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ミックスブラッドオンライン・リメイク  作者: 鳥井雫
始まりの森編

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戦闘メイド服



 昨日は立ち寄れなかった、2日振りの安全地帯に酔っぱらいつつも何とか到着だ。今回はこちらのメンバーが増えているので、ちょっと心情的にも新鮮ではある。

 それは向こうもそうらしく、何だこの飛翔物はと着ぐるみ達にたかられる仔竜。ネムは全く動じる様子を見せず、逆に何だコイツ等はと言う視線を飛ばしている。


 頼もしいけど、下手に喧嘩は売らない様に。ファーはその点ちゃっかり屋さんだ、大樹の依頼書のチェックに素早く取り掛かっている。

 俺も素早く行動しなくちゃ、この後の予定も詰まっているからね。さてと、時間も経ってるし新しいクエ依頼書はあるかな?


 おっとあった、今回も『手製の装備製作』依頼と、前回もあった『手合せ:複数』って奴を発見。……って、複数って2人以上って事!?

 酷い、いきなりハードル上がってるじゃん!


 その他のクエは特に増えていない、補修依頼と薬品の交換券は有り難く使わせて貰うとして。ファーが樹上に隠してあった、『ランダム交換券』をご機嫌に3枚回収して来てくれた。

 よしよし、これが毎回楽しみなんだよなぁ。後は薬品交換券と修繕チケットを忘れずに、それから水汲みクエでの貴重な薬品の補充も抜かりなく。


 その辺は何回もこなしてるので、すっかり身に付いたルーチンである。ところが今日に限って、妙なイレギュラーが散見された。

 何とこの時期に、新キャラクターの出現は一体どういう事だろう。メイド服を着た雌猫の着ぐるみNPCが、ネムにちょっかいを掛けていたのだ。


 何だコイツはと思わなくもないが、その雌猫が手にしている派手な(のぼり)が俺の目を惹いた。森の出張売店:黒猫の何でも屋と書かれている。

 おやまぁ、やっとお店関連がこの安全地帯にも出て来てくれたのか? 何を扱っているんだろう、ひょっとして買い取りもしてくれるのかな?



 取り敢えずは薬品をチケットと交換、それから装備品の修繕までは無事に終了した。ついでに《清き水》のお蔭で、水汲みクエも難なくクリアの運びに。

 ランダム交換券では、初見の『還元の札』と言うモノを貰えた。これはどうやら、必要の無いスキルPを吸い取って、別のスキルへと割り振る事が可能なアイテムらしい。


 おおっと、老亀仙のしてくれたサービスじゃん、このお札で出来るとは驚き。スキルPは結構知らずに増えるから、これは持ってて嬉しいアイテムかも。

 短剣スキルもゼロになったけど、ちょっと扱えばまた生えて来るかも知れないし。


 それからポーション(パウダー)×5個セット、普通によく使う薬品なのでこれも嬉しい。最後の1つは、ちょっと意味不明で思わず2度見してしまった。

 ここの店では、どうやら『戦闘メイド服』ってのを取り扱っているらしい。いやいや、メイド服を着て戦えってか……ってか、これは完全女性用らしい。


 当然だ、男がスカート穿()いてうろつき回れるかっ! と言うか、果たしてファンタジー世界にメイド服は需要があるのだろうか?

 う~ん、ある……んだろうな、俺も普通に見てみたいし着ぐるみネコ娘の衣装はとっても可愛い。琴音にあげたら、喜んで着てくれるかなぁ?


 雌猫着ぐるみNPCの売り物の中に、確かにしっかり『戦闘メイド服』は確認出来た。そしてそのデザインは、やたらと身体のラインが出てセクシー。

 大きな着ぐるみ頭部とまるで不釣り合い、狙ってやってるのならかなりあざといな。まぁいいけど、それより他の商品の並びだがなかなかの充実具合。


 炎の神酒や闇の秘酒、ハイポパウダーなんてのも売っていた。パウダー系は是非欲しいな、戦闘中に容易に使える回復薬だから消費も激しいし。

 他にも普通に薬品系が並んでいる、ポーション(大)は少し買っておこうかな? 今や俺のHPは200オーバーなので、小では回復が追い付かないと言うね。


 マナポ系は取り敢えずスルーして、他に何か目ぼしいモノは無いかな? うん、あった……何種類かある内の防具の中に、今装備しているより上物の御守りが1種類。

 『野生の御守り』と言うらしく、筋力と敏捷に補正が付くみたい。これはかなりの掘り出し物だな、ちょっとお値段は高いけど購入決定。


 ――野生の御守り 耐久4、防+2、筋力+6、敏捷+2


 強化系のお酒も1本ずつ買って、合計で2万モネーは割とお買い得かも。それに待ったをかける雌猫売り子、強引に売り物の戦闘メイド服も押し付けて来るあざとい商法は如何(いかが)なモノか。

