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異世界転移は意味不明 ~レベル社会で生活できるようにかんばります~  作者: els


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獣人族と武道組合

オルワール領を超えさらに南に行くと山脈が連なる地形が広がり、その山脈を越えるとさまざまな小国が存在している。国と言うには小さな物かもしれない。日本の戦国時代のように小さな国々が有ったように、それに近い感じである。


その中にリーザの出身国ガーディア国があった。


この小さな国々には様々な武道組合が乱立している。

武道組合は訓練場や武道場を束ねている組合であるが傭兵の派遣等を行っている為、冒険者組合とは立ち位置の異なる組合である。


エレファントマジック会とタイガーマジック組はガーディア国以外にも支部を多数持つ常にトップ争いを繰り広げてる武道組合だ。


この組合は数年に一度嫁取合戦と言われる試合を行い、組合から優秀な戦士を出場させ、より強い子孫を残す為、勝者には敗者側の代表の娘を嫁がせる事を行っていた。


タイガーマジック組は困っていた。

「今年はエレファントマジック会が優秀すぎる。わざわざウチのトップを当てる必要もあるまい、あとウチ組合で残っている結婚適齢期の女と言えばケトルの所のリーザだけか・・・」

「しかしリーザは修業と称してここ数年戻って来ておらんし、元々あいつは武道系で魔法系は補助程度にしか使えん」


「相手の代表候補シャアも武道系らしいが、魔法も優秀らしいな。過去の試合は魔法だけで勝利しているものもあったな」


「適当にケトルの娘でも代表にしておけば良いだろう。ケトルの娘だ、武道については優秀なんだろう?」

「こんな時はケトルの名前は便利だな、エレファントマジック会の奴等も納得するだろう」

「あいつも現役時代は最強角の一人だったからな」

「まぁ今回はケトルの娘を代表にすると言う事でよろしいかな?」

「問題ないだろう」

会議場にいたタイガーマジック組幹部獣人達は全員一致でケトルの娘を嫁取り合戦の代表として決めてしまうのであった。



リーザの父である、ケトルはタイガーマジック組に所属している組員の一人だ。白狼系の獣人であり傭兵時代にリーザの母である人間族のポットと知り合う事になる。

ポットは魔法士であり冒険者であった。当時ケトルはタイガーマジック組の幹部候補とまで言われていた実力者であったが、ポットとの冒険生活を優先し、組合の活動にはほとんど参加せず、最後は周囲の反対を無視してポットと結婚する事になるのだが、同時に幹部候補からは外されてしまい、現在はカーディアの街で道場を営んでいる。



「なぜリーザが代表に・・組は人間族と結婚した俺の家族の事など、どうでも良かったのでは無かったのか!」


獣人族と人間族との結婚。それは強さを求める獣人族からすれば基本ステータスの低い人間族と一緒になる事は最低の行為として嫌われた。


仲間として活動する事は認められても、結婚の話になると深い谷のような物が存在し、拒まれているのが現状であった。


幸い、ケトルもポットも高レベル冒険者だったため、獣人国を離れ冒険者生活が長く、生活に困るような事は無かったのだが、ケトルとポットの間に子供が誕生する事となり、危険な冒険者生活を一旦やめてケトルは父の運営する道場を引き継ぐ形でタイガーマジック組に所属する事となる。


 ケトル・ポット共に高レベル冒険者だったのが幸いし、表向きの目立った冷遇は無かったが、ハーフである子供に対しては世間の風当たりが強かった。

 ケトルとポットは自分達が教えられる生きる為の方法を子供に教え、早々にこの地から離れるように促し、今に至るのである。


ケトルは一方的なタイガーマジック組の決定に異議を伝える為、幹部達のもとを訪れていた。


「リーザはタイガーマジック組とは一切関係ないのに、なぜ代表に選ばれるのだ!」

「ケトルよ、お前は組合に何もしとらんだろう、この辺で娘でも出すのが筋だろう?」

「幹部達の娘等他にもいるだろうが!」

「あの娘たちはまだ若い。今後があるからの。リーザは今年19だろう?丁度良いでは無いか」

「ハーフのリーザがエレファントマジック会の獣人と結婚したらどうなるか位わかるだろう!」

「中には物好きな男も居るであろう、それに試合に勝てば問題なかろう?」

ケトルはエレファントマジック会の代表選手リストを見て驚きが隠せなかった

”シャア 女戦士・推定LV40以上”

「リーザはこの地を離れた時はLV30だぞ!まだあれから4年と立ってない!」

「相手が高レベルでも試合だからやってみないとわからんだろうし、武者修行中なのだろう?少しは強くなっているだろう」

「そうそうケトルよ、冒険者組合経由でお前の名でリーザに帰らせるように手紙を送っておいたぞ」

「な!何を勝手な事を!」

「お前に拒否権はないぞ、これは決定事項だ!」


ケトルの異議は通らず、ほぼ強制的にリーザはタイガーマジック組の幹部達によって嫁取り合戦の代表に選ばれてしまうのだった。


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