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異世界転移は意味不明 ~レベル社会で生活できるようにかんばります~  作者: els


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リーゼント王国側の反応

リーゼント王都軍視点での後始末エピソードです。


 オルワールの軍勢が遺跡街に侵攻しているという情報を得てから王宮内では緊張状態が続いていた。


発端は元々2000年以上エルダーリッチによる支配が続いていた遺跡が突然街として稼働を始める。

小さな街であったが短い期間で急成長し、この辺の事は諜報部の方から詳細な情報が来ていた。


もちろんリーゼント国内での話なので、先にパーマ領の方で調査が行われたようだが、極めて友好的な関係を築いているとの連絡もあり時期を見て公式な王直属の調査団を送る予定でもあった。


しかし、何を考えたのかオルワール領が領土権を主張し侵攻を始めたのだ。


時々、遺跡街からの支援要請が親密な関係のパーマに来ていた為、その内容、状況報告も王宮に届いている。


内容はオルワールの手の者と()()()()嫌がらせのような行為を辞めさせて貰いたいという物。


暗部側の情報によると、裏組織の者達が秘密裏に処理しているとの報告も入っている。



しかし、リーゼント王としては公式には何も行っていない。


リーゼント王は静観し、王と対策議会は一度オルワールをぶつけて様子見る案を選択する。

オルワール5000人の兵の後ろに秘密裏に3000人のリーゼント正規軍を配置し様子を見る事にしたのだ。


「どう考えてもエルダーリッチが滅んだとは思えない」


と言うのが王と側近達の結論だった。


◆◆◆


やがてオルワール領軍が遺跡街を包囲するような形で陣形を整えていく報告が入る。

元々山の中の深い森の中にある遺跡街なので陣形と呼べるような物でもないが、要塞等を攻め落とす際の定石のような配置を行っているようだ。


「オルワール領軍の半分は領内から徴兵された村人と罪人崩れの傭兵のようです」

「残りの半数が正規兵で、魔法士の割合が多いようです」

「一応エルダーリッチの存在を気にしているのだろう」

「おそらく」


数千年に渡り遺跡を支配していたエルダーリッチである。

何の痕跡も残さずに滅ぶ理由が見つからない。

おそらくそのための魔法士の投入だろう。


現在、魔法士達が遠視の魔法を使い、状況を逐次報告してくる予定になっている。


◆◆◆


「このまま行くと2~3日中には戦闘が始まると思われます」

オルワール側が使者を送り、街の明け渡しを要求していると事前情報で確認済みだ。


しかし遺跡街側それを無視。


「遺跡の奴達は何を考えている。戦力的には絶対に不利だぞ?なにか勝利するための根拠があるのか?」



翌日、オルワール領軍の後方に配置しているリーゼント国軍の司令部に一報が入る。



「司令官、遺跡側が最終勧告を無視したので開戦のようです」


ついに平和的な解決は出来なかったようだ。

オルワール側の一方的な要求が強かったので落とし所が無かったのだろう。


「戦力差が有りすぎるな」


オルワール領軍5000人に対して、遺跡側の戦力は500に満たないと聞いている。

ほとんどが遺跡を守る為の冒険者等で構成されていると言う事だ。


「籠城しても持って三日だろう、被害が拡大する前に和解交渉の仲裁にでも入るべきか」


現在、オルワール領軍の後方にカムフラージュされたリーゼント正規軍が散開し陣を形成ている状態だ。


そして戦闘開始の合図がオルワール側から上がる。


◆◆◆


 望遠の魔法を使っても詳しくは確認できないが、最初に遺跡側から出て来たのは・・と言うよりも出てくるのか?と思ったが冒険者と思われるような装備の者達が100人ほど。


我々の鑑定によるとLV20とLV30の剣士だ。


遺跡で活動している冒険者ならLV20は普通だろうがLV30の存在には驚いた。

詳しく調べるとフルプレート装備の者がLV30のようだ。


「いくらLV30の冒険者でも数の暴力には叶わないだろう。無駄死にだ実に惜しい」


やがて、小さな戦闘が始まる。


望遠魔法なので良く確認できないが、致命傷を負っているように見える冒険者達だが、不思議と立ち上がり戦っている。


何かの魔法でも使っているのだろうか?


