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偽勇者の俺が、うっかり魔王を倒してしまった件 ~ちがう!ちがう!本当は勇者じゃねぇんだ!!  作者: nayaminotake


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第3話 LEVEL3

〇アフレド大陸東部を治める国、聖教国ニシャール




聖都ニシャル、大聖堂ニシャル正殿内…女神イシスの間にて




「聖女セラス様!」




「はい、私も感じました、色々と」




長い金髪が美しい聖教国の聖女セラスは、女神イシス像の周囲に配置された黒いオーラを放つ6つのクリスタルの内、


中央に位置する、ひと際大きなクリスタルが白く光っているのを両手を握りしめ祈りながら見つめていた




「あぁ――ようやく」




「女神イシス様のご神託は降りてきておりませんが、これは本当に…」




高位の女神官が、祭壇の上で恍惚の表情をうかべ祈りを捧げている聖女セラスに尋ねる




「間違いありません、魔王…しかも、第一魔王であるフォルトスが討たれたという天啓です」




「で、では、もしや勇者様が!?」




「魔王を討伐出来る者は、勇者を置いて他におられません…あぁようやく降臨なされたのですね―――」




「私の勇者様♡」





〇アフレド大陸中央部に位置する大陸最大の国、オフレス王国




王都オーデン オーデン王城 神託の間




「来たか。聖騎士ニケよ」




「はっ!お召しにより参上いたしました!」




神託の間に飾られた6つの宝石がはめ込まれた巨大な黄金のレリーフ




その前に立つのは王冠を被りし、オフレス王国の王パドレ二世




長い白髪を綺麗に束ねた老錬な王は、両手を黄金のレリーフへと掲げ歓喜に打ち振るえていた




「見よ、聖騎士ニケ…いや、我が娘、王女ニケよ」




膝をついたまま顔を上げた、茶髪ショートカットの美女は黄金のレリーフを見て驚愕する




「ま、まさか!?第一魔王の宝珠が!?」




黄金のレリーフに嵌め込まれた宝石の内、中央の赤い宝石が淡く光輝いている




「そのまさかじゃ!ついに…ついに魔王を討つ者、勇者様がこの世界に現れたのじゃ!」




「勇者……」




「王国の悲願が叶う時が来たのじゃ!今すぐ行くがよい聖騎士ニケよ、勇者をお前の夫として、この国へ連れ帰るのじゃ!」




「―――王命、謹んでお受け致します、陛下」




「チッ…勇者か―――クビを洗って待っていろ」




〇アフレド大陸西部に位置する連合国 オーポレン連邦




首都、魔術都市ガルガファルム  魔術学院 魔道館




「実に興味深い……」




「まさか単独で魔王を討伐する勇者が現れるとは……」




「Sランク冒険者の戦闘力の平均を5万と想定しても、今世の勇者は低く見積もっても15万と見て間違いないだろう」




モニターに浮かぶ魔法陣を操作しながら、十数名の高位魔術師が突如として消失した魔王の内の一柱の魔性解析を行っていた




「貴方達の目は節穴?」




そんな中の一人…大きな胸元を半分はだけさせた白衣を着た黒髪眼鏡の美女がモニターの前に立ち、魔法陣で表示された数値を長い棒でコンコンと叩く




「北の魔の森全体を覆う程の魔性を操る魔王フォルトスが、魔力をいっさい発する間も与えられずに、一瞬で消滅した」




「そ、それは単に観測ミスでは!?」




「果たしてそうかしら?これを見て…」




魔法陣の中の映像には北の魔の森の全体マップが写しだされる




「ここ…」




眼鏡美女が棒で指し示した場所にその場の魔術師全員が注目する




「魔性の濃度が人体が耐えれるレベルを超えてる、このポイントこそ魔王フォルトスの地下魔城の位置だったはず」




「で、今の状況がこれ」




マップがすげ代わると、先ほど眼鏡美女が差し示した場所が白く光り輝いて見える




「「「おぉぉぉぉぉ!」」」




その場の魔術師たちから驚きと歓声が沸き起こる




「過去の文献から想定される魔王と勇者との戦闘で起こる魔性異常の継続期間は約10年…それは、魔王と勇者の戦闘の激しさが影響してるとされてるわ」




「でも、今回の魔王討伐後の魔性異常は0(クリーン)…こんな真似の出来る勇者の戦闘力が15万なんてありえない」




「―――少なくとも20万、いや30万だっておかしくない」




ザワザワ‥‥




「私は勇者と接触する」




「なんと!?ガルガファルム始まって以来の天才、賢者クレア自らが!?」




「これは私の悲願の研究を成就するまたとない好機!」




「そう!」




「勇者と賢者の遺伝子を受け継ぐ子供がどれ程の力を持って生まれるのか!という、神秘の研究の!」




「さぁ!子種を温めて待ってなさい勇者!」

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