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異世界転移は意味不明 ~レベル社会で生活できるようにかんばります~  作者: els


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暗殺者ナイトホークとナイトイーグル

俺達はナイトホークとナイトイーグルと呼ばれる暗殺者、奴らの利用している宿屋を監視中だ。


「イーグル、今回のターゲットがあの女二人だ」

「すげぇ美人じゃねぇか、でもボスがスルーしたんだろう?よっぽどヤバイ仕事か」

「まぁ俺達にボスからの直接命令だからな」

「ハーフエルフの女は勿体ねぇな、エルフ種なんかこの辺じゃほとんど見られないぜ!」

「変な気を起こすなよ、死ぬぜ」

「ジョークだよ、ジョーク」

「で、どうするよ。組合のバカ鑑定士の鑑定結果と俺の見た感じだと全然レベルが違うぞ」

「警戒するのは、あの女戦士と変な人形乗せてる女だな。特に人形乗せてる方は俺の危険察知が全開で警告してるわ」

「ドワーフの2人はレベルが高いようだが、一般的な冒険者だから気にしなくても大丈夫そうだな」

「ホークよ、あの女戦士をどのくらい止められる?」

「んーー戦ってねぇけど長くて8分って所だ、人形乗せてるやつは勘弁してくれ。戦っても戦っていられる想像が全くできねぇな」

「あいつには負のオーラのような物を感じるしな、出来れば俺も近づきたくもないぜ」

「今回は暗殺と言うよりも無差別殺人で行くか」

「ああ、金かかるけどボスからの命令だからな宿屋ごと”ボン”だな」


ナイトデットの構成員を利用し、宿屋の宿泊状況と奴らの部屋割りを確認させる。

ターゲットの部屋を囲むようにナイトデットの構成員に宿泊部屋を入れ替えていき

俺達はターゲットの真上の部屋に宿泊できるように細工する。一般冒険者に紛れ込む。まぁ簡単だ。魔法で催眠をかけて仲間として成りすませば良いだけだ。一緒に泊まっていた奴らは全員洗脳の魔法で暗殺に必要な資材を運ばせる。

奴らの部屋の真上や周り部屋に爆薬と油をセット

冒険者なら普通に持っている装備品の一つだ、疑われる事もなく購入も設置も可能だ。

「遠隔魔法で発火させる予定だったが、予想以上に人形乗せてる奴が厄介な感じだな」

「イーグル、あの女こっちの動きを見てる感じだ、まだ疑っている段階だと良いんだがな」

「楽観視は死に直結する気を引き締めろ」


「まぁ洗脳した冒険者にでも着火させればよいだろう」

「洗脳だと同時着火が難しいけどな」



あれから4日、特に襲撃されるような事は起らなかった。

「トニー、マイ、そしてミリア、アリシアさんとエリアをよろしくたのむぞ」

「まかせとけ。この辺の奴らならいくら来ても敵じゃねぇぜ」

俺とリーザさんは依頼取消の確認の為奴隷組合に出かける。


リックとリーザが出かけて20分程度経っただろうか、部屋のドアがノックさる

「すみません!こちらにミリアさんという方は居ますか?」

「なんじゃ、妾に何かようか?」

「奴隷組合の方からリックさんがミリアさんに来て欲しいと伝言です」

「リーザが何かやったかの?ちょいと行って来るぞ」


その頃、リーザさんと奴隷組合に到着した俺達は重厚な扉の別室に案内されていた。

「単なる依頼取消書の受け取りだけのハズなのに、ずいぶん慎重な対応ですね」

「リック、何か気になるな」

その時だった、俺の危険察知スキルというか、前にリーザさんがミリアに襲われた時と同じ感覚が俺を襲う。

全開の赤信号状態、視界も赤くなっている危険度MAXだ


「リーザ!、ここが危険なの分らないが一旦宿屋に戻るぞ!」

「えっ!?リック!?なに??」

「リーザ!時間が無い!俺に掴まれ!」

「リーザ?!えっ、わかった!」

重厚なドアはやはりロックされていた。誰がやったとかはこの際関係ない、重厚なドアを俺は蹴り破り、ドアノブごと鷲掴みにしてぶん投げる。

他にも金属性のドアが閉められていたが、俺は紙の扉のように簡単に破壊して進む。

リーザさんが危険なのか俺達が危険だったのか、それとも宿の仲間たちが危険なのか、現状では判断が出来ないからリーザさんを置いて行く訳には行かない。

おれはリーザさんを背負ったまま全力で宿屋の方に走る。


宿屋の方から爆音が聞こえる

「最悪だ!やられた!」


俺の視界は真っ赤な状態に変化する

「リーザ!しっかりつかまれ!落ちたら死ぬぞ!」

「わっ!、わかりました!」

曲がりくねった道を走るとタイムロスになるので、ジャンプして建物の屋根に飛び乗り最短コースで宿屋を目指し走り出す。

そこにあったのは激しく燃える宿屋。石造りの宿屋なのにまるで木造住宅のように激しく炎を上げて燃えている。

「エリアちゃん!アリシアさん!」そこにはボロボロに泣き崩れているマイの姿があった

「マイ!、トニーはどうした!」

「トニーもエリアちゃんとアリシアさんと一緒だよ!」

近所の人達がバケツをもって消火準備を始めている。


「ミリアの魔法防御壁が展開されているから、中に火は回ってないけど中の温度がどんどん上がってるから3人とも中で焼け死んじゃうよ!」


俺は周囲を見渡し消火に使えそうな物を探すと、馬の水のみ用の大きな墫がある事に気が付く。


「兄ちゃんそれはいくらなんでも無理だぜ」

という街の人も居たが、俺はその墫を軽々を持ち上げる。火事場のクソ力再発か?