「痛覚無効の魔法では?」

部下の一人が呟いている。


痛覚無効の魔法もあるが、通常は怪我人を一時的に楽にさせ、治療可能な場所まで移動したりする時に緊急的に使う魔法だ。


戦争等で常用すると致命傷に気が付かず、生きて帰る事は出来ないだろう。

過去にはそんな戦い方もあったが、現在は使用しない。

長年訓練した使える兵士たちが再起不能になる等の使用後の損害が大きすぎるからだ。


最初は戸惑っていたオルワール兵達だが、遺跡側の冒険者を倒せる事を知ると一斉に勢いが付く。

街の防御壁に梯子はしごをかけ登ろうとするオルワール兵も見られるようになったが、この辺は遺跡側の冒険者達が必死に抵抗しているのを確認できる。


戦争開始から1時間程度経過しただろうか?、最初に現れた遺跡側の冒険者の数も減ってきているが、彼等は疲れを知らないのか?全く変わらない勢いで戦い続けている


「やはり痛覚無効と何か麻薬のような物を服用しているのではないでしょうか?」

部下の言うようにその辺も否定できない。


すると違う冒険者が街の防御壁から飛び降りるのを確認する。

「女か?もう一人も女だな」


続けて


「ドワーフか?男と女のペアともう一人男の冒険者のようだ」


飛び出した冒険者達を鑑定する


「なに!?」


最初の女二人を鑑定すると二人共LV40を超えている

女二人は近づく虫やゴミを払うかのようにオルワール兵達を倒していくのだ


「あとから来たドワーフ2人も異常に強いですぞ!」


5人が戦場に入ると一気に状況が動き出す。


その後、戦場に雷撃系の魔法の放たれているのを確認する。


「範囲魔法か・・・かなりの使い手が居るな」


雷撃系の範囲魔法を使っている魔法士が居るのだ。


数十人単位のオルワール兵士達が一気に無効化され、他の遺跡側の兵が止めを刺しているのか?拘束しているのかはこの距離からは確認が出来ない。


前線投入されたオルワール兵達の数が明らかに減っている。

しかも逃げ出す兵も出始めてい有るようだ。


「ゴロツキの傭兵か、やはりろくな奴等ではないな」


さっきから魔法士による攻撃が止まっているようにも見えるが、オルワール側の魔法士達を遠視魔法で見ると、どうやら防御壁魔法を展開している。


「どうやら、何かしら方法で遺跡側から超遠距離攻撃を受けているようですね」

確かに倒れている魔法士の姿が見えた。


「前線が崩壊したので、先ほどの5人が突っ込んで来ますな」

「ああ、魔法士を無効化しているようだ」

その時まで気が付かなかったが、オルワール側は魔法で何かをしようとしていたようだ。


「司令!ドライヤー様が至急との事でお呼びです!」


リーゼント国最上位魔法士、ドライヤー。今回エルダーリッチ出現の可能性もあるため、同行している。

ドライヤーは延命魔法を使い、数百年とこの世界の歴史を見てきている人物の一人だ。

過去に遺跡のエルダーリッチとも戦った事がある一人でもある。


至急とは何だろうか?ドライヤーは外で戦況を見ているので、私も外に一旦出る。


「ドライヤー殿どうした?」

「トニック司令、至急この場から離れるのじゃ!」

「なぜだ?距離も十分に取ってある。何か問題か?」

「オルワールの奴ら大魔法を詠唱しておる!死にたく無かったらここから離れるのじゃ!」


私にはこの距離では魔法士が魔法発動準備をしている程度にしかわからない。雰囲気的には強力な魔法を使うのだろうな程度だ。


「何をボケっとしておるのじゃ、あやつらメテオフォールを使う気じゃ!」

「!!?」


メテオフォール。一人前の魔法士が1000人以上必要とされる大規模破壊魔法。

あまりの破壊力の為、戦争での使用は禁止されている。

と言うよりも制御が難しく失敗すると自軍にも大きなダメージを受けるので、私が知る限り使用された所を一度も見たことが無い。


「だから遺跡の奴等は魔法士を攻撃していたのか?」

「遺跡にもこの事態に気が付いた奴が居るようじゃ!」

「ドライヤー殿からの警告だ!全員至急この場から撤退する!」


ドライヤーの提言によりオルワール正規軍は即座に撤退を開始する


撤退中の馬上から光る塊が落下しているのが見える。


「これでは遺跡もオルワールの奴等も滅ぶぞ!!」


「あ、あのお方は!!!?」

ドライヤーが叫ぶ。


私の遠視魔法では何が起きているのか全く確認できない。

ただ、光の膜のような物が傘のように大きく展開されているのが見える。


「ドライヤー殿!何が起きている」

「信じられん。あのお方がなのか!?」


私が何度問いかけても、「あのお方」とか「信じられない」等を繰り返している。


次の瞬間に周りの景色が真っ白になり、この世界から影が消えた。


爆音が響き渡り、衝撃波がくる。幸いにも撤退していた為大きな損害は無かったが、兵の中には光で目がやられたり、爆音で耳に異常が出たりした者も居たようだが、この距離であれば死者は出ないだろう。


閃光のあった周辺は焼けたただれ、そこに生きて居る者が居たら奇跡のような状態に変わり果てている。

しかし、光の傘の中は何事も無かったかのように、ポツリと森と遺跡が残っていたのだ。


「信じられん・・・メテオフォールを防いだのか?・・」

「トニック殿!至急、国王に報告じゃ!」


私は調査用の人員を遺跡に向かわせ状況確認させ、我々はドライヤー殿を連れ王宮に報告に戻る事にする。


ドライヤー殿の反応が少し変になっているが、何かとんでない物を呼び起こしてしまったのかもれない。


この話が無いと王都軍ともう一戦交えてしまいそうでした。


祝!15000PV

ありがとうございます。


ブックマーク・評価・いいね ありがとうございます

執筆の励みになりますので大変ありがたく思っています。


誤字報告ありがとうございます。

今後もよろしくお願いいたします。


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