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ドキドキの初対面(はつたいめん)

純さんとお会いする日は迷う間もなくやってきました。


お約束してから3日しかなかったので当然といえば当然です。


もちろん、何を着ていくかについては死ぬほど悩みました。


といっても、悲しいことに着ていく服を選べるほどたくさん持っていないのも現実です。


3日間の間に買いに行こうかとも思いましたが・・・そもそも自分に似合う服が分かりません。


ショップの店員さんに聞こうにも、無意識に「こっち来るなオーラ」を出してしまうので、店員さんが寄り付いてくれません。


それどころか私がお店に入ってもどなたも気づいてくださらない時もあるくらいで・・・ああ、このお話は虚しくなるのでやめておきます。


服装について相談するならば、幸子さん以上の適任者はいなかったのですが、マッチングアプリで出会ったホストさんに会いに行くなんて言ったら猛烈な勢いで阻止されるに決まってます。


ということで、結局私が選んだのは黒のスキニーパンツに白のシフォンブラウス。


そろそろ夏に近づく時期なので、足元はミュール。


それにショルダーバッグ(雑誌の付録のやつ)。


我ながらおしゃれとは言えません。


それでも私の中ではこれが一番マシな服装なんです。


当日はお化粧も念入りに・・・したいところでしたが、ろくな化粧品を持っていません。


下地を塗ってファンデをつけてフェイスパウダーをはたいて眉毛を描いてチークとリップを塗ったら終了。


ものの五分で完成です。


私の自宅(一応東京都内)から新宿までは電車で一時間ほどですが、電車に乗っている間ずーーーっとドキドキが止まりませんでした。


緊張して喉はカラカラ。


「やっぱりお会いするなんて無理」


と思って、途中真剣に引き返そうかと考えたくらいです。


LINEでのやりとりだけで充分楽しかったのですから、それで満足しておけばよかったんです。


分不相応にお会いしたいなんて考えなければ、こんなに葛藤することもありませんでした。


だってもし失望されてLINEのやりとりまで終わってしまったら・・・。


そんな考えばかりが頭の中をグルグル回ってしまって、行く行かない、会う会わないの間を目まぐるしく往復してました。


そうこうしているうちに、無情にも(?)電車は新宿駅へ到着します。


溢れ出る人の波に押されて電車を降り、改札を抜けて――徒歩10分。


気づいたら待ち合わせのカフェの前に着いていました。


17時には少し早かったので、純さんらしき人影はまだ見えません。


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