 まぁ性能の割には安いので、買ってもいいんだけど……おっと、こっちが躊躇(ためら)っているのを見て、それならと色々とオマケしてくれるらしい。


 それなら話は別だ……追加で戦闘メイド服のお値段5千モネー支払って、魔石(微小)×10個セットが付いて来た。いいね、合成用のが丁度欲しかった所だ。

 ついでのついでに、こちらのいらないアイテムも買い取って貰う事に。少し渋られたが、メイド服付属のリボンも2つ買い取る事で、何とかオッケーを貰えた次第。


 よく分からないが、メイド服を着て戦う仲間が欲しいのかも知れないな。それは置いといて、取り敢えず必要の無い装備品を処分して行く。

 予備的に持ってた蛙の王笏(おうしゃく)や海賊の短槍、質素な帽子は売ってしまう事に。そもそも武器を持ち過ぎだ、コレクターじゃあるまいし。


 同じく護衛の弓と革の幅広ベルトも、交換後の鞄の肥やしだったので売却する事に。結果、2万1千モネーの儲けで、今回の売買はトントンといったところ。

 豹柄のマスクはどうしても買い取って貰えず、宝飾の片手剣は高額過ぎて同じく買い取りを拒否られた。こんな辺鄙(へんぴ)な地方の売店じゃ、仕方ないのかな。


 おっと、よく見たら水晶玉も各種売ってる……ネム用と範囲攻撃用に、幾つか買っておこうかな? その値段だが、1個2千モネーは、果たして高いのか安いのか。

 使い捨ての攻撃手段だと思ったら、やや高い気はするかな。ただし、ネムのステアップ用アイテムだと考えると、すごく安く感じてしまう不思議。


 そんな訳で、迷わず水晶玉を各種2個ずつ購入して行く。合計で3万2千モネーの散財だが、今やその程度で俺の財布は揺るぎもしないと言うね。

 取り敢えず買い物は一区切りつけて、お次は受けていたクエ依頼の報告をして行こう。これでまた、クリア報酬も色々と貰える筈。




 そんな訳で、各着ぐるみNPCに依頼達成報告を行なう。まずは、さっきの戦闘でやたらと回収出来た、鳥の羽を矢束に交換して貰おうかな。

 その結果、矢弾は海岸で使った以上に補充出来たので良しとしよう。今や自作も可能な矢弾だが、練習用にも欲しいので普通の矢弾も持っておきたい。


 それから水ヒルの討伐クリア報酬に、お握りと串団子セットを貰えてしまった。最近は保存食生活だったから、丁度良い補給かも。

 今やお肉の元の、兎や猪を倒して回る手間も面倒だもんね。


 そして待望のマップ埋めクエだが、ようやく東の地図埋め依頼がクリア出来た。長かったな、本当にひたすら長かったが4エリアのたった1つのみ。

 それでもようやくクリアだ、その分報酬は割と豪華みたい。例の未踏破ボーナス程度はあるかもだ、まずは経験値1000expとお金が2万モネー貰えた。


 それから『知恵の果実』が1つと、『武器指南書』が1枚ほど。そして最後にドンと、『野外活動』と言う名前の冒険スキルが貰えてちょっとビックリ。

 これはどうも、野外での移動や収集活動にボーナスが付く系のスキルらしい。


 レア種討伐クエもクリアしていたので、そちらも報酬を貰えた。そちらは両手剣で使える《天翔雷鳴》と言う、結構威力の高そうなスキル技だった。

 オマケのようにこっちにも『武器指南書』が付いて来てたから、まるで無駄だった訳でも無いみたい。取り敢えずは売れれば儲けになるけど、やはり雌猫商店は買い取りを拒否。


 つまりこのスキルも高額商品らしい、嬉しがるべきか悲しむべきか。しばらく鞄の肥やしになって貰う他はないな、もうすぐ街に出るのは確定してるし。

 それより他のクエに関しては、クリアになっていなかった。北と東のマップ補完はもう少しなんだけどな……南に関しては、騎士団の駐屯地や野盗の砦周辺がまるで歩けていない始末。


 他の収集系のクエについては、もう諦めたと言うか面倒臭過ぎる。西の断崖絶壁の、周辺クエ辺りだけを最後にこなしてみる予定。

 それから今日(うけたまわ)った、新たな依頼2種は是非ともクリアしたい。まずは装備品の合成だ、いつもの作業場所で力作を造ってみたいと思う。


 せっかくなので、それに伴って少し実験してみたい事が幾つか。時の狭間の香木と、水と氷の香木を同時に香炉にくべるのはアリなのだろうか?

 これが上手く行ったら、実に時間節約に役立つんだけど。



 試してみたところ、変に香りが混ざり合うことも無い様子。ステ欄に注意を払いながら、一緒に香炉の空間にいる小さな相棒たちにまずは(ねぎら)いのオヤツ進呈など。

 ファーにケーキかお団子どちらか選ぶように言うと、散々迷って苺ケーキに決めていた。それを仲良く、仔竜のネムと分け合って食べている様はとても心が和む。


 俺もお握りを頬張りながら、スタミナ回復と合成の作業確認を脳内で行なう。前回は骨素材で仕上げてしまって、報酬に変に響いてしまって後悔したのを思い出す。

 その失敗を踏まえて、今回は是が非でも木工作品で挑みたい所存。つまりは楯だ、防具の中では一番造りが単純に造れそうだからね。


 一応は出来栄えも報酬のランクに響くかもなので、防御力には(こだわ)りたいとは考えている。そうすると、楯のコーティングに別の素材が絡んで来そう。

 取り敢えず、楯の基礎部分には半壊馬車での探索で入手した半壊した車輪を使用する事に。やや大きい感じはするが、大楯だと言い通せば良い話だ。


 問題は楯の前面をどうやってコーティングするかと、持ち手の部分の工夫である。木板は収集したのが割とあるので、材料には幸い困らない。

 後は薄い板金もあるし、これで強度を増す感じにするかな?





 ――そんな感じで、脳内の設計図は徐々に形を成して行くのだった。








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