ニカドさん達の集落大移動
現在、馬車の運転席にはリーザさんと俺で警戒中。
俺の家で手に入れた装備品等について話し合っていたりする。
「リックこの服凄いな。私の剣も魔法剣で名刀だけど、全然刃が入らないぞ」
現在、リーザさんはコンバットスーツのようなライダースーツのような感じの服装だ。
インナーは黒色の伸縮性のタイツのような全身を覆うような素材で、体のラインにピッタリと密着している。もちろん胸元なんかは裸と間違える感じでそのまま、あれが、そのままの形で鎮座している。上着は革製でファスナーで首元までファスナーが閉じる仕組みだが、胸の辺りがキツイという事で、現在は胸元がバッサリと開いている状態。
事前に防御力の確認の為、剣で切りつけたりしてみたが、傷ひとつ入らない物だった。
見た感じの素材だと、リーザさんとトニーとマイの服装が一番防御力有りそう。俺の世界の皮製だしね。
俺自身の装備は重すぎるので現在は装備を外している。後々調べると本物だった。俺の親父はなんで本物のデルタフォースの装備なんか持ってるんだよ!重たいじゃねぇか!。
でも、その装備に慣れないとこの先の脅威には立ち向かえないかもしれないので、体を鍛えようと改めて思った訳でもある。
最高速でロボ馬車を運行していたこともあり、2日程でニカドさんの集落に到着する。
ニカドさんは「あなた達の常識は通用しません」という感じで余計な事を考えるの止めたようだ。
ニカドさんの集落に到着すると、事前にフライちゃんを飛ばしていたので、すでに出発の準備はできていた。
どこから用意したのか知らないけど荷馬車が20台。
集落を捨てる覚悟で出て行くので持ち物も最低限の装備だと言う。1台の馬車に10人程度乗り、必要な荷物類も乗せられている。
長旅に必要な食料や野営装備等だ。
人力の荷台も何台か用意されていたが、効率が悪そうなのでロボ馬車の荷台に連結。
馬車で200人、徒歩で50人が移動予定だったが、20人程が荷台に乗れたので、あとは馬や牛を誘導する係で30人程は徒歩になる感じ。
これだけ大人数だと時速10キロ程度しか移動できないので1日40~60キロ程度の移動になる。
遺跡街までかなり時間がかかりそうだ。
大強行移動になるが、資金がそれほど無いので、危機的状況になるのではないかと心配もあったが、実際に動き出してみると元々色々な地を移動して暮らしていた集落の人達だったので基礎体力もしっかりしていたし、食料事情や魔獣の事にも結構詳しかった。何がここに生息しているとか、この草が生えていると水源がそばにあるとかそんなの。
順調に進めば予定よりは早めに遺跡街に到着しそうである。
移動ほとんどのんびると馬車での移動だが、トレーニングもしなければならないので、できるだけフル装備で走りこんで体力作りだけはしておく。
早朝6時頃には出発して2時間ごとに30分程度の休憩、16時頃まで移動して暗くなる前に食料調達に狩や木の実や野草の採取。
食事は主に保存食、あとは現地調達した魔獣や木の実等。
途中で立ち寄る村では塩などの調味料を購入したり、旅の途中で入手した魔獣の肉や素材を売って現金収入を得た。魔獣のレベル自体はLV5~15位。地下街やオーガ国周辺の魔獣が異常に強い事に気が付く。まぁオルワール領の比較的安全な地域だからこそ村等が点在しているのだと思うけど。
魔獣もLV15位になると案外高く買い取ってくれたので、売った金で無理しなくても買い物が出来たので食料事情は問題なさそうだ。
全体的に食料品の物価は安い。
しかし、途中の村の武器屋を覗いた時は驚くほど高かった。
アリシアさんの話だと食料品は安いが武器や道具類は辺境に行くほど高額になる傾向で、さっき驚いた武器の値段も辺境の地なので若干ボッたくっている所もあるが相場の範囲内との事。
鉄等の金属類がとても高価なのと、加工に関する技術が必要なのでどうしても高くなる。
この辺で旅の冒険者が武器を破損・盗難・紛失したら死活問題なるので、その辺を見通しての価格設定だとか。
