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異世界転移は意味不明 ~レベル社会で生活できるようにかんばります~  作者: els


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リックの悩み その2

 オルワール領軍との戦いが終わり2か月ほど経過した。


普通なら戦いに勝って勝戦ムードにでもなりそうだが、実際問題メテオフォール被害が大きすぎてそれどころでは無かったのが正直な所。


現在、「街を守る会」がそのまま「街の復興会」として稼働している状況だ。


ミリアの張った防御魔法により攻撃の直撃は免れたけど、飛び散った破片が半径2キロに渡り散乱。

遺跡街は独自の防衛システムでエネルギーシールドを展開。


遺跡街も無傷とは言えないけど大きな被害が出る事もなく、ハイームさん達が復旧中だ。

遺跡街後方で待機していてくれたオーガ軍は遺跡街が壁になった為、一応無事みたい。

爆音と光が凄かったらしいけど、この辺はLV30越えが普通のオーガ軍のみなさんは無事に耐えきったとの事だ。


現在は遺跡街周辺の警備と復旧作業を手伝ってくれている。


一番悲惨だったのがオルワール兵士達。

ミリアの魔法壁の外の兵士達はほとんど死んでしまった。

爆心地と言うのかな、一番近かったし、岩石が衝突したのもオルワール軍側に近かったので、もろに残骸を浴びてしまった。


戦後処理のルールに従って、ミリアやミエスさん達の情報班の指導の下、遺体処理を行った感じだ。

アンデット化の可能性もあったので遺体探しと、埋葬等とても大変な作業をしてくれている。


俺も現場に入って手伝いをしたが、とても直視出来るような状態では無かった。


「リック、気にするでないぞ。戦争とはこういう物じゃ、戦わなければ全て奪われ何も無くなっていたじゃろう」


ミリアがそうに語ってくれたけど、敵だったのに並べられている遺体を見ると凄く心が痛んだ。


最初の予定では出来るだけ敵兵士を殺さずに無効化させ、捕虜として引き渡す計画だった。

現代人の俺は遺体等を見る事はほとんどない、知り合いの葬式等で見る程度なので人の死についてはやはり慣れていない。


リーザさんは俺が亜人系の魔物を討伐する時に躊躇ためらいのような物があるのを知っていた。


「リックがこの街に命を吹きこんだ。ミリアとも出会い、多くの仲間達がこの街で幸せに暮らし始めているぞ!そしてこの街を守ったんだ!みんなリックに感謝しているはずだ!」


「そういう物なのか?」


俺は外の状況が悲惨過ぎて、心の中に何かがブッ刺さったような感じのまま時間が過ぎていく。


◆◆◆


ある日、復旧作業中の遺跡街の中を歩いているとニカドさんに出会う。

以前オルワール領から難民として遺跡街に受け入れた人だ。


「リックさんじゃないですか!今回街の為に戦ってくれたそうですね」

「えぇ、まぁ」

「俺達は大変感謝していますよ!もしオルワールに占領されていたら俺達は確実に奴隷になっていましたよ!」


「えっ?奴隷になるの?」


「戦争で負けた側の人間なんて奴隷ですよ。元々オルワール領ってその傾向が強いじゃないですか、余計酷いですよ」


ニカドさんの話では、負けた側の村人等の一般人は奴隷とされ、財産は全て没収。

最初の頃は兵士による略奪が始まる。

気に入らない、逆らう物はその場で処刑され、女達は慰み者にされるのだとか。

それでも一定のモラルがあるらしいのだけど

治安がほとんど無い状態なので、盗賊達が押し入り、誘拐・略奪・虐殺が続く。


そして奴隷商の介入。

元々の住人達の権利は無くなる


俺は、街でそんな光景が繰り広げられる事を想像するとゾッとする



「リックさんもそうですが、街の為に戦ってくれた人達には凄く感謝していますよ!ありがとうございます!」


と、そんな感じに感謝され、ニカドさんは復興作業があると去って行ってしまった。


「ほら!リック!街のみんなは私達の事をちゃんと評価してくれているだろ?」


戦いの後に街の人達からは感謝の言葉をかけてもらってはいたけど、イマイチ実感が無かったが、改めてリーザさんやニカドさん等の俺が良く知っている人達の言葉で俺は難しく考える事をやめる事にした。



そう、遺跡街のみんなの幸せを守った事実だけは有るという事だ!



オルワール編終了です

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