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異世界転移は意味不明 ~レベル社会で生活できるようにかんばります~  作者: els


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ガーディアの街での出来事

ガーディア国ダンジョンはちょっと変わっている。

この世界のダンジョンはダンジョンが発見されると統治している国の調査が入り、ダンジョン周りに人が集まり始まり、領主等に引き継がれると徐々に街として形成されていく仕組みだが、ガーディア国のダンジョンは違うようで、街とダンジョンが別れている構造をしている。


ダンジョンのゲートをくぐると街道沿いには冒険者向けの簡易宿や酒場等のボロ小屋等が立ち並び、荷馬車を利用した簡易商店等が多数見られる。

多国籍なのか確認する事は出来ないが、明らかに服装が違ったり、種族が違ったりと、色々な種族の冒険者の数も多く賑わっているようだ。


「今までにない珍しい仕組みのダンジョンゲートですね」

「このダンジョンはカーディア国ダンジョンと名前が付いているが、運営は複数の国で行っているからこんな感じなんだ。他にもダンジョンゲートがあるが、一国で独占しないように共有ダンジョンとして運営されている感じだな」


リーゼントのように領単位で運営されている物では無いようだ。


「この地域は小国が沢山あるから独占すると利権を巡って過去に小さな争いもあったらしいが、逆にダンジョン内でトラブルが発生した時に対処出来ない等も有ったから、こんな感じになっているのだと思うぞ」


無用な争いを防止するための一つの運営方法なのかもしれない。

でも、ダンジョン内のトラブルってどんなのが発生するのか・・俺には解らないな。



ダンジョンゲート付近の街道を進んで行くと見えて来たのがガーディア国、ガーディアの街。

リーザ師匠の故郷だ。


熱帯地方のように日差しが強く全体的に葉っぱの大きな木々が繁っている森の中にある街である。

大きな川の支流がいくつもあり、交通手段は馬?の他に川を利用した小舟を利用する。前の世界で言うと東南アジアの海上や河の上の街みたいな感じ。

石造りの建物は少なく、ほとんどが木造のような建物に藁や大きなは葉を利用した建物が目立つ。

獣人の国なのでほとんど獣人かと思ったけど、人間族の割合も多い。あとリザードマン?みたいなトカゲのような種族も見られる。ガチで見ると爬虫類特有の縦目なので目が怖い。

獣人族はライオンとかトラとか豹みたいな顔なんだけど、完全に獣って顔でもなくどことなく人間っぽい感じ。劇場で人が動物風の人役を演じるとこんな感じ?という物。ただ体毛の量は獣その物なので、肌の露出みたいなのはあまりない。

獣人族は人間で言えば上半身裸の獣人もいれば、毛皮の上からジャケット等、服を着ている人も居る。

さすがに女性型の獣人はタンクトップのような軽装をしているけどね。


全体的にマッチョな感じよりも引き締まっている様な感じ。

根本的に人間族とは体の造りが違う。



俺が珍しそうに見ていると毎度のように絡まれる


「おい人間!、何を見てやがる」

ヤバイ、じろじろ見過ぎたようだ

体長2メートル以上ありそうなムキムキマッチョなトラ種なのか?俺と目が合ってしまう。

敵意が若干あるのでぬいぐるみ化してしまい、かわいくなってしまっている


「すまん、連れが失礼をした」


リーザさんが前に出てくれて仲裁に入ってくれる

「んぁ?テメー獣人なのか?中途ハンパ者か!、人間とハンパ者がなぜここに居る、気分悪いぜ!」


トラ種のような獣人はリーザさんを全身舐めまわすように目線を移動させると

「中途ハンパ者の癖にしちゃイイ体してるな!」

トラ種のような獣人は突然リーザさんの胸を鷲掴みにしたのだ!

「一晩遊んでやる、それで許してやるぜ!」


リーザさんは一瞬不快な表情をすると無言のまま

リーザさんのストレートパンチがトラ種のような獣人に炸裂。

数十メートルトラ種のような獣人を殴り飛ばされ、地面を転がって停止


殺っちまったか?


「クソ!痛ぇな!中途ハンパ者がぁ!!」

嘘だろ!あのパンチを食らって普通に起き上がったぞ!

今までにないパターンで俺達も緊張が走る。

アリシアさんが即鑑定をすると トラ種のような獣人のレベルは30、いきなり高レベルなチンピラに絡まれたのか!?


「おい喧嘩だぞ!喧嘩だ!!」

路地の奥の方から別の獣人立ちが次々と現れる

現れた獣人の中からトラ種がもう一人合流する、最初のトラ種の獣人の仲間のようだ

「この中途ハンパ者が俺を殴りやがってよ!」

「俺のダチを殴りやがって、お前達無事で済むと思うなよ」

トラ種の二人はゲスな笑みで自分達がこの場強者であると思い込んでいる


「おっと!あっちにいる女はエルフ種じゃねぇか!、エルフ種も頂きだ!」

トラ種の一人は人間種なんかに用は無いと言わんばかりに、アリシアさんの横にいたエリアに掴みかかり突き飛ばす


「きゃぁ!」

「エリア!大丈夫か!」

冷静に事を伺っていたキャノだったが、エリアが突き飛ばされた事で動きだす。

「もう我慢できませんわ!」

「そっちの女は何だ?知らねぇ種族だな!人間の顔しているから要らねぇけどな!」


キャノがエリアに手を出された事に腹を立て、堪忍袋のリミッタ―が切れたようだ


「お前らまともに帰れると思うな!」(キャノだよ)

口調が変わっているので完全に怒っている


「へっ!人間族の女如きに何が出来る!」


「やるぞリーザ!」

「キャノ、そっちは任せるぞ!」


リーザさんとキャノは戦闘モードに移行・・・?喧嘩モードなのかな?


