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汚穢  作者: ロベストラ
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チリビーンズ・エクスプロージョン

冨田は小野先生の執刀を受けて以降、

これまでの生活が一変し、あらゆる機能障害に侵されながら

靄がかかった毎日を過ごしている。


この件については、団体の上長から直々に絞られた。

挙句、私の受け答えに対して業を煮やしたのか、節々に声を荒げブチ切れていた。


彼女に対して可哀想だとか、そういった同情心はないのか!


前頭葉の機能を損なわれたことで、

彼女の感情は絶え間なく変容を繰り返し、錯綜し、倒錯しています。

私には最早、彼女の心中をお察しすることなんてできませんよ。

次の日、私は学校を退学させられた。


思い出に浸ってるうちに、気づけば冨田の家に到着していた。

タクシーの運転手に支払いを済ますも何故かドアを開けない。

何事かと思うと、急に以前乗せたお客様がどうのと怪談話を始めた。


そういうのは……道すがらにするもんじゃないですか?

いや、でもね。この話をすると、大概のお客様は楽しんでくれるんですよ。

会話ができないタイプの人っぽかった。


私、それ聞かなきゃダメですか?

聞かなきゃいけないなんてことはないけど…後悔するんじゃないかなぁ。

ここまで啖呵を切るからには余程面白いのだろう。

わかりました。是非聞かせてください。

運転手はクドクドと語り始めたが、よくある話の焼きまわしで死ぬほどつまらなかった。

そんな話に8分も費やされた(律儀に聞いていた私も馬鹿だった)


殺意が湧き出てきたが、ここはグッと抑えた。

この程度で殺していたら、キリがないことは流石の私も学んでいる。


運転手から感想を求められ、愛想笑いで濁したが、

お姉さん、LINE教えてくれませんか?と唐突に聞かれた時点で無理だった。

運転席越しに、こちらに首を傾け、若干の上目遣いでニヤついていて……

この絵面がたまらなくキモくて、直ちに払拭しようと、

こいつの薄毛の後頭部を掴み、何度も額をハンドルに打ち付けた。


今まで気づかなかったが、私の能力の対象は、自身にも適用することができるらしい。

顔面がひしゃげてチリビーンズみたいになったこいつの惨状は、

私の華奢な腕で引き起こすことは到底無理に決まっている。

恐らく、私の能力が何らかの形で私自身に作用したのだろう。

これは思わぬ収穫だった。8分のよくわからない苦行に耐えたことが少し報われたきがした。














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