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青年の屈辱  作者: 船五郎
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大川食品

大川食品に就職した勇樹。そこで彼は悲惨な虐めにあう。

勇樹は父親の了解を取り、みどり園を辞めると、園長に宣言した。

しかし園長は「事務手続きが間に合わないから暫くいてほしい」と言った。「仕事の心配をしているなら、こっちで面倒を見てやる」とさえ言った。

勇樹は納得がいかなかったが、それを鵜吞みにし、暫くいることにした。

いよいよ勇樹は耐えられなくなり、再び園長に「辞めます」と宣言した。

園長は暫く迷った挙句、勇樹をハローワークに連れて行った。ハローワークの職員は、勇樹が調理場のような仕事を希望しているのを考慮し、食品関係の会社を探してみる、と言った。

それから一か月後、大川食品、という、豆腐や油揚げを作る食品加工会社を紹介され、そこに三か月間、実習で行くことになった。その結果採用が決まり、正規雇用で働くことになった。そこには知的障碍者が10人、聴覚障害者が10人程働いていた。

勇樹はみどり園から大川食品に就職するにあたって、こういった障碍者を受け入れてくれる会社に入るのは納得がいく。知的障碍者も何人か働いているし、しかもそのうちの何人かは知的障碍者通勤寮から来ている。要は自分が通勤寮に入らなければいいのだ。会社の従業員もみんな自分を知的障碍者として認識している。しかし部外者が自分を外見で判断し、敬語で話しかけてくるのはまっぴらゴメンだった。

会社では何もわからないメンテナンスの業者さんや新人さんが何かあれば自分を責任者と勘違いして聞いてくる。じゃあみどり園で幼児扱いされたのは一体何だったのか。

彼は大川食品には最初から辞めるつもりでいた。オカルト雑誌関連商品さえ買ってしまえばもう用済みなのだ。せめてみどり園よりは長くいてやろうと思った。給料の殆どをオカルト雑誌関連商品を買うのに充ててしまった。

彼はわざとバカ真似をして見せた。奇声を発するなどの行為をした。

しかしそれを見た聴覚障碍者の上司は勇樹に股間を触るなどのセクハラをしてきた。

また聴覚障碍者はよく勇樹に「結婚をしているか?」とか「早く結婚をしろ」などと言ってからかった。このことも勇樹にしてみれば失礼極まりない話だった。


そのころ立花家は、父親が肺結核となり、療養所に入っていた。姉は独立して自分でアパートを借りて一人暮らししていた。家には母親と勇樹しかいなかった。

勇樹は夜な夜な家で暴れ、物を壊し、グチャグチャにした。その度に母親が片付けていた。


勇樹は2年間大川食品に勤務した後、会社に辞表を出した。

最初会社の人は驚いていたが、勇樹はそれっきり会社には来なくなった。

ハローワークの障碍者課の職員も仲裁に入ったが、彼は辞めると言って譲らなかった。

「どうして辞めたいの?」と聞かれたが、勇樹はそれを聴覚障碍者のせいにした。

どうしようもない佳境に立たされた勇樹。その後の彼の人生は悲惨極まりない‼

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