【成長する衣服切替】
数日後…
『衣服切替』を使い、
ボロ布の服と清潔な古着を切り替えて、
魔力の減り方や、身体に残る疲れを確認していた。
「何度も使うと、かなり魔力を持っていかれるな……」
そんな時。
《新規衣服作成条件を達成しました》
ステータスを確認すると、
登録衣服の横に「熟練度」という項目が増えていた。
さらに、その下には見慣れない表示がある。
《新規衣服:『見習い調理服』のレシピ》
《必要素材:綺麗な布✕3、丈夫な糸✕1》
「熟練度……?」
さっきまでは、こんな表示はなかったんだが。
「何だろう…これを作れってことなのかな」
「でも見習い調理服なら、
あれば便利そうだな」
孤児院の倉庫には、使えなくなった服が何着も置かれていた。
使えなくなったシャツから、汚れの少ない部分を切り取る。
ほつれた縫い目から、まだ使えそうな糸を慎重にほどく。
前世の記憶は曖昧なのに、布に触れると指先は自然に動いた。
「……覚えてる。ちゃんと、手が覚えてる」
『見習い調理服』の材料を取り出し終える。
その時。
《『見習い調理服』の材料を確認》
《作成しますか?》 Yes No
迷わず『Yes』を選ぶ。
取り出した材料が宙に浮き、
重なり合わさる。
次第にそれは、白い調理服の形に形成される。
完成した調理服はうっすら半透明で、
ミラティアの体にゆっくりと重なり消えていく。
《作成完了。『見習い調理服』を登録しました》
新規登録衣服
・見習い調理服:熟練度0/10
補正:器用+2
魔力消耗:5
疲労蓄積:1
特殊補正:料理技能+1
表示を見たミラティアは、驚きで固まる。
ただのハズレスキル…そう思っていた。
能力上昇があるなら、
きっと成長してから真価を発揮する。
そう思うと、期待と希望でミラティアの
胸は高鳴った。
《新規衣服獲得につき、
ボーナス補正を追加します》
ステータス
Lv:1
筋力:3
敏捷:5
魔力:15
体力:7
器用:18 → 19
疲労度:1/100
さっそく試してみたいと思い、
お昼の準備をしているマリアの所へ向かう。
「あらミラティア、どうしたの?」
マリアが不思議そうに尋ねる。
『衣服切替』を使い、
『見習い調理服』へ切り替える。
ミラティアの服が光り輝き、
白い調理服姿へと変わった。
「まあ!?それは?」
「えへへ、私もお昼の支度を手伝います!」
前世でも普段は料理をしていなかったので
自信はなかった。
でも今は技能のおかげで多少はこなせていた。
野菜を切り、
ぎこちない手つきで、ゆっくり炒めた。
途中…マリアが
ミラティアの手元を見て声をかけてきた。
「なかなか上手ねミラティア、
どこで覚えたの?」
「えーと…」
ミラティアは返答に戸惑う。
料理がすべて終わった頃、
視界に新しい表示が浮かんだ。
《見習い調理服の熟練度上昇+1》
《現在熟練度:1/10》
その後、みんなで昼食を食べることになった。
「みんな今日はミラティアも、
手伝ってくれたのよ」
「ミラちゃん、料理なんてできたの!?」
「ミラティアのなんて食べれるのかよ」
「そんなこと言ってはいけません、
ミラティアが頑張って手伝ってくれたのよ」
それを口にしたのは、
以前ハズレスキルと言った男の子だった。
それでもマリアに諭され、
昼食を食べる子供達たち。
午後からはまた衣服作成をすることにした。
新しいレシピが増えてきたので、
確認する。
《新規衣服『見習い裁縫服』のレシピ》
《必要素材:綺麗な布✕2、丈夫な糸✕1》
《普通の針✕1》
《新規衣服『見習い掃除服』のレシピ》
《必要素材:綺麗な布✕2、丈夫な糸✕1》
《ほうき✕1》
それから衣服の材料を集める。
ほうきと針は使えなくなったものが
あったので丁度良かった。
《作成完了。『見習い裁縫服』を登録しました》
新規登録衣服
・見習い裁縫服:熟練度0/10
補正:器用+1
魔力消耗:5
疲労蓄積:1
特殊補正:裁縫技能+1
《作成完了。『見習い掃除服』を登録しました》
新規登録衣服
・見習い掃除服:熟練度0/10
補正:器用+1
魔力消耗:5
疲労蓄積:1
特殊補正:掃除技能+1




