5.追加のセレクション、そして転移
うーん、王都広場が金貨100枚なら、隣の町なら50枚というところか、入街税が銀貨1枚か2枚、ギルド登録料は銀貨1から2枚、宿が1泊銀貨3から5枚くらいか。
とすれば、念のために200ポイント残すとして、あと100は使える。この0.1の所がおそらく銀貨のことだから、銀貨が手元にあるようにしておこう。
孔明コスが声をあげた。
「王都中央広場という選択肢があることはわかった。飛ばされる先は密林でも魔境でもない。都市だ。
文明度はわからぬが、武器、防具などは買えると言いたかったのだろう。都市で生きるなら金貨の方が重要となるかもしれぬ、転移費用だけを残すのでなく、金貨を持って転移できるようにせよ」
なるほど、確かにその通りだ。 もう一度ステイタス画面を見直し、考える。
軽く1,000項目以上あるだろう。だが、持ちポイントでは交換できない場所は薄いグレーの表示になっている。選び直すこともできるのかもしれないが、時間に制限がある。
アイテムの中から、「歴史理解の巻物」10ポイント、「地図L3」30ポイント、「好感度上昇の巻物」10ポイント、「幸運上昇の巻物」x2で20ポイントを選ぶ。
スキルから、「隠密」、これが30ポイント。
この構成で、生存率は相当上がるはずだ。残りが238.7ポイント、金貨238枚と、銀貨7枚に交換されるはずだ。
みのりは、周りを見回した。すでに半数ほどが消えている。ちょうど、手を繋いで一緒に転移して行こうとしているふたりがいた。
制限時間は485、484とカウントダウンしている。ぎりぎりまで粘って強制転移になるより、今行こう。
決定キイを押して、行き先選択に進む。バルカン・コスと孔明コスには感謝しかない。どこかで出会ったら、遠くから手を合わせて感謝の気持ちをそっと送るつもりだ。
行き先:メイバートン、中央広場噴水前 金貨80枚
え? 80枚? 高すぎない?
行き先:マズーラ、街門前 金貨50枚
街門前、これはいい。いきなり街の人に取り囲まれるより、落ち着いて周りを見たい。
街門を通り抜けるのにトラブルがあるかもしれないが、むしろいきなり広場の噴水前に現れ、驚いた人々に警備隊? 警察? を呼ばれて不審者扱いになる方が怖い。
マズーラ街門前、決定をタップする。
転移直前、孔明コスの周りに30人ほどが集まっているのが目の端に映った。最終決定選択に迷う人々がリーダータイプの孔明にアドバイスを求めているのだろう。孔明の隣に、カゴか菅笠のようなものを被った人がいる、頭しか見えないが、多分何かのコスなのだろう。
みのりは目を瞑る。 次に見る景色は、どんなだろうか。
さあ、異世界へ。




