キャノの心境
前話”ドラゴン討伐戦”をオーガ軍キャノから見たキャノの心境です
私キャノーラは父上の前線部隊と合流している。
これはリック達の提案で二手に別れ、最前線をオーガ軍、散開しているワイバーンをリック達が担当する事になった。
当初父上は別行動を強く否定した。
父上の見立てではリック達が別行動をするとリック達では確実に死ぬと言う事であったが、リック本人の希望と提案も有り、現在別行動中なのだ。
最初の報告ではドラゴン1体と取り巻きのワイバーンが20体と聞いていたのだが、現在ワイバーン60体が確認されている、初期報告の20体がオーガ軍と冒険者隊の討伐隊が交戦中であり、私達が到着した時には本体であるドラゴンは別の場所に向かって移動中であった。
「完全な情報の混乱と作戦ミスだ」
父上から焦りの表情が見える。
本来本体であるドラゴンがこちらに居る予定だった物が、確実にリック達の方に移動中だからだ。
既にオーガ軍と冒険者との共同作戦でワイバーン10体を倒している状態であり、この場に私達が居る意味が無い。
「父上!早くリック達に加勢を!」
その時大きな爆発音共にとドラゴンの居る方向が一気に燃え上がる。
「信じられん・・あれがドラゴンブレスなのか?!」
父上が叫ぶとリック達が居ると思われる方向の森が一瞬にして焦土化している
父上も見た事の無い強力なドラゴンブレス、私にも理解できない火力で立ちすくんでしまう。
「リック!大丈夫なのか!」
「落ち着くのだキャノーラ。戦闘が続いていると言う事は彼らはまだ生きて居る」
遠くからなので状況が詳しく把握できないが、彼等だけで確実にワイバーンを20体以上倒し、ワイバーンが逃げていく所をオーガ軍の情報担当から報告を受ける。
そして現在ドラゴンとの戦闘中なのだ。
ドラゴンの口から光線状のブレスと光の球が発せられる。
見た事のない光の量光の球。
リック達のいる方向とは別の方向に光の弾。
小さな太陽があるかのような眩しくて直視出来ない物が飛んで行く。
「あそこに何が有るんだ!」
次の瞬間に大爆音と共に光の球が弾け飛ぶ。
目が眩しさで開けていられないのもあるが、この距離でも感じられる恐ろしい熱量。
耐熱耐性の低い冒険者達の悲鳴が聞こえ、オーガ軍の精鋭達も防御壁魔法を展開している。
「キャノーラ!」
父上が私をかばい光を遮断しくれた
「フン!」
光の通過と共に高温にさらされ発火点の低い木々は一斉に燃え上がり、爆風が通過する。
「父上!すみません!」
「キャノーラよ戦闘中だぞ、ボケっとするでない!」
オーガ国最強の戦士と言われる父上はあの高温の中でも火傷一つ負ってない状況だ。
「あのドラゴン一体何をやったのだ!リック達が戦っている方向とは全く違う方向を攻撃したぞ!」
着弾地点は岩や泥は溶岩のように溶け出し、灼熱の地帯となっている。
「行くぞキャノーラ!リック達はまだ戦っているぞ!」
一部焦土化している森をリック達に早く合流するために構わず走る。
オーガ軍の精鋭部隊がそのあとに続く。
リック達の居る方向で爆発音が響き渡る
「ドラゴンの首が分離したぞ!」
斥候からの報告だ!
何が起こっているのか理解できなかったが、更に近づくと首無しのドラゴンと交戦しているリック達を確認した。
「信じられん!首が無くても生きているのか!」
リックとリーザが胴体に対して交戦中であり、トニーは頭部を攻撃している。
「イオス王!これ以上近づくのは危険です。あの頭部はまだ生きています!」
父上と私はは部下達に、これ以上近づく事を止められる。
暴れるドラゴンの胴体にエリアから放たれた光の球が切断された首から進入し、ドラゴンの内部から胴体を破壊し、ドワーフの男、トニーが頭部の破壊を行う。
「決着がついたのか?」
「キャノーラよ、あれで生きている生物がいるようならば、我々では対処できん」
両方の眼球から剣が差し込まれ、剣で串刺し状態になっているドラゴンの頭と腹部が内部から破裂し破壊されたドラゴンの胴体がそこにはあった。
リックと一緒にいるとドラゴンさえも討伐が可能なのか?こんな時でも何故か自分の心が躍っている
私はリックの傍にいて強い奴に会いに行きたいと思ってしまうのは異常なのだろうか?




