが、話すべき事柄は選んで下さい!!」


「選んでるモン!!ちゃんと考えてるモン!!」


「では好み等語る必要がおありですか?生娘である事等必要ですか?」


「ボクが清廉であることとかのアピールなんだゾ!!そんなに一杯小言いうと泣いちゃうんだからね?いいの?すっごい泣いちゃうんだからね?」



なんだ?この茶番は(笑)


ぴーぴーぎゃーぎゃー、やいのやいのと目の前で繰り広げられるやり取りに俺は溜息をついて苦笑いしかでない。そして次第に言い包められたアルクエイドが「うえーん!!」と半ベソで隣にいるフェリスの腕の中に逃げてくる。


大丈夫か?この王様・・・


俺の中の王様像が瓦解していき溜息が漏れるのとは対照的にフェリスはニコニコしながらまるで小動物を可愛がる様にアルクエイドの頭を撫でている。


「ご客人の前で失礼いたしました。私はレイラ・ハート、我が主アルクエイド様のパラディン「クロスナイト」の筆頭です。」


そう片膝をつき名乗る彼女の所作は美しく、先程までアルクエイドとやいのやいのしていた人とは思えなかった。


正しく見れば顔立ちは整っており艶のある長めの黒髪は邪魔にならない様に結ってある。身長は女性としては高めで何より目に付くのはその豊満な胸だ。俺も男なので性としてそこに目が止まりがちなのだが、しかし白銀の鎧を身に纏い気品溢れる佇まいを見ると矮小な下心を抱く自分が恥ずかしく思えてくる。


そんな自分の醜態を誤魔化す様に俺達も名乗る。


「丁寧にありがとうございます。田舎から出て来ているので作法などは許してください。俺はレオン・アークライト。連れの彼女はフェリス・ナナリー、アーカムからきました。」


そう名乗るとフェリスも軽く会釈をした。


「作法等説く場ではありませんから気になさらずにお話下さい。第一それを言ってしまうとお連れ様の腕の中で眠られている我が主の立場がありませんから」


そう言いレイラはニコッと笑う。


「無警戒ですね。失礼承知で聞きますがこんなんで大丈夫ですか?」


俺はいつの間にかフェリスの膝を枕にスヤスヤ眠る幼女王の自由さをそのまま言った。仮にも一国の王がこんなどこのものか解らない者の前、ってか膝の上で寝顔晒してる訳だ。俺でなくともこの場面なら当然抱く感想ではないか?


するとレイラは迷いなく返答する。


「確かに見た目や立ち振る舞いからそう思われるのも仕方がないのですが、その方は間違いなく聖王という覇者であり王。私等到底敵いません。そもそも何故そうなのかを詳細を話す権限を与えられていませんのでお話しすることは出来ませんが・・」


そういうレイラの言葉は迷い無く発せられた。佇まいや仕草や物腰からこの人も相当なはずなのに、その人に敵わないと言わせるなんて・・・


フェリスに撫でられ、その膝の上で無防備にヨダレをたらしスヤスヤしてるこの幼女王・・なんかデコピン一発で勝てるってか泣かせる自信あるんだけどな・・、と俺は思いながらも先程入り口で中に招かれる際に一瞬アルクエイドが醸し出した王者の雰囲気にどちらが本当の姿なのかと少し興味が沸いた。


「しかしてお二人は何故ここに参ったのですか?」


レイラに聞かれアーカムでの事を簡単に話し順序だててここに来た目的を話すとあるワードに激しく彼女が動揺した。


「バルムンク・・いや、しかし、あの剣は・・。それに貴公は男性・・、」


ブツブツと呟きながらレイラは口元に手を当て考え込んでしまう。


「レイラよ、考えた所で解らんもんは解らん。それよりレオンとフェリスよ、二人ボクの側近になれ。」


いつの間にか目を覚ましていた幼女王がそういうのでフェリスは兎も角、俺は即答した。



「イヤです。」




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