第12話 LEVEL12
―――大会2日目も無事?に終り、予定通り8人の決勝トーナメント進出者が出そろった
「では、本日のトーナメントを勝ち進んだ8名!勇者ロキ様と聖女セラス様にに挨拶を!」
司会者の女性に促され、本日のトーナメントを勝ち進んだ8名が一歩前に出る
「106番、戦士センシーンです!勇者ロキ様のお力になれるように、尽力致します!」
「70番、賞金稼ぎのシーンです…今は女盗賊ですが、元は騎士ですので長剣を得意としてます」
「6番、同じく賞金稼ぎのユーミンです、職業は狩人です、得物は弓矢です。必ず役に立って見せます!」
「38番、剣士ソーンです、一刀流という東方の流れを汲む古流剣術を修めてます」
「19番、魔術師ヘームです。水と雷の魔法が…得意です」
「144番、ロブです、俺も魔術師で、炎の魔法が得意です、先のヘームと元同じ冒険パーティーを組んでました」
「61番、槍使いアズランです。へへへへこの国の槍術大会では負け知らずです、連れてくなら俺がおススメすよ」
「22番 魔術師マジュンです、元ガルガファルム魔術学院出身者です…以後お見知りおきを」
8人が8人、それぞれかなりの強者だ…
「う、うん…その、明日も頑張ってね」
「「「「「「はい!!」」」」」
『クククク、心にもない事を』
(この駄剣がぁ――――クッそ!…笑顔笑顔)
スマイル―――
「フフフフ、今回の大会は勇者パーティーへの選抜権という褒美もあるんで、中々の強者が揃ましたね」
「ねぇ―――(中々じゃねぇし!)」
―――その日の晩餐を終え、三度大聖堂の来賓用寝室にて…
『何をしておりのじゃ?』
「見て分からねぇのかよ!貰うもん貰ってとんずらすんだよ!」
『なんじゃ?貴様何か上手い策があるとか言ってなかったか?』
「あぁそうだよ!適当に大会の連中を査定して気に喰わないとか言って、先延ばしにするつもりだったのによ!」
『ふむ…まぁ小悪党の貴様にしては手ごろな策じゃな?して何故その策を諦めた?』
「はぁ?テメェも見たろあのキラキラした選抜8人の目!あんな連中に「あぁ――お前ら無理ぃ――」なんて言えるかよ!」
『??やはりお前は、よくわからんな…初対面の連中にきを使ったり、まぁそこら辺が面白いんだがな』
俺は、部屋にある金物のものを袋に詰めると窓の外へと視線を向けた
「やはり昨日から警護の神官兵や騎士が少ない…」
『まぁきっと大会に出場するための、参加者らの監視目的で街へ出払ってるのじゃろ?』
「あぁそうだ、だから逃げ出すなら今しかない!」
―――俺は、シーツやカーテンを繋ぎ合わせ、部屋から抜け出すための脱出ロープをこさえた…
「よし、我ながら中々の出来だ!」
『本当に逃げるのか?このまま逃げ出しては、偽勇者とバレてこの国の連中から追われるんじゃないか?』
「フフフフ、その時は髪の毛の色を変えて名前も変えてひっそり暮らすさ、まぁそうだな、ここから西に行くとオフレス王国があるからな」
『上手く行けば良いな』
「あぁ応援してくれよっと」
布で作ったロープをベッドの足に結びつけ、窓から垂らす
「んじゃ、行きますか」
ロープが固定されてるのを引っ張って確認してから、ゆっくりと闇夜に乗じ部屋の窓から外へと伝って降りる
「ふぅ、上手く行ったな」
『だと良いがな』
フォールスルーの言う通り、壁の奥から明かりが見えた
「クソッ急ぐぞ」
荷物を肩に担ぎ身を屈めながら庭園の草むらの中を抜けていく
―――そしてようやく大聖堂を脱し聖都ニシャルの街中へ…
「て、何だこれ…お祭り騒ぎかよ…」
もう完全に深夜だというのに、町では明かりが煌々と灯り大勢の人々が酒や食べ物を手に踊り狂っていた。
「クソッここを抜けなきゃ街の外へは出れないのに…」
この人込みを抜けていくしかない…
俺はフードを頭から被り、極力人目につかないように群衆の間を抜けていく
ドンッ
しかし酔った大男がこちらにぶつかって来る
「イテェな!テメェ―――!」
「ヒッ!」
大男に胸ぐらを掴まれ足が宙に浮く
「テメェ誰に向ってぶつかってくれてんだ?あぁ?、俺は大会で2回戦まで進んだザーコ様だぞ、おいお前ら」
「へい、頭」「ククク、頭に喧嘩売るたぁいい度胸じゃねぇかあぁ?」
大男の手下らしい極悪人顔の2人が合流した…周りの人々は「また喧嘩か」程度にしか思って無いのか気にもしてない
『クククク、ピンチじゃなさぁどうする?』
「うっせぇよ!」
「あぁテメェいい度胸だ…よほど死にたい…らしいな!!」
ドガッ!
「アベシッ!」
ザーコとかいう大男に顔面を殴られ吹き飛ぶ
「あぁ?何だこれお前の荷物か?」
「あがっ…それ…おれの…」
ザーコは俺の大事な荷物を取り上げると中身を確認しだした
「おっ!これはこれは…聖都へ来るために結構出費したからな、これは有難く治療費として貰っておいてやるよ」
「おい、お前ら飲み直すぞ!俺のおごりだ!」
「へい!」「流石お頭!」
ドカ、バキ、ボコ、ガシッ
―――ザーコの手下は倒れた俺を何度も足蹴にした後、笑いながらザーコの向った酒場の中へと消えて行った。
「イテェ…イテェよ」
芋虫のように体を引きずり、何とか裏路地へと…
「これはこれは、勇者様こんな所でお会いできるとは」
路地裏に入ったところで、誰かに声を掛けられ地べたに這いつくばりながら声の方を見上げた
「ア、アンタ…は?!」




