表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/10

4話 Bランク攻略者を探して。

攻略者ライセンスを取得してから翌日。

俺は家のパソコンである調べものをしていた。


「攻略…パーティ…組む方法。」


狐霧さんの庭にあるダンジョンをクリアするためにB以上のランクの攻略者とパーティを組む必要があるのだが、困った事に俺は他の攻略者とパーティを組む方法が分からない。


もっと具体的に言うと他の攻略者とコンタクトを取る方法が分からないのだ。


ゲームや漫画の様な冒険者が集まる集会場の様なものがあるのではないかと思っていたのだが、調べた所その様な施設は存在しなかった。


ならば一体世の攻略者達はどうやってパーティを組んでいると言うのか…。


うーん、考えても仕方ない。

ここは俺らしく考えるよりも行動するとしよう。


集会場が無いのなら、もっと原始的な方法で他の攻略者達とコンタクトを取れば良い。

つまりダンジョンに行けば良いのだ。


と言っても俺はまだランクDだ。

ランクBのダンジョンには挑む事は出来ない。


だが、希望的観測になるが、ランクが低くてもダンジョンに行くだけ行ってみれば低ランクダンジョンで雑魚狩りしてイキってる高ランク攻略者に会えるかもしれない。


物は試しだ。

早速近くのダンジョンに行ってみよう。


_

__

___

そしてまた瞬間移動を使ってダンジョンにやってきた。

ランクはCだ。


取り敢えずダンジョンに人がいないか気配察知の魔法で探ってみる。


………。


残念ながら人はいないみたいだ。


他のダンジョンに行くのも良いがここは敢えてこのCランクダンジョンに挑んでみよう。


俺が以前篭っていたダンジョンは最高のEXランクだったらしいからな、低ランクダンジョンがどんな物か少しだけ興味がある。


と言うわけで早速ダンジョンの中に入る。


中はどのダンジョンも一緒で石造りの迷宮っぽい内装になっている。


ただEXと違う点も勿論ある。

まず一つ目にかなり明るい。

EXだと光源の数が少ない上に光量がかなり弱い。

だからほんの1、2m先でさえも見えなくなっている。

だが、Cランクダンジョンは滅茶苦茶明るい。

気兼ね無く走り回れる程に視界が良好だ。


それから空気がうまい。

地下であるダンジョンで空気がうまいって何だ?…と思うかもしれないが、EXと比べればかなり楽だ。

EXだと何者かに肺を内側から圧迫されているのでは無いかと思うほどに息苦しいのだ。


そして、重力が軽い。

EXでは体幹で地上の1.5倍くらいの重力を感じるのだが、Cランクでは全く感じない。

重力は地上と変わらないっぽい。


まあ、そんな感じで初のCランクダンジョンはかなり余裕で先に進めてしまっている。


鼻唄でも歌いたいくらいに順調に進んでいると、ついに奴らが現れた。


モンスターだ。


「がるう!」


現れたのは人型の体に犬の頭を持つモンスター コボルトだ。


よくゲームの序盤で出る低ランクモンスターだな。

やはり低ランクダンジョンなだけあって出てくるモンスターのランクも低い。

その上、数も少ないようだ。

EXだったらミノタウロスが一度に10体程湧いてくる事もあったのたが、今回出てきたコボルトはたったの一体だ。


「魔法使うまでもないな。」


俺は魔法も魔力も完全に解いて丸腰の状態でコボルトに殴り掛かる。


魔力で強化していない素の身体能力、しかし3年間EXランクダンジョンでのサバイバル生活を通して鍛えた肉体。


例え無強化であってもコボルト程度に遅れを取る様な柔な体ではない。


俺は軽くコボルトの反応速度を上回る動きでコボルトに接近し、その喉元を素手で貫通する。


「がっ!」


大量の血を吹き出してコボルトは絶命する。


「いっちょ上がり。」


倒したコボルトの死体は直ぐに分解されて黒い霧になってしまう。


ここもEXとは違う点だな、倒したモンスターがあっという間に消えてしまう。