キャノの素早い動きでトラ種獣人の間合いに入ると、キャノは低い体勢からトラ種獣人を蹴り飛ばす。

続いてリーザさんが同様にもう一人のトラ種獣人をさっきのパンチよりも強烈な物を炸裂させる。


炸裂ヒット音が違う!


二人のトラ種獣人はさっきの倍位の距離を飛ばされ、ムクっと起き上がるが、キャノとリーザさんが疾走して同時に膝蹴りがあごに炸裂


――バキャ!――


と鈍い音が響き渡り、トラ種獣人の顎が砕けた!


「クソがぁ!!!」

トラ種獣人は即座にヒールを詠唱、砕けた顎が回復すると完全に我を失い、殺意をむき出しにする!


トラ種獣人は何を考えたのか、抜刀したのだ!。

もう喧嘩の域を超えてしまっている。


「中途ハンパ者なんかにヤラれたんじゃ、メンツが立たねえ! 殺す!」


俺は仲裁すべく止めに入る。

これ以上続けると獣人2人をいきなり殺してしまう!


「ここはひとつ穏便に!」

「うるせぇクソ人間がぁ!!!テメーからブチ殺してやる!!!」

抜刀された剣が俺に振り下ろされる


「「リック!」」


でも俺から見ると、トラ種獣人はぬいぐるみ化していて、持っている剣も玩具以下として認識。

俺はその剣を取り上げ・・と言ってもトラ種獣人からは取り上げられた事も認識されない速度だと思うが、そのまま武器を破壊する。


再利用不可能位まで完璧に。

半分に曲げようとしたら剣って曲がらずに折れるのね。


俺の見た目はぬいぐるみの剣なんだけど・・・


さらに根本からへし折って、更に5等分位に細かく切断、持ち手の部分は圧縮して団子状にしてやった。


「てってめぇ!何をしやがった!」


自分の手に剣が無い事を認識し、自分の周囲を見回すとコナゴナバラバラになっている自分の物だったと思われる剣の残骸。

最後に丸めた持ち手部分を返却してやると、トラ種獣人の表情が青くなっていく


「これは俺の剣の持ち手部分じゃねぇか!!!!!」


穏便のこれで終わらせようと思ったのだが

キャノとリーザさんが止まらなかった。

再びトラ種獣人を俺の横から蹴り飛ばし、場所が確保されると、そのまま殴る蹴るの繰り返し。

彼女達、獣人が倒れないように力の方向を調整しながら、サンドバック状態を続けていた。


トラ種獣人二人が戦意喪失と完全に動かなくなるのを確認したキャノとリーザさんはハイタッチ。

既にトラ種二人はトラ種なのかも、認識が難しい姿になっている


「こいつらどうするんですか?こんなにしちゃって・・・」

「衛兵に引き渡す。街の中で抜刀は重罪だ!」

「リック、街の中での喧嘩は許されても抜刀行為は重罪なのですわよ」

キャノの口調が戻ったような気がするので落ち着いたのかな?


しばらくすると騒動を聞きつけた衛兵が現れると、リーザさんは冒険者カードを提示して事の経緯を説明。

衛兵もAランク冒険者である事を確認すると簡単な事情聴取を行い、気絶しているトラ種獣人二人を引きずって詰所まで運んで行ってた。


エリアの状態を確認して特にケガもなく無事なのを確認すると再び歩き出す。


「ところでリーザ師匠、さっきの獣人が言っていた中途ハンパ者って何なのですか?」

「あぁ、あれは私のようなハーフの事だ。私は母方の血が強いから外見上の獣人的な特徴が少ないが、同族が見るとすぐにわかるんだよ」

獣人同士の混血は寛容なのだが、劣等種とされている種族との混血は非常に嫌われているようなのだ。

「まぁ、リック気にするな。私は慣れている、今では私の方が強いしな!」


こういう面ではポジティブなリーザさんは心強い。


俺がこんな環境で育ったら、間違いなく折れるだろうな、とか思いつつ移動を再開する。


さっきの一方的な殴り合い?を見ていた人達は俺達とは距離を置いているようだ。オーガ国でも似たような事があったけど、さっきの獣人は強かったな。この辺の普通だったらかなり大変な所に居るのかもしれない。


再び歩き続けると、商店街地域を抜け住宅地のような平屋建ての木造やわらぶき屋根の家が続きそのまま通過していく。

街の中を抜けている訳では無いが大分寂しい地域までやってくると木造の古びた比較的大き目な建物に到着する。

リーザさんはそのまま門をくぐり家の中に入って行くと、母屋の扉を開き


「父さん、母さん、ただいま!私だよ、居るかい!?」


そうリーザさんの自宅に到着したようだ。


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