50メートルほど離れている水路に飛び込み、俺は樽に水を灌ぐ。

「前に居る人全員どいてくれ!」

何人かポカンとして

「何言ってんだバカじゃねぇか」

みたいな事を言っていた奴も居たので、俺は構わず墫をバケツ替わりにして水をぶん投げる。

約2メートル位のウオーターボール状にになった川の水は一直線に進み、宿屋にブチ当たって散乱。1回では全然効果が無いので、俺は連続で川に入り数十秒に1回位のペースで宿屋に水を撒く。20回ほど水をまいた所でミリアが真っ青な顔で戻って来た

「すまぬ!妾のせいじゃ」

「謝るのは後!、ミリアも火を消す仕事をしてくれ!」

ミリアはブラスケを召喚し、延焼しそうな場所をどんどん破壊し撤去させていく

ブラックスケルトンの登場で住民は全て逃げてしまったが、かえって効率よく消火活動が出来た。

墫で200回ほど水をかけた時点で火は消える。時間にして20分程度、真っ赤だった視界は正常値に戻って俺の危険信号も無事に解除された。

「アリシアさん!エリア!、トニー無事か!」

「りっく!大丈夫だよ!!」

「魔法防御壁の中だったが結構熱くなってヤバかったけど、アリシアのマッソドリンクで何とかなったよ」

ブラックスケルトンにはお帰り願い、ビチョビチョの3人にミリアは乾燥の魔法をかける。

「妾が出かけなればこんな事にはならんかった。すまぬ」

「いいえミリアのせいじゃない。気にするな」

「この落とし前は妾が必ず付ける」

「頼むから気にするな。街が壊滅する」


「ホーク、やっぱりあれは化け物だな。男もそうだが、人形乗せてる女も思った通りだ」

「逃げようぜ」

『ミリアさま!こいつらですよ、3日位前から上の部屋に出入りシテイタヤツ』


「?!」


「妾がお前らの動きに気が付いていなかったと思っておったか?」

「イーグル、やっぱり気が付いていたな・・」

「美しいお姉さん、私達には何の事だかさっぱりわからないです」

「とぼけるのも止めい、面倒じゃこの場で殺して、お前の脳みそに直接聞いてやるわ」

「いやー本当に怖い事言いますね、本当に俺達は何の理由であなたに怒られているのかわからないのですよ」

イーグルがカバンの中から何かの結晶を取り出し、

「ホーク来い」

バキっと結晶を折る。

「それじゃさよなら、綺麗なお姉さん」

二人は光に包まれ、周囲の空間が歪んだと同時に、その場からイーグルとホークは消えて居なくなった。


「転移結晶か、この時代にも残っていたとはの」

まぁ問題ない、あれは初期型の転移結晶で追跡のしやすい欠陥品じゃ、どこかの遺跡に大量に破棄されていた物かもしれんの。


「レイス、ちょっとおいで」

ミリアはレイスを呼び出し、さっきの2人の残思念のような物を感じさせる。

「名前はイーグルとホークと言っておったの、大体あっちの方向じゃ、探して妾の前に連れてくるのじゃ」

「ヒュゥーン」

という声と共にレイスは飛んで行った。


さて、俺達は現在奴隷組合に威圧感全開で訪れている。

「書類を受取に来たら監禁されたようだが、その辺の説明はきちんとしてくれるのだろうな」

「申し訳ございません、現在組合長のダイディは不在でして」

待合室?と思われる監禁部屋は完全に破壊された状態で、奴隷組合の建物自体が半壊している。

全部俺がやった事だけど、改めてに見ると酷い事をやったなと。

まぁ組合の方も悪いから、気にしたら負けだ。

受付嬢が半泣きの状態で直立不動でリーザさんと話をしている所だ。

「いいから責任者を呼べ!、受付の貴方じゃ何もわからないでしょ!」

「うっうっ・・・すっすいませんん~~~私、これをあなた達に渡すようにしか聞かされていないんです」


「うわーーん!!」


受付嬢はついに泣き出してしまった。

「リーザさん、落ち着いて下さい」

アリシアさんがリーザさんに話しかけて、一度落ち着かせる

「受付の彼女を怒っても何も始まらないです。ここは出直すべきです」

俺達は泣いていて何を言っているか分からない受付嬢から必要書類を受け取り、これでアリシアさんとエリアの捜索依頼は正式に取り消された。


とりあえず泊まる場所が燃えてしまったので、新しい宿を探す事にするのだが、燃えた宿の店主を見かけたので呆然としている店主に励ましの声をかけたが、目が死んでいた。

「共通の敵なので必ず引っ張って来て弁済させますよ」

「あぁ・・・」

俺は少しばかりの心付け(ちょっとしたお金)を主人に手渡す。

「あぁ、・・・助かるよ」

通常ならば事情聴取や現場検証で衛兵や領都の調査員やらが来ていそうなのだが、だれも来てない。店主の奥さんに話を聞いても「こんな事は普通は無いんだけどねぇ」って話をしていた。

