とある事実が発覚
今回はいつもより長めです。
あとオリジナル種族が出ます。
そしてある意味?王道です。
起きたら私の部屋でした。
「何故だ!?」
ベッドから勢い良く上半身を起こす。
あ、いつもの服だ……。
「アレクさんは……!?」
アレクさんのことを思い出し、ベッドから降りようとしたら。
「呼んだか?」
土鍋の乗ったお盆を持って、アレクさんが部屋にいた。
……叫びかけた私を許してほしい、アレクさんは死にかけてたんだ。
今、何故か平然と私の部屋にいるが。
てか、家を教えた記憶は無いはず。
「あー……月華、とりあえず自分の髪とか見ろ。まだ見てないだろ」
髪を見ろって何ですか。
頭の上と腰の辺りを交互に見られながらも、肩越しに髪を一房掴む。
そして顔の前に持ってきて……。
「え…」
髪の色が変わっていた。
あの後叫びました、はい。
アレクさんはお盆をテーブルに乗せてから、私はお姫様抱っこされて一階のリビングに行った。
尻尾もあったよ…。
結構広いリビングにはいつものメンバー、紫凛様、クラークさん、紫凛様に似た男、何故かリアン、見知らぬ男。
……一瞬で陽菜と紫凛様、リアンが尻尾をロックオンした気がする。
アレクさんもだけど。
「起きたか」
安心したというように頬を緩めるレイン。
だが、私は違う。
「アレクさんが普通に動けること、私の髪の色が変わったこと、尻尾が生えたこと、あの後のこと。教えてほしいんだけど」
「最後のは無理だ、主。その時の私達はパーティーを壊すため、転移魔法の準備をしていた」
さらっとすごいこと言ったね、鈴蒼。
「それとね、月華。髪だけじゃなくて目も色が違うよ」
マジでか、姉さん。
「『水鏡』」
水属性魔法を使うと、家族以外から驚きの表情をもらった。
水属性魔法『水鏡』。
これは私が編み出した、オリジナルの魔法。
使う魔力の量によって大きさを変える性質があり、今は手鏡サイズ。
まだまだ改良の余地があり、たまに鏡面となる場所が透けたりするのでそれを改良しなくては。
強い魔力を持つ者の中には、オリジナルの魔法を編み出して使うことがある。
それを国王などに見せ、魔法辞典に載せる。
魔法辞典は文字通り、魔法の辞典だ。
編み出された理由も載せるが。
私がこれを編み出した理由は、この世界は当たり前だが電話が無い。
なので遠距離の連絡などは人力での手紙配達になる。
けれど時間もかかるし、何より重要なものなどは外部に洩らせない。
不便だなぁと思い、寝ようとした直前に思いついたのが水鏡。
そして作ったのだ。
ついでにと普通の鏡としての機能、他の場所や人を映すモニターとしての機能も追加。
しかも、だ。
これはテレビみたいに過去を映すことが出来る。
どうやらモニター機能をつけた副作用らしい。
と、話がずれた。
水鏡を鏡モードにし、自分を映す。
「新しい魔法か…」
紫凛様似の男が何か言ってるが無視。
自分の姿に驚いたからだ。
髪の色は白銀で頭には同色の狐耳、瞳は蒼。
どうしてこうなった。
呆然とする私の四本の狐尻尾をもふもふと触る陽菜、紫凛様、アレクさん、リアン。
顔を尻尾で叩いた、これは反射だ。
「一応、私が説明しようか?」
「お願いします、え…っと」
「黒鈴・龍・スクレッツァだ。妹がいつも世話になってる」
国王だった。
土下座せんばかりに謝ったら。
「フィアンマータ王国でのパーティーであの行動は見ていてすっきりしたし、あそこの無能色ボケ王子に傷つけられた我が国の騎士団長を治癒してくれたから別にいい」
と言われた。
いたのね、国王。
国王の容姿を紹介。
黒い髪を膝まで伸ばし、一本の三つ編みにして前に垂らしている。
瞳は濃い紫で、左目には眼帯。
凛々しい顔立ち。
細身だが体格は良さそう、目測で身長は180。
中華風な服を着ている。
色気はすごい。
兄妹らしいので遺伝子だと思う。
「まず、その耳と尻尾、色彩はある神の一族と同じだ」
「神の一族?」
私の隣に座り直した陽菜と声を揃える。
そうそう、私は既に椅子に座っているんだよね、忘れてたけど。
「知らないの?」
きょとんとした後に何かに気づいたらしい紫凛様。
そう、この世界に来て三年経つが、私達は元々が異世界の存在ということ。
けど何で、この世界の存在と私達の世界の存在…つまり、人間との間に私が生まれたんだ?
……まぁ、話を聞けば分かるか。
「その神の一族なんだが、神狐と言うんだ」
「巫女?」
「神狐」
あ、ニュアンスが違うのか。
「神狐は尻尾が四本な上、誰もが白銀の毛並み、もとい髪と蒼い瞳だ。現存してるのは三人だ」
ふむふむ。
あ、陽菜もメモ帳出してメモしてる。
「それで神狐の涙は『慈悲の涙』と呼ばれ、死ぬ直前までの者を癒すことが出来る。『慈悲の涙』は神狐の感情が怒り、もしくは悲しみで傷ついた者は神狐にとって大切な存在だ」
なるほど。
確かにあの時、そうだったな。
…私、意外とアレクさんが好きなのか。
意外や意外…。
「次はお前の気絶した後の話だな」




