服従したゴブリン達のその後
俺はギア。ゴブリンだ。冒険者組合の護衛と共にリックが服従させたゴブリンの群れの調査管理を行っている。
俺が見ているのはキングとマジシャン、あと14匹のノーマルなゴブリン達だ。
キングとマジシャンはある程度知能も高い為、片言であるが通じる言葉を話すようになってきた。リックに完全に心を折られてから「殺す・奪う」という衝動が起こらないらしい。
キングがその状態なので、マジシャンとノーマル達もキングに従っているような状態だ。
良い・悪いで分けてしまえば、まだ悪い方に近いのかもしれない。
でも教えてやればある程度仕事も出来る状態だ。
元々群れで生活する種族なので、その辺の役割分担は出来るようだ。
2か月ほど経つと「ギーとかガー」しか言わなかったノーマルゴブリンも片言で話すようになる。意外と学習能力が高い事を改めて実感した。
食生活も変わっている、今までは魔獣や雑草等を食っていたようだが、木の実や野菜中心の食材に時々肉と言った感じに切り替え、食料事情も組合の方から援助され安定供給される状態になっている。
さらに2か月ほど経つと、今までガリガリで怖かった感じが、肉付きの良い丸い感じになり、それに伴い怖そうな顏が人間種のような柔らかな感じの顔に変わって行く。
今の俺の容姿に似てきていると言う事だ。性格はかなり温厚になり、農業や狩をやらせると普通に出来るようにもなっていた。
「ギアさんお疲れさまです」
上位種はかなり言葉を普通に話せるようになっている
キングが斧を持ちながら、これからノーマル種数匹を連れて森の開墾に行くという事だ。
自分で考えて仕事が出来るようになっている
今まで、殺す・奪うが主流だった彼等だったとは想像が付かないレベルになっていたのだ。
この群れは今まで人間種等街の者を殺したり食ったりしたことがあるのか聞いてみると、この群れ自体が森の奥地だったため、冒険者を見る事自体が無かったらしい。
さすがに街の者を殺していると、この先討伐対象になりかねない。この群れはそいう言う意味では運が良かったのかもれない。
まだ要警戒の状態ではあるが、この状態が良好に続けばゴブリン種との新たな交流が始まるかもしれないと同族として期待したい。




