第四十一話
ナンパ男から逃げるように走り始めた。しばらくもすれば、男がついてきていない事に気づき、走るのをやめて一度休憩に二人は入った。
「はあ・・はあ・・・、もうついてきてないみたいだね」
「ふう・・・、ふう・・・、そうみたいね。はあーやっと逃げれた。」
二人は近くにある公園のベンチに座り、息を整えていた。
「それにしても、どこかに出かけるとどっちかが必ずナンパされるよね。」
「そうよね、それから逃げるために出かけるときは必ず走れる靴を履かないといけなくなっちゃたけどね」
「そうだよね、そのせいで靴のオシャレとかは無理になっているの、ホントむかつくよね。」
「そうよね、いい靴があったとしても、ナンパから逃げられないような靴だと意味がないから買えないしね。」
「それよりも、何とか撒くことができたし、最初の目的地に行こうか。」
「そうね、一応ここからだと・・・・。10分くらいかかる感じね。」
「それじゃ行こうか。」
そうして二人は目的地へと向かって行くのでした。
ナンパ男から逃げた二人は目的地についていた。どんなところかは言ってしまえば、メイド喫茶と言えばいいだろう。なぜ二人がこの場所に来たかと言えば、そこの衣装が可愛いとネットで話題になっていたのである。また、お客さんがそこの衣装を着ることが出来るコスプレもできるという事で気になり、聞きたいこともあったのでちょうどいいなと思い、詩を誘い、ここに来たのである。
「それにしても、ここの衣装本当にかわいいよね。」
「確かに。特にスカートを変に短くしていないのが僕はいいなって思ったな~。」
そんな感じで各々感想を言っていると、二人にテーブルにメイドが近づいて来た。
「お客様、ご注文の方はお決まりになりましたか?」
どうやら、注文を聞きに来たようだ。
「えっと、このコスプレセットをお願いしたい感じです。」
「後、オムライスとウーロン茶をお願いします。」
「かしこまりました。コスプレセットにオムライス、飲み物にウーロン茶ですね。こちらでお間違いはありませんか?」
「「大丈夫です。」」
そうして店員は去っていた。
「それにしても、コスプレ頼んだけどそれほど驚かれなかったわね。」
「そうみたいだね、案外頼む人がいるのかもしれないね。」
「そうだあんたに聞きたいことがあったんだ。」
「聞きたい事?何?」
「まあ、何でこんなにもデビューが早いのかについてね」
「やっぱりその事なんだね、まあ、鉄は熱いうちに打てってことだよ。」
「ああ、そういうことね。人気があるうちにもっと目立てて注目を集めるためって事ね。」
「そういうことだよ。だから、これだけ早くのデビューになったんだ。」
「なるほどね~。」
そんな感じで話しながら待っていると、先にオムライスとウーロン茶の方が来た。まあ、メイド喫茶という事なので、ハートをオムライスに書いてもらい、ポーズもしてもらい。そのオムライスを完食するのであった。そうして、食べ終わってしばらく待っていると。コスプレの方の準備が終わったのか、注文した際の、店員さんが近づいて来た。
「お客様、コスプレの方が準備できましたが大丈夫でしょうか?」
「大丈夫ですよ。着替えとかは、あちらの方ですればいい感じですか?」
「ええ、あちらの方に着替え室をよういしていますのでそちらの方でお願いします。」
そうして、指が刺された方にはstaffonlyと書かれた扉があった。どうやらスタッフが着替えなどで使う部屋で着替えるようである。このことから、二人一片に着替える事はできないと考えることが出来る。
「もしかし、二人一片に着替える感じですか?」
「そうですね。当店にある着替え室と言えるのはそこだけですので、そうなりますね。」
どうやら、他の部屋はないようである。そうなるなら、別々で着替えなければいけないだろう。
「じゃあ、姉さん僕が先に着替える感じでいいかな。」
「それでいいわよ、待ってるからできるだけ早くしてね。」
「分かったわよ。」
そうして、詩は着替え室の方へと向かって行ったのだ。
「あの~、一緒に着替えに行かないんですか?」
どうやら、店員さんは詩だけが着替えに行ったことが気になったようだ。まあ、詩の容姿は女性みたいなものだから、同性だと思われてもしょうがない事である。
「勘違いしているようだから言うけど。今言ったのは私の弟なの。だから、一緒に着替える事はしないの。」
「・・・・おと・・うと?・・・あの、聞き間違いじゃないなら今弟って言いましたか?」
「ええ、言ったわ。まあ、あの子の容姿は男性には見えないもんね。」
「え、えええええ!」
どうやら、詩の容姿から女性だと勘違いしていたみたいだ。そのことに気づき、つい大声を出してしまったようだ。
「す、すみません!すぐ戻りますので少々お待ちください!」
そうして、店員はすぐに詩が入っていった扉の方へと向かって行ったのである。
あの後、詩が男性であることを知った店員が入ったことで、着替えを手伝うためにいたスタッフが驚くという事がなく済むことが出来た。そうして、詩が着替えた後に、私も着替えて二人でステージの方に行き今は記念写真をしている所である。
「では、ポーズの方をお願いします。」
そう言われて、二人で写真のポーズをどうするかを話し合った。メイド喫茶でもオーソドックスなハートポーズ。スートの橋を持ってお辞儀をするようなポーズなど様々なポーズをした。そうして、できる限りのポーズをして、最後にもうちょっとすごいポーズをしようと二人で話し始めた。
「で、最後にどんなポーズする?」
「ここは、今の恰好でもセンシティブなポーズにしましょうか 。」
「センシティブ?それって、どんなポーズの事?」
「これよ、これ。」
そうして、朝日はスマホの画面を詩に見せた。そこに映し出されているのは、俗に言う、百合ポーズと言われるものである。女性二人が顔を近づけて、手を恋人繫ぎで顔の近くに持ってきているポーズである。
「え、これやるの?一応、僕男なんだけどいいの?」
「そんなこと気にしないわよ。だってこんなところに一緒に来てるんだから今更だしね。」
「・・・わかったよ。気にしないならいいよ。」
そうして、最後に百合ポーズをして、今回の写真は終了したのである。
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