夫婦より添って燃えた宿屋をボーっと眺めている二人だつた。

これだけ大事になって衛兵も何も来ないとは何か権力じみた力の影を感じる事件になりそうだ。


とりあえず新しい宿もニカドさんが手配してくれたので、比較的簡単に宿は見つかった。

「さっきからミリアとフライちゃんの姿が見えないんだけど」

何か嫌な予感しかしない。最後に落とし前を付けてくるとか言っていた気もする



イーグルとホークは転移離脱に成功し、全力疾走で別の街を目指していた

「ホークよ、あの女、俺達が転移するときに驚いていたな!」

「あんだけやべぇ奴でも転移じゃどうにもならんさ、俺達からすりゃ余裕で逃げ切りだな」

「もう二度と会いたくねぇや、この転移結晶じゃ距離も稼げないからとっとと別の街に逃げるぜ」

「ところでボスに報告はどうするかよ?」

「知らねぇよ、自分の命の方が大事だ」

「そうだな、ほとぼりが冷めるまでとりあえず逃亡だな」

「そうだそうだ、街に付いたら女と酒だな」

「お前も好きだな、まぁあんな怖ぇぇ思いしたんだ、楽しまねぇとストレスで死ぬぜ」

「そうに違いねぇ!」


全力疾走中のイーグルとホークの背後から高速接近する白い影。

「イーグルよ、後ろから変な気配が付いてきているんだが」

「お前も気が付いてるよな、距離はまだありそうだ」

「気配からしてゴースト系だな」

「今回は対人戦だったからな、ゴースト系の魔法装備は無いんだよな」

「この辺りでゴーストなんぞ出ないからな」

「不可視の魔法に、聖属性の護りでやり過ごすか?」

「あいつのレベルが低ければ可能だが、俺達に追いつて来た時点で間違いなく目標は俺達だな」

「しかたねぇ殺るか」

「魔法付与するか、この剣でやりたくねぇな、聖属性の護符も高けぇんだよな」


「聖なる女神に願う、この剣を黄泉の国の者から我を護る剣に変えよ、エンチャントホーリソード」


ただの鉄の剣は、聖属性の護りの護符を媒体として聖属性を付与された剣へと変化する。

「俺のも頼むわ」

同じような剣が2本出来上がり、分かれて木の陰に隠れる2人


「丁度ゴーストが来たぜ」

まずいな、あれレイスじゃねぇかよ

くっそ、今奴が居ないと鑑定出来ねぇじゃねぇか!分散したのはミスったか?


「まさかレイスかよ」

まぁレイスなら俺達で何とか出来るだろ

鑑定、鑑定と。

!!!?? ふざけるな!LV45だと 災害クラスじゃねぇか!


「おーい。降参だ」

「突然どうしたよ!」

「隠れても無駄だ、奴はLV45だぜ、俺達なんか真昼間の平原に居るような物だ」

「抵抗も無駄って事だな」


「と、思わせて!せーの!!!」

イーグルとホークは劣化聖剣をレイスに突き立てるが、全く効果が無かった

「そうだよなぁ、LVが違い過ぎるからな」

「レイスさん、ちょっとしたチャメっけだよ、ジョークジョーク」

「なーんて言ってるうちに意識が、やべぇ・・・」


「目が覚めたようじゃな」

「うぉ、さっきの美人の姉ちゃんじゃんかよ」

「俺達は無実だって、何も知らないよ」

「おぬし、口で言ってる事と体の反応が違うみたいじゃが、頭大丈夫か?」

ロープで張り付けにされレイスによって空中に引き上げられた状態になっている2人。

地上で目が覚めたのではなく空中で目が覚めた状態だった。

既に目の前の恐怖により糞尿を垂れ流した後のようだ。

「これからお前らの雇い主を教えて貰おうかと思っての・・素直に教えてくれれば手間もかからんのじゃが」

「このレイスを使役しているのはお姉さんなの?」

「お姉さんLV25だってさ、ありえなくない?」

「まぁお主らが死んでも、脳みそに直接聞くから、あんまり手間かけさせないでくれんかの」

「なぁ、イーグルよ。普通LV45のレイスをLV25の姉ちゃんが使役できる物なのか?」

「そりゃ無理って物よ、召喚した瞬間に殺されるわな」


次の瞬間、イーグルとホークの心臓が握り潰される。


「厄介な奴よの・・」



ホークとイーグル、80年代のアメリカのコメディ刑事ドラマのノリで書いてみました。当初あっさりミリアに殺される予定でしたが、追加で色々書き足し少しだけ長いお話になりました。



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