EXでも倒したモンスターは消えるのだが、消えるまでに時間がかかる。

そして、完全に消える前にフライにしてしまえば消えること無く食えるのだ。


まあ、そんな下らないライフハックはさておき、先に進もう。


それから俺は怖い程順調にダンジョンの奥へと進んで行った。

罠とかは特に無く、強いて言うならモンスターが4、5体程湧いたくらい。

そいつらをぱぱっと倒してあっという間にダンジョンボスのいる最下層にたどり着いた。


「早いな…。」


EXでは何百階層もあったのに、Cでは10階層前後しか進んでないぞ。

なのにもう最下層だ。探知魔法を使ってみるが何か隠し扉があるわけでもなく本当にここで終わりだ。


後はこの階層にいるダンジョンボスを倒すだけ。

それだけであっという間にこのダンジョンは完全クリアになる。


「なんか味気無いな…。」


そう愚痴りながら俺はボスフロアに進む。


するとそこには先程倒したコボルトをそのまま大きくしたようなモンスターコボルトロードが立っていた。


「使い回しか?予算無いのかな?」


何と言うか低ランクダンジョンは低予算感が否めないダンジョンだな…って言うのが今回の攻略を通しての俺の感想だな。


例えるなら容量が少なくてあまり凝った演出やキャラクターデザインが出来なかった低予算ゲームって感じだ。

予算削減と容量の圧迫を防ぐ為にどうにか四苦八苦した結果残念な出来になってしまいました感が否めない。


まあ、現実にゲームの例えをもって来ても仕方ないが、EXをクリアした俺としてはもう少し頑張って欲しかったなと思わないでもない。


「がるうがあ!」

「うるさーい。」


いっちょ前にボスらしく咆哮を上げるボスに対して魔法で生み出した火の玉を繰り出し木っ端微塵にする。


「これで完全クリアか…。」


まあ、元々期待していたわけではないが、とても残念なダンジョンだった。


そう思って、ダンジョンから出ようとしたとき。


ーーーポンッ!


突然、俺の目の前に宝箱ようなものが出現した。


「これは…もしかしてクリア報酬か?」


EXだと何も無かったが、低ランクだとクリアしたら宝箱が出るのか!


俺はさっきまで低かったテンションを爆上げして宝箱をあけるすると…。


「これは…玉だな。」


魔力が込められた妙なガラス玉が中から出てきた。


この玉を見るのは初めてではない。

EXでもモンスターを倒すとたまにこう言うアイテムがドロップするのだ。


確かこの玉には魔法の術式が刻まれているんだったかな。

最近一気見したニュースにも載っていた気がする。

スキル玉とか呼ばれていた。


使うとスキルを獲得するのだとか。

俺には必要の無いものだな。

俺は魔法で亜空間を開いてそこに適当にスキル玉を投げ入れる。



…さて、気を取り直してBランク攻略者を探しに行こう。


俺は瞬間移動で今しがたクリアしたダンジョンを後にするのだった。


_

__

___

それから数時間、あっちこっちのダンジョンを巡り攻略者を探し回った。


しかし、やはり低ランクダンジョンに挑む奴なんていないのか攻略者など全く見当たらなかった。


因みにDランクやCランクの攻略者でさえ一人も見当たらなかった。


何でだ?

攻略者に成り立ての頃は皆DランクでDとCのダンジョンにしか挑めないはず、なのに誰もcランク以下のダンジョンにいない。


…もしかして皆高ランク攻略者とパーティを組んで寄生プレイ的な感じでランクをあげているのだろうか?


だとしたらずるい。

何で俺だけソロなんだ!


まあ、怒っても仕方ないか…。


今日のところはもう帰ろ。

後ついでにゲームでも買って帰るか。

何かCランクダンジョンが思いの外味気無かったし…。


この不完全燃焼をゲームで発散してやろ!


そうして、俺のBランク攻略者探しはまだまだ続くのだった。


そしてそれから一週間。


ーーーぴロン!


ついに鑑定センターから精算完了のメールが届くのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