オーガとの遭遇
俺達は探索とレベリングを続け2日程森の中を移動していた。
フライちゃんが上空から何かを発見し、トニーとリーザさんが少し遅れて、フライちゃんと同じ方向を警戒するようにメッセージを送って来る。
「リック!この先に今までにない気配を感じる」
俺達は気配を消す。ミリアはわかっているような感じだったが、あえて追及しない感じだ。
エリアが無属性魔素を利用してパーティの気配を完全に消す。
何かはこちらに向かってきていた。
「あれがオーガか」
事前に聞かされていた通り、見た目人間族にそっくりであるが、兜の隙間から角のが生えている女性?を確認できた。
筋肉質の体で身長は170cm位。現代人の俺からすれば鬼を想像した方がわかりやすい。
肌の色は人間と同じで青とか赤ではない。
見た感じの装備は冒険者と同じ。虎皮の服に鉄の棍棒とかではない。
我々とにたような服装に装備だ。
「あれが凶悪なのか?」
「わからない」
リーザさんも見たことのないタイプのオーガなので少し戸惑っている感じだ。
「俺が行く」
俺は森の中を探索しているソロ冒険者を装い、気が付かないふりをして森の中を歩いて行く作戦だ。
双方が確実に気が付くであろう距離になった時点で、オーガ側が凄い速度で接近してきた。
攻撃されるのか?
俺も気が付いたフリをしてその方向を見る。
「おい人間ここで何をしている!?」
「おっ?誰だ!?」
俺はわざと驚いたフリをしたが、次の瞬間10人以上のオーガに囲まれている事が判明。
オーガ達に誘導されていたのだろう、オーガ達の方が1枚上手だったようだ。俺達は完全に囲まれた状態になっていた。
「リック。一旦相手の様子を見よう」
リーザさんは状況を確認して姿を現す
「お前達は遺跡から来たのか?」
「ああそうだ」
「あそこはエルダーリッチの支配下だったはず。気配が消えたがどうしたのだ?」
「俺が無効化させた」
「!?」
オーガは警戒している様子でもあり驚いている感じもするが、表情にはあまり出していない。
「俺達はオーガ族と戦いたくない。できれば話し合いで事を済ませたいと思っている」
俺自身が暴力沙汰を嫌いなので、できれは話し合いで済ませたい。
話が通じる相手である事を願う。
「我々は弱者の話等聞かぬ。お前がエルダーリッチを無効化させたというのも信用できん。己の力で証明してみろ」
うわ、脳筋系な人だ。
「リックさん気を付けて下さい、その人LV40の戦士系です」
アリシアさんが鑑定してくれたので、リーザさんと同レベルのオーガ戦士と認識。
「1対1の決闘で、他のみんなには手を出さない事を約束してくれるんだな」
「オーガ族の埃にかけて誓おう」
■ちょっと時間が戻りオーガ側の視点です■
「姉御、あの男はレベル3、一緒にいる女戦士はLV40みたいです。他のヤツらはLV30以下、一人空飛ぶ人形っぽいものを使う謎なのが居ますが戦力的にはウチらの方が上です」
「気配を完全に消して潜伏しろ。私がこっちにおびき寄せる」
「了解、姉御」
この地域は元々エルダーリッチの支配下だったので侵入している私達の方が立場的には弱いが、ここから森を3日も進むと私達のオーガの国がある。
人間族どもに侵攻されるのを防いでいたエルダーリッチの気配が消え、私達は周辺地域の探索と状況確認を早急に行わなければならない、王族配下の調査部隊だ。
豊富な食料があるため小動物や獣類の流入が激しく、それを求める魔獣等が他の地域から流れ込んでいる状態だ。先見調査部隊の報告では遺跡に町が出来つつあると言う事、そこから来る冒険者達が森の調査と狩猟を目的とした行動が目立って来ているという事だ。
このまま冒険者が、オーガ族の領域に侵入して来る事は時間の問題であり、1000年以上人間族との交流が無いオーガ族では色々な衝突が起こる可能性を考え、オーガ王は早急に近辺地域の調査命令を出したわけだ。
「こっちは私が代表して戦うが私の相手をするのは誰だ?」
「俺がやる」
さっきウチの鑑定士が言っていたが、あの男はLV3らしい。私は女戦士が出てくるのだとばかり思っていたので、むこうの鑑定士は無能かバカなのだろうか?。一撃で勝負を終わらせて、人間族の無知と力の無さを知れ、そしてオーガ族に逆らえないように強さを教えてやる。
「おい、そこの女戦士、その辺の木の棒を投げろ。地面に落下したら勝負開始だ」
女戦士が適当な木の棒を空へ向かって投げる。木の棒は放物線を描き、地面に落下。
勝負スタートだ




