表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
56/68

憧れのビジュアル ▶︎不思議アイテム


「あ、そうだ。ルルルフ、あの卵」


 パッとルルルフへ顔を向けるゴルーダ。

 たまご、でルルルフに通じるものは『たまごさん』である。ルルルフからアレやコレやと詰めるのも違うと、ゴルーダから聞ける日を待っていた。


「あ、たまごさん! 帰れたニャ?」

「あぁ、無事に故郷へ帰って、元気に転がっているぞ」

「よかったニャー」


 この国を離れるときに、たまごはジタバタ暴れたが、ゴルーダは「元気に孵ったら、ルルルフのところに遊びに行けばいいだろ」と伝えると、おとなしくなったそうだ。

 あと何年たまごのままなのかは、誰にもわからないけれど、いつかルルルフのところへ会いにくることだろう。


「ニャ〜……たまごさんが会いにきてくれる頃には、ルルルフはオトニャにニャっていて、たまごさんがルルルフを見ても、わからニャかったらどうしようニャ〜」


挿絵(By みてみん)


 ルルルフは、自分の将来像をパイセーンみたいな背が高く、手足もスラリと長く、キリッとした雰囲気で浮かべているようだ。

 パイセーンは、ヒトヘビ族の血が入っているのもあり、シュッとしているが、見た目はカーチェなのでルルルフは身近なかっこいいカーチェと認識して頭に浮かべており、自分の将来を重ねて妄想してしまう。


「俺の予想では、ルルルフはあと頭ひとつ分デカくなったあたりで成猫(おとな)になる気がする」


 ゴルーダは、ルルルフがそこまで大きくならないタイプと予想した。


「同じく」


 モクレンも同じく、ルルルフは小さめを予想。


「ニャー!? ルルルフ、ちゃんと食べて寝てしっかり健康管理してるニャ! 大きくニャれる!」


 思っていたよりも大きくなっていない予想を立てられて、ルルルフは慌てて、もっと大きくなれる予想をしてもらいたいのか、きちんと規則正しく生活をしているので、成長を阻害するような生活はしていないことをアピールする。

 ただの予想ではあるものの、多くのカーチェを見てきているのもあり、特に別種との混血でもなさそうなルルルフは、カーチェらしい成長をして成猫になる気がしているようだ。


「じゃあ、ナナヤはあと頭半分くらい大きくなったら、成長止まるミャんか!?」

「ナナヤは〜……アネイゴより頭ひとつ大きいくらいになる気がするぞ。あくまでも俺のカンだが」


 ルルルフ、ナナヤの両親のことを知らないため、勝手な予想であることもきちんと告げるが、ルルルフとナナヤ自身も親の大きさを正確には知らないため、どこまで大きくなるかはよくわからないそうだ。


「も、もしかしたら、ルルルフだってパイセーンより大きくなるかもしれニャいことだって……」

「「「ない」」ミャ」


 3ゴリトリオから否定の言葉が入った。

 パイセーンは特殊であることを、ゴルーダが丁寧に説明してあげる。


「ルルルフ、村のおとなたちを思い出すミャ」


 ナナヤが言う言葉に、ルルルフは記憶を手繰り寄せる。

 1番大きいカーチェは、縦の大きさはパイセーンに及ばず、横の大きさはパイセーンの2倍くらいあった。ずんぐりという言葉が似合うカーチェが、頭にぽやんと浮かぶ。

 他のおとなも、アネイゴくらいの大きさな者が多かった記憶だ。

 そして、体型はほぼみんな同じような感じで、かっこよくスラリとしたカーチェはいなかった。


「多分、ルルルフもナナヤも、村のおとなとおんなじよーな感じになると思うミャ」

「ニャー……」


 耳が折れるくらいしょんぼりしてしまうが、ふとゴルーダを見るルルルフ。


「…………ルルルフ、ニャんの変哲もニャいカーチェでいい気がしてきたニャ!」

「なんで俺見て言った!?」


 ゴルーダは背が高いけれど、筋肉もりもりで知らない人が見たら、威圧感がありちょっと怖いのだ。

 警戒されることが少ないカーチェらしいカーチェでいることの方が、周りの人を怖がらせることがなさそうで、そっちの方がいいと判断したルルルフ。

 憧れはあるものの、見た目よりも技術を磨こうと拳を握る。


「しかし、パイセーンに憧れるカーチェって多いよなぁ」

「そうなんミャ?」

「むしろお前は憧れてないのか?」


 いろんなカーチェと顔見知りなゴルーダたちは、話を聞いていて感じたことを述べる。


「別におもわミャーよ。パイセーン、ナナヤのハンマー持ち上げられミャーし」

「あれは重すぎるっつーの」


 一緒に狩りをしたので、ナナヤが使う武器も知っているゴルーダたち。

 ナナヤの憧れの基準はハンマーなのか? とゴルーダが苦笑いをする。


「あのハンマーが、いちばん狩りしやすいミャ」

「ナナヤ、結構怪力」


 その会話を聞いて、ルルルフは首を傾げる。


「ナナヤがそんニャハンマーを、持って帰ってきたことニャいよね??」

「そりゃそーミャ。ハンターが使えるアイテムボックスにしまってるミャ」


 ハンタータグを使うと、なぜか中身がその人の持ち物になる箱が、ハンターギルドや、街の関連施設に置いてあるらしい。

 ハンターではない一般人らは、使えない事を教えてもらった。


「ハンター、狩猫、サポ猫のハンタータグを持っている奴らが使えるんだ」

「初めて知ったニャ」


 ハンターには、色々不思議アイテムを使える権利が与えられているらしい。


「あニャ?? すっごく便利そうニャお箱があるのに、どうして前のお家は散らかっていたニャ?」


 もっともな疑問を投げかけられて、ゴルーダは慌てて答えてくれた。


「壊れた武器は、アイテムボックスに入らないんだ! 入れるのがめんどくさかったわけじゃ無いからな!」

「女神の祝福」


 モクレンの単語が全く理解できないルルルフは、首を傾げた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