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漫画研究部ですが、設定会議だけで文化祭を迎えそうです!?  作者: Atelier Lotus


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第32話 暴れ天使

 放課後。


 悠斗はノートを見つめながら言った。


「ほな、ラスボスをちゃんと作るか」


 花音は元気よく頷く。


「お願い!」


 悠斗はペンを走らせる。


「ラスボスは、権力を持った天使」


「長い年月をかけて天界で発言力を持った存在や」


 花音は目を輝かせる。


「強そう!」


 悠斗は続ける。


「そいつは人間を見続けた結果、一つの結論に至る」


「――欲深い人間は不要」


 花音は思わず身を乗り出した。


「悪役っぽい!」


 悠斗は頷く。


「せやけど、自分では正義やと思っとる」


「人間を滅ぼすことが世界のためやと、本気で信じとる」


「悪役は、自分を悪やと思っとらん方が面白い」


 花音は何度も頷く。


「なるほど!」


 悠斗はさらに書き加える。


「でも神は直接止められへん」


「人間界へ介入できへんからな」


「しかも天使同士で戦えば堕天する」


「穏健派も手が出せへん」


 花音は感心したように言った。


「ちゃんと詰んでる!」


「だから主人公しか倒せない!」


 悠斗はペンを置く。


「そういうことや」


「主人公が人間へ転生した意味も、ここで全部繋がる」


 花音は満足そうにガッツポーズした。


「私のラスボス!」


 悠斗は即座にツッコむ。


「設定作ったんワイや!」


 花音はにこっと笑う。


「でも最初に『暴れ天使!』って言ったの私!」


 悠斗は一瞬考え、


「……そこだけは認める」


 と苦笑した。


 こうして思いつきだけだった”暴れ天使”は、悠斗の手によって物語を支えるラスボスへと生まれ変わった。

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