武器や道具類が高いから、武器の材料にもなる魔獣の素材の買取も高くなるは商売とかの仕組みなのだろう。
移動中特にイベント的な物も無いのでこの辺で、俺がこの世界に来て「オヤっ?」と思った疑問的な事について考えてみたいと思う。
この世界に来て疑問に思った事
■時間について
正確な時間についてはわからないが、俺の家で入手した腕時計で確認するとこの世界もほぼ、同じ。1日は24時間位。腹時計は壊れたのか、この世界に来てから機能しなくなった。腹が減ったのは最初の頃だけ。不思議。
■言語
最初の村でいきなり言葉が通じた事。共通言語が日本語なのか?と思ったら口元を良く見ると若干違う感じで動いている事があるので、映画の吹き替えのように自動翻訳されている可能性がある。
今の所種族間で言葉が違うというトラブルには遭遇していない。言語が少ないのか、共通言語なのか不明
オーガ国に行った時も、キャノやその護衛達とパーティメンバーが普通に話していたので、同じ言語なのかもしれない。
■文字とか
完全に違う文字なのに脳内変換で読めるという不思議な状態。だから書けない。数字はパターンさえ覚えればアラビア数字と漢数字の変換のように(1/2/3→一/二/三)簡単に覚える事が出来る。幸いにも文法が日本語に似ているので単語さえ書ければ何とかなりそうだ。
ちなみに、何となくカッコイイ響きの文字なんかも、こっちの世界でも似たように変換されてるらしく、この世界にない単語でもそれなりに理解されるようだ
ただ、勝手に脳内変換されるので言語を覚えるのはかなり厳しいかもしれない。
だって、flowerって書いて花だけど、フラワーって読めるからflowerって書けるのだと思うが、これが花としか読めなければflowerを形として覚える必要があると思う。
凄く難しくないか?発音も何もわからない古代文字みたいなのをを覚えろって感じに近いかもしれない。
ただ、アリシアさんなんかは俺の言葉や単語を理解している所がある。未知の言葉や名前でも教えるとそれが何かわからなくても、新しい物として理解されるようだ。
例えると、アリシアさんが空気鑑定した時に彼女は酸素とか窒素は知らなかったが、俺が発言したら鑑定結果に出るようになった所とか。
■種族とか
俺がたまたま転移?したのは人間族の勢力範囲で人間族が最も強い地域だった。
この地域だとほとんど人間で、領都や奴隷の中に亜人種が少数混じっていた程度。
地下街に行ってからわかった事だが、人間種以外もコミュニティを築き、殺す殺されるの世界ではなく人と同じように暮らしている事がわかる。人間族とのハーフ種も多数見られた。
世界地図を知らないので、今後どうなっているのか調べてみたい
■魔法とか
回復魔法には驚いた。傷口がすぐにふさがったり、さっきまで血を吐いて死にそうだった人が魔法や回復ポーションで一瞬にして元に戻る事。
何も無い所から炎や竜巻を出したりすのはゲームやアニメと同じなのか。物理法則とかは完全に無視している感じだ。エリアやアリシアさんが言うには魔素という魔法の元になる物が空気中に混じっているのでそれを利用して魔法を使うとか、何とか。
ちなみに俺は使えないので、その辺の事はサッパリだが、物理法則を無視している以上注意しなければならない物の一つだと思う。
■死の概念
この世界は死人が動いたりする。ホラー映画みたいな感じだ。
そんな訳で死の概念がかなり違った。生き物の体内には魔核と言う物が存在するらしく、死んでも魔核を破壊か取り出すなり適切に処理しないと、かなりの確率でアンデットとして蘇るそうだ。魔獣討伐時は魔核を必ず取り出さなければならない。そんなわけで生きている死んでいるの判断基準が俺のいた世界とはかなり異なる。心臓が停止している状態でも動いたり喋ったりするミリアみたいなのが居るのでこの辺の定義が良くわからない状態だ。
荷馬車でそんなことをボーっと考えていたが
「おーいリック。何か来るみたいだ」
トニーから話かけられて、現実に戻る。




