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Lost Fantasia  作者: 眞弥。
二部 第一章
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第7話 反乱の始まり

「な、なんだ今の轟音は!?」



そう遠くない所から爆発音が聞こえてくる。見れば複数ヶ所から煙が立ち昇っていた。



「もしかして…!」



アリアが駆け出そうとするも、既に魔力と体力を使い果たしており体勢を崩してしまう。

それをノアが支え、受け止める。



「無理すんな。俺達が行く」


「自分が育った場所だぞ。あたしが行かなくてどうすんだ!」


「その状態で行けるわけねぇだろ!休んでろって言ってんだ」


「レオン、連れてってくれ。何かあってからじゃ遅いだろ!?」


「それでも置いていくって行ったら?」


「勝手に行く」


「…分かった。オリビア、治癒魔法を使ってくれる?俺は自分の魔力を分ける」



オリビアはレオンの言葉に同意し、魔法を行使する。レオンが右手を差し出すとアリアは迷いなく掴み、魔力譲渡が行われている。



「お、おいレオン!本気かよ?」


「俺は彼女の意思を尊重する」


「…ちっ。分かったよ。俺もやる!」



◇◇◇



魔力譲渡が終わるとすぐレオン達はスカーレット家を飛び出していく。



「全く…貴方も手伝ってあげれば良かったのに」


「私が間に入る事では無いと思っただけだ。それにあ(・)の(・)状(・)態(・)なら掴むのも早いだろう」


「かもしれないわね。あの子が早く気付けると良いけど」


「あの娘は強いからな。きっとやれる。さて、誰か動ける者は居るか!」


「呼ばれましたか旦那様」



衛兵の一人が側に駆け寄り、膝をつく。



「直ぐに王城へ向かい、騎士団の派遣を要請しろ。想定していた事態が発生した可能性があるとな」


「はっ!」



スカーレット家を出たレオン達はすぐに周囲の異変に気付く。

街の一部の住民が虚ろな様子で街を破壊したり、同じ住民を襲ったりしている。



「なんで突然こんな事が…?早く止めないと…!」


「待つんだアリア!遂に始まったんだ、奴らの工作が!」


「御名答だ。レオン·ヴァーミリオン」



上空から声がする。



「お前は…ジョーカー!」


「その名は捨てた。新しき我が名はアルバ。神よりいただいた名だ」


「おい!この混乱を起こしたのはてめぇか!?」


「混乱だと?違うな、これは革命だ。だがこの程度のもの、始まりに過ぎん。これより行われるのは選別だ。旧世界に生きる者が新世界の住人に相応しいかどうかをな」



アルバの後方より多くの飛翔音がする。咆哮のようなものも聞こえてくる。



「ありゃあ、ワ…双脚竜(ワイバーン)!?」


「なんて数だ…十や二十なんて話じゃない!ノア!二手に分かれよう!君はアリアと行け!」


「お前はどうすんだよ!」


「俺はあいつをやる!」



飛び上がったレオンは瞬時に身体強化を発動させ、剣を大きく横に構える。

大振りな剣撃を防ごうとしたアルバだったが瞬間レオンが視界から消える。瞬光を使い、アルバの死角に移動したのだ。



「何ッ!?」



◇◇◇



「あまり…気分の良いものじゃないな」


「この状況で気分上がる人なんてそうそう居ませんよ…」



オーガスティア王国騎士団長、ホッグスとその補佐クラウドの目の前には多数の亡者(アンデッド)が待ち構えていた。

ワイバーンと同じくアルバが用意したものだ。

王都から程近い郊外で魔物の集団らしいものが目撃され、調査に来た所で遭遇したのである。

百は居るであろうアンデッドに対し、こちらはホッグスとクラウド、団員僅か十名である。



「アンデッドは倒しにくいな、クラウド」


「倫理観的な話ですか?それなら同意けー」



クラウドの真横をナイフが通り過ぎる。近付いていたアンデッドの額に突き刺さっている。



「いいや?頭を潰すか動かなくさせるしか私には手段が無いからな。面倒だという話だ」


「ですよねー」


「全員かかれ!」



◇◇◇



アルバは身を翻し、レオンの剣を手で掴んで攻撃を止める。

その時僅かに生まれた隙をついて鎧を蹴り、地面にレオンを落とす。墜落したレオンの真横に彼の剣を投げ返し、突き刺さる。



「レオン、大丈夫!?」


「お前なんぞに構っている時間は無い。旧時代の遺物め」


「何、だと…」


「ヴァーミリオン程度の力、陛下は脅威になど感じていない。そもそも前提として、お前はヴァーミリオンを名乗れるだけの力を手にしていない」


「…」


「それはお前も分かっている事だろう」


「お前に何が分かる…!」


「分かるさ。陛下から全てを授けていただいた」



地面から自身の剣を引き抜き、レオンは再度まっすぐ飛びかかる。だがその攻撃は両者の間に発生した分厚い防御壁(バリア)によって遮られた。



「レオン、落ち着いて!貴方が今やるのは怒りを発散する事!?」


「…違う」


「そうでしょ!私達は少しでも早くこの場の混乱を治めるの!」


「最早この革命は我等の手を離れた。この程度の事が対処できないようであれば、この先に来る事など不可能だ。お前達の足掻き、見せてもらうぞ」



そう言い残し、アルバは転移魔法でここから消える。

辺りを見渡すレオン。

あちこちで助けを求める声が聞こえる。その中に混ざっていた違う声もレオンの耳には届いていた。



「レオン·ヴァーミリオンは何処だ…」


「勇者を殺せ…」


「ヴァーミリオン家を滅ぼせ…!」



大きく深呼吸をするレオン。両手で自分の頬を叩くと覚悟の決まった顔つきをしている。



「ありがとうオリビア」


「やっと元に戻ったみたいね」


「心配かけた。行こう!」

忙しい事を言い訳にしてはいけないと分かりつつも、それを言い訳にして今月更新サボりました。申し訳ございません。

間に合えば来週も更新します。

閲覧ありがとうございます。

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