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俊蔭(その8)
このようにして、わたしは三十面の琴を得て、この林より西にある栴檀の林に移ろうとしました。すると、つむじ風が吹いてきて、三十面の琴を風に乗せて運んでくれました。その地で琴を弾いてみると、二十八面は同じ響きでしたが、あの木の真ん中を二つに割って作った琴は、それを弾くと山は崩れ、地は裂け、周りの山々は一度に揺れ動いたのです。
わたしは、清涼な栴檀の林を一人で眺めながら、琴のある限りの音をかき立てて演奏しました。三年目の春、さらに西にある花園に移り、琴を並べて置いて、大きな花の影に宿を取り、我が国のこと、父母のことを思いながら、音の勝る二つの琴を奏でていました。
(西に行ったら、日本から遠ざかるでしょ?世界地図知らないから、しょうがないのかしら。…突っ込むわけにもいかず、わたくし、あて宮は、ひたすら俊蔭の話に聞き入るしかありません。)




