表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
青年の屈辱  作者: 船五郎
15/15

勇樹の人生は壊滅する。

大川食品を辞めた当初、勇樹はバイトでもして、専門学校にでも行こうと思っていた。もう二度と障碍者関連には関わるまいと。

勇樹はそのころテレビゲームに夢中になり、夜が眠れなくなった。

勇樹の母親は、大川食品の部長の紹介で勇樹をある精神科クリニックに連れて行った。そこで睡眠導入剤と精神安定剤を処方され、定期的に通院するようになった。

オカルト雑誌関連商品も何も功を奏さず、空虚な気持ちを抱かずにはいられなかった。

雇用保険を受給する為、暫くは自宅療養をすることになった。


それから半年ぐらいはテレビゲームにのめり込んでいたが、それにも飽きてしまい、寝たり起きたりのボーっとする時間が多くなった。その為、勇樹は考える時間が多くなった。

自分はなんでこんな人生を歩まなくてはならなかったのか?そもそも諸悪の根源はなんなのか?勇樹はしきりに考え込むようになった。

元はというとあの親父が悪いのだ。あの親父が全部自分の人生を壊滅させているのだ!

勇樹の父親はそのころ療養所から自宅に戻っていた。

あの親父だけは許せない… あの親父だけは許せない...

ある夜、ついに怒りが爆発した!「お前のせいでのぉ、俺の人生は無茶苦茶だ!」

勇樹はテーブルの上に置いてあった果物を蹴り散らした。勇樹は父親に殴りかかった。一瞬父親と勇樹は掴みあった。父親は高齢の為、よろめき、襖にぶち当たった。勇樹は父親の顔面を数発殴った。

父親はびっくりしていたが、やがて平静を取り戻し、電話の受話器を取り、警察に通報した。暫くして警察が来たが、勇樹は部屋に閉じこもっていた。リビングでは両親と警察が話し合っていた。

警察は勇樹の部屋のドアをこじ開け、「勇樹君、どうしてお父さんを殴ったの?」と聞いた。勇樹は無言だった。

警察は暫くして引き上げたが、その後、父親が勇樹を殺す、と言って包丁を持ち出した。母親が懸命に止めた。それから暫くして再び警察が来た。警察は父親を説得し、宥めた。

その後警察は引き上げ、まんじりともしない一夜を過ごした。

朝起きると、杉原さんが来ていた。杉原さんは「お父さんを殴るなら私を殴ってくれ」と言った。

勇樹はみどり園での経緯を杉原さんに話し、杉原さんは「私が悪いんだ!」と謝った。

父親はもうこれ以上、勇樹を家に置いておくわけにはいかない、と言った。

父親は勇樹を精神科病院に入院させ、もう二度と出られない手配を取った。もう勇樹は一生入院したままなのだ!

もう勇樹は一生出られない… 勇樹の人生は一体何だったのか…

勇樹は幼いころから普通とは違い、その為虐めにあい、自宅に引きこもるようになった。

勇樹には一滴の恵みも与えられない、暗い裏道を歩み、最後には怒りが爆発した。

勇樹はその破局的な人生をどう感じとっただろう、これも宿業なのか。

勇樹は他の子達と一緒に遊ぶ望みも与えられなかった。勉強し学校に行き、少女との甘い恋をする望みも与えられなかった。

勇樹自身が悪いのか。それとも勇樹の繊細な心にあまりにもぶっきらぼうだった両親にも非があるのか…

別に誰が悪いわけでもない。この非合理な人生を勇樹はその純情な眼差しで駆け抜けた。せめて勇樹にはその栄誉を讃えたい。


これで彼の人生の物語はここで幕を閉じたい。

勇樹の人生は私自身の物語でもあります。

この物語の大半は私の体験によるものです。

苦痛な少年時代、何も望みのなかった青春、すべてのことを客観的に見てどうか?ということでこの作品を執筆しました。

感想等聞かせてくれると幸いです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